枝野幸男の発言 (規制緩和に関する特別委員会)
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○枝野委員 さきがけの枝野幸男でございます。
参考人のお二人の皆様には、きょうはありがとうございます。
まず結論から申し上げますが、私自身は個人的には著作物の再販売価格制度は維持すべきであるというふうに考えておりますけれども、先ほど来のお話を伺っておりますと、若干議論がかみ合っていないかなと思っておりますし、率直に申し上げて、渡邉さんのおっしゃった理由と私の考えでおります理由がちょっと違っております。その点について、私の意見を挟みながら御意見をちょっと伺いたいのです。
私は、再販売価格維持制度を著作物について認めてきた理由と、そしてこれからも認めていかなければならない理由というものを考えるときに、現象面、あるいは消費者サイドからの見方ということに余りこだわり過ぎると、ほかの商品とどう違うのかということに最終的にはなってしまうだろう。消費者の立場から見たときという知る権利の立場とか、それも大事なことでありますが、その話を出しできますと、安全のために化粧品はあるいは薬はとかという話がいろいろ出てきてしまいます。
では、なぜ著作物という定義で、カテゴリーで例外規定にしてあるのかといえば、私はまさに著作権を守るためではないのかというふうに個人的には思っています。例えば金子先生がお示しになった例外を認める要件に照らして考えてみましたときに、私は、そもそも著作権というもの、これは守られなければならない権利というのは異論がないと思いますが、著作権を守るというのが理由であって、その理由を達成するための目的というのは、私は、著作権者に、著作権を持っている者にその著作物についての価格のコントロール権を与えるという目的を持っているんだというふうに思っています。
なぜならば、他の商品と違いまして著作物については、一種の情報でありますので、ある意味では市場に出た瞬間に価値はゼロに近くなる。出すときにどういった価格で設定するのかということが非常に大きな意味を持つ。さらにまた、残念ながら今の日本社会では、著作物に代表される、物になっていない価値について対価を支払うということについての文化がまだ根づいていない。そういったことを考えると、著作をした著作権者が自分の著作物についてどれぐらい価値があるのかということを自分の判断で価格を設定して、後は、それじゃ高すぎるといって買わなきゃ買わないでいいわけですから、そこに任せる。ただ、そこを流通に任せるというようなことが現状の著作権に対する日本の概念や流通の仕組みの中ではちょっと困難だ。したがって、著作権を守るためには著作物についての価格のコントロール権を著作権者に認めるというのが、私は独禁法の例外をつくった出発点ではないかと個人的には思っています。
そして、これは私が見る限りでは、理由、目的に対して再販売価格維持制度というのは合目的であると思いますし、四番の、それによって達成される利益と弊害の比較、これはいろいろな意見があるのかもしれませんが、ほかに著作権というものを、著作権者の権利というものを守る手段として何かふさわしいものがあるかといえば、なかなか見つからない。価格のコントロール権を与えるというのが一番じゃないかというふうに私は思っておりますが、この辺、金子先生どういうふうにお考えになりますか。