前田武志の発言 (予算委員会公聴会)

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○前田委員 きょうは、先ほど来、池尾先生、富田先生、野田先生の御高説を拝聴しておりまして、この委員会でずっと審議を続けてきたわけですが、私どもが審議していたことをそれぞれ深い学理に基づいて体系づけて御講義をいただいたような感じがいたします。そういった意味では非常に勉強させていただいたと思うのです。
 池尾先生におかれましては、この不良債権問題というのは住専問題だけではとどまらない、もっとこの全体像を明らかにして、そしてその全体像の中で日本の金融システム、不良債権問題をどう解決していくのか、金融システムをどう再構築していくのか。しかし、そのベースには政治の大きな責任があって、将来方向をきっちり指し示し、そしてこの一億二千万の国民の皆様方の、ここまで日本の民族、国家が発展してきたベースにある倫理観といいますか、そういった信頼感というものをどうつないでいくか、それが大きな責任なんだろうというふうに受けとめた次第でございます。
 また、富田先生には、「財政の中期展望」等にのっとって、冷戦崩壊後の大きな市場の動き、まあグローバリゼーションと申しますか、それと情報化というものも私は非常に大きいだろうと思うのですが、私も年来これを主張しているわけですが、そういった大きな市場の変化、そういった中でこの住専問題というものも位置づけをしていかにゃいかぬのかなということをつくづく感じた次第でございます。
 また、野田先生におかれましては、住専の設立経緯からいかにその母体行がかかわってきたか、そういったことを簡潔にまとめていただいて、今さらながら母体行の責任の重さということを認識した次第であります。
 まず、池尾先生にお聞きするわけでございますが、私もこの委員会において何度か質疑をさせていただいて、不良債権問題、その全体像というものを把握したかったわけなんですが、これがなかなか明らかになっておりません。大蔵省に聞いたところ、三十七兆八千億円だったですか、約三十八兆円もの積算が出てきただけでございまして、そのほかいろいろな不良債権というものがあるわけでございまして、先生が御指摘の、アメリカの委員会で指摘された百四十兆、これはまあダブりがあるということらしいので、その間に何かがあるわけでございましょう。実態はどの程度なのか、その辺について先生独自の御見解がおありだろうと思うのですね。その不良債権というものの全体像、一般の金融機関、しかもその先は、実体経済としては、優良な住宅開発をしようとしていたところもあったでしょうし、大きな町の開発をやろうとしていたところもあったでしょう。我々、選挙区に帰ればそういった実例はもう本当に枚挙にいとまがないわけですね。
 やっとすばらしい町の整備が始まると思っていたところ、バブルがはじけたというだけでこれがもう塩漬けになってしまって、今やもうこれは無理だということになってしまう。しかし片一方で、我々の地元の方々も一生懸命働いて、世界の一流経済国、経済大国だと言われて、皆さん方も最近はよく海外にいろいろな機会に出ておられますが、日本よりはるかに国民所得の低い国々が、風格のある、落ちついた、それぞれの地域のすばらしいその特徴を持った町で過ごしておられる、それに比べて我々のこの地域は一体どういうことだというふうな矛盾も感じておられるのですね。それはまさしく、私は、せんじ詰めていくと政治の責任であろう、こういうふうにも思うわけでございます。
 前置きがいささか長くなったのですが、まずは不良債権の実態、どういうような構造になっているのかということも含めて、量的にはなかなか難しかろうと思いますので、定性的に、そういう構造がどういうふうになっているのか。大体どういうところにどんなぐあいになっているのか、しかもそれが固定的なものであるのか、あるいは経済の動向によってこれがますますふえたり、あるいはうまくいけば意外と減っていくものであるのか、その辺のことも含めて、先生の御見解をお聞きいたします。

発言情報

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発言者: 前田武志

speaker_id: 33323

日付: 1996-02-23

院: 衆議院

会議名: 予算委員会公聴会