岩垂寿喜男の発言 (予算委員会第五分科会)

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○岩垂国務大臣 平成八年度環境庁関係予算案について、その概要を御説明申し上げます。
 まず、予算の基礎となっております環境政策の基本的な考え方について御説明申し上げます。
 今日の環境問題は、身近な生活環境から地球的規模に至る空間的広がりと、将来世代にもわたる時間的広がりを有しており、人類の生存基盤を脅かすおそれが生じてきております。そして、その多くは、都市・生活型公害や地球温暖化問題等に見られるように、通常の事業活動や日常生活に伴って生じた環境への負荷の増大に起因しており、その解決のためには、大量生産・大量消費型の経済社会システムや生活様式を見直し、環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会を構築していく必要があります。
 このため、委員の方々も御承知のとおり、平成六年十二月、政府は、環境基本法に基づき、二十一世紀半ばを展望した環境政策の基本的考え方と二十一世紀初頭までの施策の方向を示す環境基本計画を閣議決定いたしました。
 その中で、環境への負荷の少ない「循環」を基調とした経済社会システムを実現すること、健全な生態系を維持回復しつつ自然と人間との「共生」を確保すること、これらを実現していくための基盤として、あらゆる主体が環境保全に関する行動に「参加」する社会を実現すること、そして「国際的取組」を積極的に推進することという四つの長期的な目標を示したところであります。
 環境庁としては、これらの目標の達成に向け、平成七年度を環境基本計画実施元年と位置づけ、政府一体となって計画を効果的に推進するための仕組みと、計画に基づく地方公共団体の取り組みへの支援体制を整備するとともに、昨年六月には率先実行計画を閣議決定し、十月には生物多様性国家戦略を策定するなど、計画の内容の実現に向けた取り組みを進めてきたところであります。
 私としては、今後、この流れを一層促進、敷衍し、政府のみならず、地方公共団体、国民、事業者等が主体的に環境保全活動に取り組むことを通じて、国民の生活に身近なところから広範に環境基本計画の理念を実現していくことが、今日の環境問題の解決のために重要であると考えております。
 また、環境への負荷の少ない持続的発展が可能な循環型社会の構築に向け、現在我々が直面し、人類の生存基盤に深刻な影響を与えつつある地球環境問題を初めとする諸課題に的確に対応するため、新たな枠組みづくりを進めるとともに、効果の高い施策を重点的に講じていくことが必要であると考えております。
 このような認識に立って、次に掲げる施策について重点的に取り組むこととしております。
 第一は、環境基本計画の理念の市民レベル、地域レベルからの実現であります。
 第二は、地球的規模の環境保全対策の推進であります。
 第三は、有害化学物質の環境リスクの低減を通じた環境の安全性の確保であります。
 第四は、自然と人間との共生の確保であります。
 第五は、大気環境対策や水環境対策の積極的な展開による国民に身近な生活環境の保全形成であります。
 第六は、公害健康被害者の救済及び健康被害の予防であります。
 第七は、震災や大規模事故等の緊急時における環境庁所管行政の対応体制の充実強化であります。
 平成八年度総理府所管一般会計歳出予算要求額のうち、以上のような基本的考え方のもとに計上した環境庁予算要求額は七百五十六億三千六百万円であり、これを前年度の当初予算額七百十四億五千六百万円と比較すると、四十一億八千万円、五・八%の増額となっております。
 予算要求額の主要な項目につきましては、お手元にお配りしてある資料のとおりでありますが、委員各位のお許しを得まして、説明を省略させていただきたいと存じます。
 よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。

発言情報

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発言者: 岩垂寿喜男

speaker_id: 26418

日付: 1996-02-29

院: 衆議院

会議名: 予算委員会第五分科会