伊吹文明の発言 (予算委員会)
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○伊吹委員 民主制でもう一つ大切なことは、間接選挙によって成り立っているということですが、票がいかに入るかということは、いろいろな要素が実はあります。政策が立派だとか理念が一つ筋が通っているということもありますが、あの人に世話になったとか、あの人に息子の就職を世話してもらったとか、娘の結婚式に出てもらったとか、一緒に写真を撮ったとか、肩を組んでおみこしを担いだとか、いろいろな要素がある。まさに、だから民主制というのは大衆制という訳が私は当たっていると思うのですね。
票の入り方、あるいは票が入らなくなる理由はいろいろな要素があります。したがって、このデモクラシーというものをうまく運営していくためには、政治家がやはりできるだけ理性によって自制をして、そして欠点が出ないようにやらねばならない。つまり、政策とか理念を政治家はできるだけ前面に押し出して、マックス・ウェーバーの言葉によれば、「将来に対する責任」を果たしていくということです。
そこで、私が思い出すのは、かつて日本社会党は、土井さんが委員長だったときですが、消費税の問題があって、好きですか嫌いですかという問いかけを国民にされました。そして、嫌いなものはだめ、だめなものはだめということになって、我が党は実は参議院で大敗をしたわけであります。
そのことを考えるときに、実は、新しい税金を入れるのが好きか嫌いかと問われれば、総理を含めて嫌いな人が私は一〇〇%だと思います。しかし、その税金でこういう政策をやる、このような福祉をやるから、その費用を負担してもらうために必要か不必要かと問われれば、必要だと答える人はかなりの数に上がってくると思いますね。
今回も、税金を使うのが好きか嫌いかと聞かれれば、嫌いだと言う人は、ほとんどすべての人がそうであります。しかし、これを入れなければ、経営基盤の弱い農協を引き金として預金の取り立て騒ぎが起こった場合にどうするかということを考えたときに、必要か不必要かという議論が私は起こってくるんだろうと思いますが、政策の問いかけ、政治家の姿勢として、必要か不必要かで問いかけずに好きか嫌いかで問いかける姿勢について、総理はどのようにお考えになりますか。