金子晃の発言 (規制緩和に関する特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○金子参考人 今、議員の方から御質問がありましたけれども、経済的自由と知る権利あるいは表現の自由との関係でございますけれども、私は、経済的自由というものが常に知る権利とか表現の自由というものの下位に置かれるという関係にあるのではないだろうというふうに思います。そして、経済的自由、それから知る権利、表現の自由というのはいろいろな形でかかわり合いを持つのだろう、ほかの考え方からいえば、経済的な自由というものが下位にあって、そしてその上に政治的あるいは表現の自由、知る権利というものが確保されるのだというような理解の仕方もできるわけです。
 現に、独占禁止法が制定された当初において主張されたことは、政治的な自由というもの、あるいは民主主義を我が国に定着させるためには経済的な自由というものが実現されなければいけない。我が国が独占禁止法を制定するかどうかということは、我が国が政治的自由というものを求めているかどうか、経済的自由というものを実現することによって政治的な自由というものを求めているのかどうかということがわかるのだというようなことが言われたこともあるわけです。したがって、経済的自由と表現の自由あるいは知る権利、政治的な自由あるいは民主主義というものの関係というのは画一的なものではなくて、私は多面的な見方ができるのだろうというふうに思います。
 それから、独占禁止法というのは、ある一つの側面からとらえているのであって、知る権利、表現の自由というものを守るために、適切ないろいろな法制度、手段というものがとられるということは、これは当然のことであろう、独占禁止法が再販売価格を新聞について認めないからといって、知る権利、表現の自由というものがなくなってしまうというものではないというふうに私は思います。表現の自由あるいは知る権利というものは、もっと直接的なほかの手段によって守られていくべきものであろうというふうに思います。
 議員の発言の中で、種々の意見があることが民主主義の基礎になるのだというお話がありましたけれども、私は、そこのところは一つのポイントになるだろう、種々の意見というものを守るということが大切である。もし、種々の意見を守るということを目的に設定した場合に、再販売価格を維持するということが種々の意見を守るということとどういう関連性を持つのか、その点を明らかにしていく必要があるだろう。
 私は、先ほど述べました中で、目的と手段との間の関係というものを指摘しました。種々の意見が存在する、そういうものを守っていくという手段として再販売価格維持行為というものがいかなる役割を果たすのか、どういう効果をもたらすのかというあたりを明らかにされる、そういうことが必要ではないだろうかというふうに思います。

発言情報

speech_id: 113604019X00919960605_012

発言者: 金子晃

speaker_id: 10691

日付: 1996-06-05

院: 衆議院

会議名: 規制緩和に関する特別委員会