穂積良行の発言 (本会議)
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○穂積良行君 私は、自由民主党、社会民主党・護憲連合、新党さきがけを代表いたしまして、ただいま議題となりました六法案について、賛成の討論を行うものであります。(拍手)
これまでも、また先ほども詳細な質疑が行われましたが、私は要点のみわかりやすく申し上げます。
まず最初に、激動する世界の中にあって、私たち日本国民が平和で豊かな生活を送り続けることができるようにすることが政治の基本目標であり、私たち政治家は、そのために、どのような政党に属しようが、全力を尽くすことこそが使命であることは申すまでもないと存じますが、いかがでしょうか。特に、重要な政治課題について意見が分かれるときは、党利党略を超えて国民のため最善の道を選ぶよう全知全能を傾けて議論し、結論を得るため努力するべきであります。
私は、さきの村山内閣、特に村山さんは、昨年の阪神・淡路大震災やオウム真理教関連事件などの大事件が次々と起こった中で、本当によくおやりになったと率直に評価申し上げます。(拍手)
そして、特に、昨年の後半から年末に、かけていわゆる住専問題をどのように処理すべきかという我が国経済の健全性を回復するための大問題について、英断を持ってその解決のための基本的なスキームを決定され、平成八年度予算を編成されました。
村山内閣を引き継いだ橋本内閣は、沖縄基地問題など内外の山積する難問に積極的に取り組むとともに、特に「本年こそは景気の回復を確実なものとし、中長期的な我が国経済の持続的発展につなげていく景気の回復の年としなければならない」旨を力強く宣言され、予算の早期成立と関連法案の制定によりその執行を急ぎ、国民の期待にこたえようとしているのであります。この橋本政権において、まさに、住専問題の処理と新しい金融システムの構築は、我が国経済を覆っている不透明感を払拭するための不可欠の課題であり、景気回復、持続的経済成長による国民生活安定のためのかぎともいうべきものであります。
ただいま議題となっております六法案はそのかぎであり、これによって我が国経済社会の将来に向けた明るい展望を開く必要があると確信するものであります。
我が国経済がどうしてこのような金融システムの大混乱を招きかねない問題を抱え、その処理を誤れば恐慌によって国民生活を破綻するおそれがある状態になってしまったのか。すなわち、いわゆるバブル経済の発生、膨張、停止、収縮による金融機関の大量の不良債権の原因と現状については、既に詳細な議論が行われました。
プラザ合意によって、我が国の膨大な貿易黒字体質の是正のため円高・ドル安政策が進められ、それが不景気をもたらし、その不景気対策のもとで地価上昇が生じ、社会問題にもなって、いわゆる不動産融資の総量規制や地価税の創設などにより地価抑制が図られた結果、地価上昇の中で投機的投資に走った業者の借金が返せなくなって、貸した側の金融機関が経営危機に陥った。そうなると、下手をすれば多数の預金者を抱える金融機関が倒産して、預金、貯金を取り戻せないことになったら大変だ、政治としてこのような状態をほうっておけない、わかりやすく言えばこのようなことではないですか。この問題に村山内閣及び与党は真剣に取り組んだ。そして、橋本内閣が引き継いで、議論百出する中で最善の方策をとろうとしている。そのための住専処理法案であり、金融関係法案であります。
申すまでもなく、住専処理法案、そしてその基礎となっているいわゆる住専処理スキームの最大の問題は、住専問題処理のため六千八百五十億円の国費を投ずることの是非であります。
昨年夏以降、関係金融機関と行政機関の間で進められた処理方針の協議がまとまり、昨年十二月十九日の閣議決定でこうした国費負担を行う方針が明らかになったときは、実は私も、正直に申せば、これは政治的に大変難儀な話になるぞと思いました。果たせるかな、特定業界の不始末のしりぬぐいに税金を使うのか、その金があるなら阪神・淡路大震災の被災者対策や福祉政策の充実のために使えといった議論や、そもそもいわゆる母体行などが全責任を持って国民の血税を使わないで済むようにしろとの主張などが今日まで続いております。
私は、こうした国民の皆様の感情は至極当たり前のことだと思います。しかし、こうした気持ちをそのまま受けとめて政策を誤ったらどのような結果になるか。もしその結果が国民にとってかえって大きなマイナスになると予想される場合には、私たち政治家は、英知を発揮し、一時的には国民の素朴な声と異なるとしても、歴史に学び、直面する状況に対する最善の政策をとることを決断すべきものだと考えます。(拍手)
住専問題に関し、その緊急性は申すまでもありません。そして、関係者が協議しても処理方針の合意が得られない場合の日本経済に与える危険性は明らかでありました。政府当局として、この財政負担の決意は、言うなれば政府が口を出して話をまとめなければ大変なことになる。しかし、口を出すだけではまとまらない。やむを得ない、金も出さなければならない。そしてその金は、今この話のまとめで出す額が、恐らく、話が壊れた場合結局は政府が負担せざるを得ない額から比べたら少なくて済むという判断であったことは明らかであります。(発言する者あり)