西川太一郎の発言 (規制緩和に関する特別委員会)
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○西川委員 ありがとうございました。
原田先生に、また森社長にもさらにお尋ねをするわけでありますが、ただいまの原田先生の御見解の中で、欧米における社会政策の一環としての家賃補助制度について言及をされましたが、我が国のこの土地の活用度合いの低さ、有効利用の度合いの低さということを解消せずして社会政策的な家賃補助をということに至りますと、それは人口定住策や地域振興策としては一つの効果はあるかもしれませんが、いわゆる土地がディストーションとして、経済の一種のひずみとして、我が国の場合にはこれはバブルの問題に直結して非常に深刻になったわけでございますね。
先ほど来の先生のお話を伺いますと、いわゆる土地を投機の対象にしたり、ビジネス、もうけをねらう、そういうことの対象にすることは否定的な御見解であったというふうに思いますが、しかし、健全な有効土地活用によって展開をされる不動産業のリスクテーキングにかなった利益を追求
していくということは、私は否定するべきものではない。多分先生もうなずいておられますから、そのことについてまで否定されるものじゃないと。とすれば、一体そのバブル、ファンダメンタルズと呼ばれるもの以上に期待をかけて地価が暴騰してしまったゆえんのものは何かといえば、長い日本の土地信仰に対する、土地を持っていれば何とかなるぞ、土地は必ず値上がりするぞ、こういうことが問題であって、したがって、税制についてもタックス・オン・タックスの批判があるように、また猫の目税制と言われるように、絶えず規制、規制の観点から税制が使われている。有効利用させようという問題からは一向に税制が活用されていないというふうに言い切ってもいいのではないかと私は思うのであります。
例えば、もう少し申し上げさせていただきますと、土地をもっと活発に使えれば、床面積という土地にかわるオルタナティブが供給されるわけであって、限りある土地、例えば一つの土地に三階建てしか建てられないときよりも、十階建てといえば三倍以上の資産が出てくるわけでありまして、これは釈迦に説法でありますけれども、そういう発想で、地価をいじくり回すのではなくて、いかに有効に活用するかという方法を考えていくことが国民にとって有効な政策ではないかというふうに思うわけでございます。この点について、原田先生にお尋ねをしたいと思います。
それから森社長には、実は、私も東京都の都市計画審議会の委員も五年ほど務めたことがあります。そういう経験からいたしますと、先ほどの御指摘のとおりなんですね。実は、容積率は余っているんですね。使い切っていないのです。東京都の中について言えば、特に二十三区内について言えば。その最大の理由が道路なんです。したがって、私は先ほどの森さんの御議論は全く同感であるというふうに申し上げたゆえんのものはそこにあるわけでございます。
そこでお伺いをいたしますが、最近、経済週刊誌に森参考人がコメントを載せておられます。それを拝見しますと、今土地取引が不活発なのは、不景気のせいもあるが——そうはおっしゃっていませんけれども、私なりにかみ砕いて申しますと、いわゆる評価額が三年ごとの固定資産税の評価のシステムで、御案内のとおり逆転現象が起こっている、これが来年の評価で実勢価格に近づく評価がされれば、固定資産税も落ちついて土地の取引は活発になる、こういう御議論であった。読み間違っておりましたらおわびを申し上げますが、そんな御議論ではなかったかと思うのです。
固定資産税の実効税率が下がると地価は上がるというのが経済議論の一般論ではないか、こう思うわけでございますが、つまり、固定資産税の負担率が低ければ所有しやすいわけでありますから、それを放棄する人はいない。むしろ、税が上がることによってそれの活用をできない人は、活用できる人にそれを売却するか貸すかによってその税負担をクリアしなければ土地所有はかなわないわけでありまして、そういう意味では、税制のシステムによって土地の流動化を図るという方法も一つの方法ではないかというふうに思いますが、ここらについての御見解を伺わせていただきたいというふうに思います。