原田純孝の発言 (規制緩和に関する特別委員会)
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○原田参考人 お答えいたします。
大変大きな問題でありますので、どれだけのことをお答えできるかというのはわからないところがありますが、私が基本的な要点というふうに思われるところについて多少お話しさせていただき
ます。
土地、不動産のバブルということで見ますと、これは実は東京だけでなくて、ヨーロッパ、アメリカを含めた大都市で割と同じ時期に、多少のずれを伴いながら発生しております。ただ、一番ひどかったのは、激しかったのは、やはり日本の東京でございます。
バブルの背景としては、もちろん種々の事情、特に八五年のプラザ合意以降のいろいろな金融政策、経済政策等の影響もあったのは間違いないわけでございますが、ただ日本の場合には、私から見ますと、八三年ごろから始まった規制緩和、民間活力の拡大、それから内需増大のための都市再開発の推進等のいろいろな動きが、やはりそのバブルの激しさを助長する役割を果たしたというふうに思っております。ですから、先ほどの御意見に私も賛成でございます。
しかも、日本の場合には、その前提となる規制自体が、先ほどから私繰り返しておりますように、やはり欧米と比べると弱かったという状況もございました。
したがって、そのバブルがはじけた後の今後の土地政策の方向としましては、先ほどのお話にもありましたように、やはり地価対策という観点、これからは地価の引き上げということになるかもしれませんが、そういう観点からではなくて、やはり本当の土地対策、土地の有効利用対策を考えるべきである、そして私自身は、そのためにはどうしても計画的な規制のルールが必要であるというふうに考えております。
先ほどからお話に出ております都市計画道路の実現という場合にも、いわば計画と、今度規制と、それに加えたさまざまな公的な土地の取得手段というものが実はそれに伴って必要になり、また出てまいります。欧米の場合にはそれが必ず伴っておりました。必要であればまた後で申します。
そして、その計画のルールを確立していくに際しましては、先ほどの私の最初の意見表明でも申しましたように、やはり今後は単に経済だけではなく、生活とか住居、居住とか環境とか防災、安全というふうなところを重視していく、それでこそまた共同のルールとして市民一般から認められていく、こういう関係にあるのではないかというふうに思います。そして、分権的な要素が都市計画にどの程度今後実際に入ってくるのかわかりませんが、できるだけその方向が望ましい。
そうやって見ますと、先ほどの御意見とある意味では重なるのだと思いますけれども、都市の土地というのは確かに個別の私的な所有権に細分化されております。しかしながら、全体として見ますと、それは都市の住民にとっての共同の生活空間をつくり出していくためのいわば物理的な基盤であるというとらえ方も可能になるのではないかと思います。また、そのようなとらえ方が確立されてこそ、本当に実効的な、しかも広く承認される共同のルールとしての計画的な利用と規制ができ上がっていくのではないかというふうに思います。
そして、そのような物理的な基盤の一部であればこそ、その土地の私的な取引については、要するにその土地についての市場原理については、税制等も含めたさまざまな規制がある程度かけられていくということになるかと思うわけです。
総じて申しますと、そのような前提のもとで、やはり土地でもうけることはよくないんだというような意識、モラルが、例えばこういう意識は北欧なんかでは非常に強いようでありますけれども、そういうふうな意識がやはり日本の中にも、これから二十一世紀の社会、都市づくりに向けて根づいていくことが望ましい、この点は先ほどの御意見のとおりではないかというふうに思います。
なお、ちなみに申しますと、実は農地の転用規制に関する制度も、その外側から、土地を投機の対象とはしない、そうすることを法制度的には禁止し、制限している、こういう役割を果たしているのではないかというふうに思っております。
以上でございます。