予算委員会第五分科会

1996-02-29 衆議院 全198発言

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会議録情報#0
本分科会は平成八年二月二十七日(火曜日)委員
会において、設置することに決した。
二月二十八日
 本分科員は委員長の指名で、次のとおり選任さ
 れた。
      菊池福治郎君    桜井  新君
      愛野興一郎君    平田 米男君
      佐々木秀典君
二月二十八日
 桜井新君が委員長の指名で、主査に選任され
 た。
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平成八年二月二十九日(木曜日)
    午前十時開議
 出席分科員
   主 査 桜井  新君
      菊池福治郎君    愛野興一郎君
      鴨下 一郎君    平田 米男君
      大畠 章宏君    佐々木秀典君
   兼務 松下 忠洋君 兼務 川島  實君
   兼務 吉田  治君 兼務 宇佐美 登君
   兼務 矢島 恒夫君 兼務 楢崎弥之助君
 出席国務大臣
        農林水産大臣  大原 一三君
        国 務 大 臣 
        (環境庁長官) 岩垂寿喜男君
 出席政府委員
        環境庁長官官房
        長       田中 健次君
        環境庁企画調整
        局長      大西 孝夫君
        環境庁企画調整
        局環境保健部長 野村  瞭君
        環境庁大気保全
        局長      大澤  進君
        環境庁水質保全
        局長      嶌田 道夫君
        農林水産大臣官
        房長      高木 勇樹君
        農林水産省経済
        局長      堤  英隆君
        農林水産省構造
        改善局長    野中 和雄君
        農林水産省農産
        園芸局長    高木  賢君
        農林水産省畜産
        局長      熊澤 英昭君
        食糧庁長官   高橋 政行君
        林野庁長官   入澤  肇君
 分科員外の出席者
        環境庁長官官房
        審議官     菊地 邦雄君
        環境庁長官官房
        会計課長    石海 行雄君
        環境庁自然保護
        局国立公園課長 下   均君
        法務省刑事局刑
        事課長     麻生 光洋君
        大蔵省主計局主
        計官      長尾 和彦君
        大蔵省主計局主
        計官      杉本 和行君
        厚生省薬務局医
        療機器開発課長 矢野 周作君
        農林水産大臣官
        房予算課長   木下 寛之君
        林野庁指導部造
        林保全課長   加藤 鐵夫君
        通商産業省貿易
        局総務課農水産 
        室長      新木 雅之君
        通商産業省機械
        情報産業局電子 
        機器課長    永松 荘一君
        郵政省電気通信
        局電波部監視監 
        理課長     石田 義博君
        建設省河川局河
        川環境課長   白波瀬正道君
        建設省道路局企
        画課道路経済調 
        査室長     藤本 貴也君
        建設省住宅局住
        宅生産課木造住
        宅振興室長   杉山 義孝君
        農林水産委員会
        調査室長    黒木 敏郎君
        環境委員会調査
        室長      工藤 桂司君
        予算委員会調査
        室長      堀口 一郎君
    —————————————
分科員の異動
二月二十九日
 辞任        補欠選任
  愛野興一郎君    鴨下 一郎君
  佐々木秀典君    大畠 章宏君
同日
 辞任        補欠選任
  鴨下 一郎君    松沢 成文君
  大畠 章宏君    佐々木秀典君
同日
 辞任        補欠選任
  松沢 成文君    愛野興一郎君
同日
 第二分科員楢崎弥之助君、第三分科員川島實君
 、吉田治君、第四分科員宇佐美登君、第七分科
 員矢島恒夫君及び第八分科員松下忠洋君が本分
 科兼務となった。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 平成八年度一般会計予算
 平成八年度特別会計予算
 平成八年度政府関係機関予算
 〔総理府(環境庁)及び農林水産省所管〕
     ————◇—————
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桜井新#1
○桜井主査 これより予算委員会第五分科会を開会いたします。
 私が本分科会の主査を務めることになりました。よろしくお願いをいたします。
 本分科会は、総理府所管中環境庁並びに農林水産省所管について審査を行うことになっております。
 なお、各省庁所管事項の説明は、各省庁審査の冒頭に聴取いたします。
 平成八年度一般会計予算、平成八年度特別会計予算及び平成八年度政府関係機関予算中総理府所管環境庁について、政府から説明を聴取いたします。岩垂国務大臣。
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岩垂寿喜男#2
○岩垂国務大臣 平成八年度環境庁関係予算案について、その概要を御説明申し上げます。
 まず、予算の基礎となっております環境政策の基本的な考え方について御説明申し上げます。
 今日の環境問題は、身近な生活環境から地球的規模に至る空間的広がりと、将来世代にもわたる時間的広がりを有しており、人類の生存基盤を脅かすおそれが生じてきております。そして、その多くは、都市・生活型公害や地球温暖化問題等に見られるように、通常の事業活動や日常生活に伴って生じた環境への負荷の増大に起因しており、その解決のためには、大量生産・大量消費型の経済社会システムや生活様式を見直し、環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会を構築していく必要があります。
 このため、委員の方々も御承知のとおり、平成六年十二月、政府は、環境基本法に基づき、二十一世紀半ばを展望した環境政策の基本的考え方と二十一世紀初頭までの施策の方向を示す環境基本計画を閣議決定いたしました。
 その中で、環境への負荷の少ない「循環」を基調とした経済社会システムを実現すること、健全な生態系を維持回復しつつ自然と人間との「共生」を確保すること、これらを実現していくための基盤として、あらゆる主体が環境保全に関する行動に「参加」する社会を実現すること、そして「国際的取組」を積極的に推進することという四つの長期的な目標を示したところであります。
 環境庁としては、これらの目標の達成に向け、平成七年度を環境基本計画実施元年と位置づけ、政府一体となって計画を効果的に推進するための仕組みと、計画に基づく地方公共団体の取り組みへの支援体制を整備するとともに、昨年六月には率先実行計画を閣議決定し、十月には生物多様性国家戦略を策定するなど、計画の内容の実現に向けた取り組みを進めてきたところであります。
 私としては、今後、この流れを一層促進、敷衍し、政府のみならず、地方公共団体、国民、事業者等が主体的に環境保全活動に取り組むことを通じて、国民の生活に身近なところから広範に環境基本計画の理念を実現していくことが、今日の環境問題の解決のために重要であると考えております。
 また、環境への負荷の少ない持続的発展が可能な循環型社会の構築に向け、現在我々が直面し、人類の生存基盤に深刻な影響を与えつつある地球環境問題を初めとする諸課題に的確に対応するため、新たな枠組みづくりを進めるとともに、効果の高い施策を重点的に講じていくことが必要であると考えております。
 このような認識に立って、次に掲げる施策について重点的に取り組むこととしております。
 第一は、環境基本計画の理念の市民レベル、地域レベルからの実現であります。
 第二は、地球的規模の環境保全対策の推進であります。
 第三は、有害化学物質の環境リスクの低減を通じた環境の安全性の確保であります。
 第四は、自然と人間との共生の確保であります。
 第五は、大気環境対策や水環境対策の積極的な展開による国民に身近な生活環境の保全形成であります。
 第六は、公害健康被害者の救済及び健康被害の予防であります。
 第七は、震災や大規模事故等の緊急時における環境庁所管行政の対応体制の充実強化であります。
 平成八年度総理府所管一般会計歳出予算要求額のうち、以上のような基本的考え方のもとに計上した環境庁予算要求額は七百五十六億三千六百万円であり、これを前年度の当初予算額七百十四億五千六百万円と比較すると、四十一億八千万円、五・八%の増額となっております。
 予算要求額の主要な項目につきましては、お手元にお配りしてある資料のとおりでありますが、委員各位のお許しを得まして、説明を省略させていただきたいと存じます。
 よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。
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桜井新#3
○桜井主査 この際、お諮りいたします。
 ただいま岩垂国務大臣から申し出がありました環境庁関係予算の主要項目の説明につきましては、これを省略して、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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桜井新#4
○桜井主査 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
  〔岩垂国務大臣の説明を省略した部分〕
 平成八年度の環境庁関係予算案について、その概要を御説明申し上げます。
 平成八年度総理府所管一般会計歳出予算要求額のうち、環境庁予算要求額は七百五十六億三千六百万円であり、これを前年度の当初予算額七百十四億五千六百万円と比較すると、四十一億八千万円、五・八%の増額となっております。
 予算要求額の主要な項目について、御説明申し上げます。
 第一に、環境保全の企画調整等については、一昨年十二月に策定した「環境基本計画」の推進をはじめ、環境影響評価制度特別総合調査の実施、環境保全のための経済的手法の検討、環境パートナーシップの推進等環境政策の新たな展開に向けた取組を積極的に推進するとともに、気候変動枠組条約を踏まえた中長期的温暖化対策戦略策定調査等総合的な地球温暖化防止対策の推進、開発途上国の環境問題への取組に対する支援、砂漠化防止対策の推進、アジア太平洋地域における地球環境共同研究の推進等地球環境問題への取組を積極的に推進することとし、これらに必要な経費として四十四億四千万円を計上しております。
 第二に、公害による健康被害者の救済等については、昨年十二月の閣議了解に基づき水俣病総合対策を推進するほか、従来に引き続き、公害健康被害補償制度の適正かつ円滑な実施を図るとともに、環境保健に関する各種調査・研究を推進することとし、これらに必要な経費として二百七億七千万円を計上しております。
 第三に、大気汚染等の防止については、大都市地域の窒素酸化物対策推進のための低公害車普及事業等をはじめ、オゾン層保護対策、浮遊粒子状物質対策、有害大気汚染物質対策等の推進を図ることとしております。
 また、騒音、振動及び悪臭対策についても、引き続き推進を図ることとし、これらに必要な経費として二十億二千六百万円を計上しております。
 第四に、水質汚濁の防止については、汚染された地下水の浄化対策等を推進するとともに、生活排水対策、海域における富栄養化対策及び水質総量規制、湖沼水質の保全、海洋環境の保全並びに水道水源水域の水質の保全等の対策を推進するための経費として十五億八千九百万円を計上しております。
 このほか、地盤沈下防止及び廃棄物対策費として二億三千百万円、土壌汚染防止及び農薬対策費として三億四千万円をそれぞれ計上しております。第五に、環境事業団については、建設譲渡事業及び融資事業等を引き続き推進するほか、地球環境保全に取り組む民間団体の活動を支援するための「地球環境基金」事業の推進を図ることとし、同事業団の事業に対する助成等に必要な経費として五十五億三千万円を計上しております。
 第六に、公害監視等設備の整備については、地方公共団体の監視測定体制等の整備を助成するために必要な経費として八億二千九百万円を計上しております。
 第七に、環境保全に関する調査研究の推進のための経費については、総額六十八億七千六百万円を計上しております。
 この内訳としては、まず、国立試験研究機関等の公害防止等試験研究費として十九億一千八百万円を環境庁において一括計上するとともに、環境基本計画推進調査費として二億五千万円を計上し、環境基本計画を推進するための環境保全対策に関連する各省各庁所管の調査の総合調整を行うほか、地球環境研究総合推進費として二十六億円を計上し、各省各庁の所管する国立試験研究機関等が行う各種の地球環境保全に関する調査研究の総合的推進を図ることとしております。
 また、公害防止等調査研究費として二十一億八百万円を計上し、地球観測衛星に搭載する成層圏オゾン等の観測機器の開発、環境汚染による健康影響の解明、その他大気汚染、水質汚濁、自然保護等に関する各種調査研究を進めることとしております。
 第八に、自然環境の保全対策及び自然公園等の整備事業等について申し上げます。
 まず、自然環境の保全対策及び自然公園等の維持管理については、昨年十月に策定した「生物多様性国家戦略」に基づき、各種情報の収集整備等をはじめとする生物多様性保全施策を総合的に推進するとともに、国立公園の保護管理の強化を図ることとしております。
 また、野生生物の保護対策については、絶滅のおそれのある野生動植物の保護対策の強化を図るとともに、野生鳥獣の保護等に関する調査検討を推進することとしております。
 これらに必要な経費として、合わせて二十四億一千三百万円を計上しております。
 次に、自然公園等の整備事業については、人と自然との豊かなふれあいを確保するため、我が国を代表するすぐれた自然を有する国立・国定公園において、その保全・復元等の事業や自然学習、自然体験の場の整備等を総合的に推進するとともに、身近な自然とのふれあいの場や長距離自然歩道等の整備を推進するほか、国民公園の整備を図ることとし、これらの整備に必要な経費として百十六億四千二百万円を計上しております。
 第九に、環境保全施設の整備については、野生生物保護管理施設等整備、大気保全施設整備、生活排水対策重点地域内の水質浄化施設及び水辺環境の再生等の整備助成に必要な経費として十六億五千八百万円を計上しております。
 第十に、環境庁研究所については、国立環境研究所において、地球環境問題をはじめ環境全般にわたる研究等を推進するために必要な経費として七十七億四千七百万円を計上し、国立水俣病研究センターにおいて、水俣病発生地域の特性を活かした研究推進のため、「国立水俣病総合研究センター」に改組し、体制の強化を図るとともに、医学的調査研究等の充実を図ることとし、これらに必要な経費として五億六千二百万円を計上し、また、環境庁研究所の施設の整備を図るために必要な経費として五億一千二百万円を計上しております。
 以上、平成八年度環境庁関係予算案の概要につきまして御説明申し上げました。
 何とぞ、本予算案の成立につきましては、格別の御協力を賜りますようお願い申し上げる次第であります。
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桜井新#5
○桜井主査 以上をもちまして総理府所管中環境庁についての説明は終わりました。
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桜井新#6
○桜井主査 質疑に入るに先立ちまして、分科員各位に申し上げます。
 質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力をお願い申し上げます。
 また、政府当局におかれましても、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭にお願いいたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。松下忠洋君。
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松下忠洋#7
○松下分科員 松下忠洋と申します。鹿児島県から出てきております。三十分でございます。よろしくお願いしたいと思います。
 日ごろ敬愛しております岩垂大臣のもとで時間をいただきましたことを大変うれしく思っておりますので、よろしく熱心に御答弁をいただきたいと思います。
    〔主査退席、菊池主査代理着席〕
 地球環境対策についてお尋ねしたいと思っております。
 二十一世紀に向けてあと五年。そして次の世代に私たちのいい地球環境を引き継いで残していこうという大事な役割を今私たちは担っているわけでございます。次の世代に対して政治が担っていかなければいけない役割として大事なものは、一つはやはり教育が大事だ、こう思っております。それからもう一つは、少子それから高齢化社会に対する対応、これをしっかりとしていかなければいけない、こう思っております。そしてもっともっと大事なことが、森林でありますとか大気でありますとか、そういう私たちが住んでいる土台、地球の環境、これをしっかりとして、美しい形で次世代に引き継いでいくという大きな役割があると思っております。何よりもまず一番大事じゃないか、そのように思っているのであります。
 地球の温暖化の問題それから酸性雨の問題、オゾン層の破壊の問題、熱帯雨林の破壊、砂漠化の進行、海洋汚染、いろんな問題がございます。そういう問題に対して環境庁長官として、次世代をしっかりとにらみながら、この予算の中にどのようにそういう対応策が盛り込まれているのか、基本的な考えとしてどう考えておられるのか、そこのところをひとつお伺いしたい、そのように思っているわけでございます。よろしくお願いいたします。
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大西孝夫#8
○大西政府委員 来年度予算の内容等に係る部分もございまして、まず私の方からお答えをさせていただきます。
 地球温暖化、森林の減少、砂漠化等、今先生いろいろ御指摘になった幾つかの問題、これは人類の生存基盤に非常に深刻な影響を与える緊急かつ重要な問題でございまして、私どもも、内政、外交両面にわたる最重要課題の一つと認識をいたしまして、日本のこれまでの経験、技術を生かして、その地位にふさわしい役割を果たしていかなければならぬというふうに考えております。
 そういうことを踏まえて、平成八年度の予算におきましても、地球環境保全関係予算としまして百八億五千百万円、前年対比一五%増の予算を確保いたしております。
 特にその考え方のポイントといたしましては、一つは、お話がございましたように温暖化対策に対してのこれからの戦略を中長期的に定める必要がございまして、そのための調査費として新規に一億七千万円計上してございます。
 また、来年実はCOP3国際戦略世界会議を開くためのプレ会議を平成八年度において開催したいということで、その会議経費三千万円も新規に計上してございます。
 また、これからいろいろ地球環境に対して戦略を研究していく必要がある、その方針なり情報なり、そういうものを日本から発信していくような、そういう機関を国際的なものとしてつくっていく必要があるのではないか、そういう意味の設置調査費を四千万円計上させていただいておりますし、今先生からお話がありました砂漠化防止対策について、あるいは森林の保全等につきまして、それぞれ調査費を計上させていただきまして検討いたしたい。
 それからまた、フロン破壊モデル事業といったことで四千万円を新規に計上するなど、非常に広範にわたる地球環境問題につきまして、我が国の知識と経験を生かした、かつ各国の主体性を維持しながら協力してやっていけるような形の予算を計上させていただいたつもりでございまして、そういうものを踏まえて今後一生懸命頑張ってまいりたいと考えております。
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岩垂寿喜男#9
○岩垂国務大臣 今企画調整局長から御答弁を申し上げましたように、地球環境に対する取り組みを精いっぱい続けていかなければならないと思いますが、日本の急速な経済成長のもとで、例えば水俣に見られるような大気や水や土壌の汚染という問題が深刻でありました。また、自然破壊、豊かな緑や自然が壊されてきました。もう一つは、経済成長に伴って、どちらかと言えば自分だけよければいいというような、ややエゴイスティックな人間像、人の心の破壊があったように私は思います。そういうものに対して、政府としてあるいは環境庁として精いっぱいあらゆる部分で取り組んできたつもりでございますけれども、まだ決してそれが一〇〇%十分なものとは思っていません。
 したがって、そういう公害あるいは環境破壊に対して取り組んでいくことが必要でありますけれども、ちょっと気がついてみたら、日本だけ一生懸命でやってみても、地球環境というものと切り離して日本の環境があるわけではございません。そういう意味で、地球環境について、それを守っていくために、日本の経験、日本の私たちの歴史というものを振り返って、資金の面でも、あるいは技術の面でも、あるいはそういう経験を持っている人材の面でも、大いに貢献していく必要があるだろう。
 それはやはり世界の、人間の、人類の生きざまというものをどう考えるか、つまり子供たち、孫たちの時代にまで私たちが責任を持つという、そうした生きざまに対していま一遍問い直してみる必要があることだ。こういう観点から、環境庁としても及ばずながら精いっぱい取り組んでまいりたいと思いますので、先生の御理解と御協力を心からお願いを申し上げます。
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松下忠洋#10
○松下分科員 今宇宙飛行士の若田さんが帰ってみえていますけれども、テレビや報道でいろいろ話しておられることを見ておりますし、あるいは聞いておりますと、この地球環境についての非常に大きな示唆があります。
 一番感動したのは、やはり私たちは今地球に住んでいる、そのことを外から見ることができた、非常に美しくてきれいだ。いろいろな人間の営みも行われておれば、美しい森林も見えるし、またそこからは街の明かりも見えるし、また山火事やらいろいろな森林が破壊された跡も見えるけれども、しかしとにかく地球は美しく見える。しかし、その美しい地球は極めて薄いべールで覆われている。我々は地球に住んでいたらそれは実感しないけれども、地球を外から眺めてみると、極めて薄い、本当の膜で、ベールで柔らかく包まれているだけの、そういう宇宙の中での奇跡と言われるような星に住んでいるのだというような話をされるわけですね。これは極めて大事だと思うのです。
 我々は、ここに住んでおりますと、空は青いし、雲は白いし、非常に秋晴れは美しいし、雪が降ってくると一面雪できれいで真っ白だ、こう思って、そういう地球の持っているもろさとかあるいはひ弱さとか、そういうところに気がつかないところがあるのですね。何かのきっかけでぽっかりと、南極の上の方だとか北極の上の方にぽかっと穴でもあいてしまったら一体どうなるのだろうか。あるいはその薄い膜がどこかに寄ってしまって、あるところだけが非常に薄くなってしまっているということがあると一体私たちの地球はどうなるのだろうか、そういうことを本当に、あのお話を聞いていて、写真を見ながら思うわけですね。
 あるいは、私たちはいろいろな政策を考え、地球環境を考えるときには、地球というのはそういう極めてもろい、ひ弱なものでもあるのだというところを、そして奇跡の星なのだというところをよくわかって世界のいろいろな人たちとの話し合いをぜひしてみなければいかぬし、そういうための必要な施策や予算というものはしっかりつぎ込んでいかなければいかぬとしみじみ思ったのですね。
 それで、今そういう地球環境、国際環境、地球会議といいますか、そういうものに対応する人材の養成、それから国連機関に対する日本の協力、そういうようなことを環境庁としてどういうふうにとらえて協力していっておられるのか。そういう広い人材の問題、そういうところをどう考えておられるのか。具体的に来年度の予算の中にどういうふうに盛り込んでおられるのか。国際協力も含めて、あるいは国際会議なども含めて、幅広く啓蒙していくようなそういう運動、さっき情報発信を担いだいというふうにおっしゃいましたけれども、具体的にはどういうふうにそういうことを考えておられるのか。そこをぜひお聞かせいただきたい。
 それからまた、大臣もさっきおっしゃいましたけれども、そういう薄いべールに包まれた地球のありようというところについての若田さんの所感も含めて、大臣のお考えもちょっとお聞きしたい、そう思います。
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大西孝夫#11
○大西政府委員 今先生のお話のように、これから途上国においていろいろそれぞれの立場で環境施策を進めてもらう上で非常に重要な点がやはり人材ということだと思いまして、これは一環境庁ということよりも政府全体としまして、一つには技術移転という中で人材の育成というのを非常に重視をいたしております。実はJICAを中心に途上国に対しまして、幾つかの国で既にそういう環境研究研修センターといった性格のものをつくっておりまして、日本から専門家を派遣して、そこでいろいろ研修をしていただいたり、現地から日本に来ていただいていろいろ研修をしていただいたりという形の人材育成に努めております。
 環境庁独自でも、わずかではございますが予算をとりまして、私どもの施設を使った研修にも努力をしておりまして、環境問題はいろいろ多面にわたるものでございますから、専門家の育成も、そういう意味では専門の分野は幾つかにわたるのでございますが、そういういろいろなルート、いろいろな場をつくって、人材の育成ということをかなり重点に置いた努力をしておるところでございます。
 今後とも、例えばODAを実施する上でも、現地の専門家の育成ということが伴いませんと実効は上がってまいりませんし、そういう意味でも最初から、プロジェクトを考えるときから、私どもの方からも専門家が行って、立案をする段階から一緒になって考えながらそのノウハウを覚えていただくというような努力もしておりまして、かなり多面的かつ、ある意味では流動的といいますか、定型的ではなくて、かなり柔軟にその場その場でそういう努力をいたしております。
 今後とも、JICA等を通じたルートと私ども独自の部分、それから地方自治体等もいろいろな関係を独自に持っていただいたりしておりますので、そういう重層的に途上国の方々を中心とした国際協力をできるように努力をしてまいりたいと思っております。
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岩垂寿喜男#12
○岩垂国務大臣 松下先生は建設省で働いてこられたことだけでなくて、国際派として外国でいろいろな活動をなさっていらっしゃいますから、恐らくいろいろな意味でそのようなことについてはお考えをいただいていると思うのですけれども、やはり私は、日本の戦後の経験というものを本当に世界に広げていくためにはいろいろな方法があると思います。それは技術のレベルはやはり世界で指折りのレベルでございますし、それをつくり出してきた力あるいは人材、そういうものは本当に世界に冠たるものがあると私は思いますので、お招きをして、そして研修をしていただく。
 出かけていって、いろいろな意味でお手伝いをするということはもちろん大切ですけれども、例えば中国を初めとするいろいろな現場へ出かけていって技術をお教えをする、お招きをして研修序するというふうな形が、国レベルだけでなくて、地方自治体あるいはさまざまな企業でもそのことの取り組みが進められるようになってきています。その意味で、私はその方向というものを一層促進していく必要があるなというふうにまず基本的には思います。
 それから、UNEPを初めとする国際的な環境を守るための諸組織、諸運動に対して、日本はいろいろな意味でも貢献をしてまいりました。これはその延長線上でございますけれども、来年はCOP3、気候変動枠組み条約締約国会議第三回会合を日本にお招きをしまして、紀元二〇〇〇年以降の枠組みについて議定書を交わすことができるように、これは私はかなり大きなイベントというか会議になると思います。また、しなければいけないと思っています。そのことのために全力を尽くしていきたいというふうに思っていますので、こんな点でも御協力をいただきたいというふうに思います。
 まあ若田さんの言葉ではございませんけれども、まさに宇宙全体から見たら地球も決して大きな存在ではありません。しかし、その地球が今病んでいると思います。その病んでいる地球を再生させるために、私たちは人知のあらゆる努力を尽くさなければいけない、こういう観点で頑張ってまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いをいたします。
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松下忠洋#13
○松下分科員 大変うれしいお言葉をいただいて、我々もまた頑張らなければいけないと思うわけであります。
 これは、きょうの日本農業新聞なのですけれども、ここに「温暖化の証明」として、クエスチョンマークつきですけれども、南極大陸にイネ科の植物が根を張ってきているという記事がありました。これは、環境の変化によってどこからか飛んできてそこに付着して成長したのか、あるいは日本の観測隊がそこに行って何か持ち込んだものがあってそこから活着したのか、よくわからないと
ころもあるということですけれども、確実に地球の全体の環境というものがどこからか大きく変わってきている。南極では従来考えられなかった植物が育つようになってきているというような実態があるわけであります。
 二年前の予算委員会でも私は、当時羽田総理大臣のときでしたけれども、いろんな地球環境についてお尋ねし、酸性雨の問題なんかもお尋ねいたしました。日本にそういうものがあるのかどうか、これは後で農林水産の方の関係でも、林野庁の方にいろんな森林破壊の問題についてお尋ねしたいと思っていますけれども、ぜひ大臣、そういう地球が大きく動いていることのいろんな動きをしっかりと的確にとらまえて、そして事前にそういう勉強をされて対応していくということをぜひやっていただきたいということをお願いいたします。
 全体から見ますと、公共事業や郵政事業を含めて多額の予算が入っていますけれども、そういう地球環境ということに対する認識とか予算の張りつけ方、あるいはそういう研究分野に対するいろんな手厚い保護というものはまだまだおくれているような気がしますから、これは我々も頑張らなければいかぬと思いますけれども、ぜひそういう面で頑張っていただきたいということをお願いしておきます。
 そういう中で、従来環境対策として、自然の保護とか、いろんなそういう壊れたものをやっていくということが大事ではないかというふうに思うのですね。現在あるものを保護していくということのほかに、既に相当失われてしまっていっているものがある。そういうものに対して、もっと思い切って入り込んで復元していくということが非常に大事ではないかというふうに思うのです。
 残念ながら、日本は縦割り行政でありますので、また、縦割り行政に加えて、それぞれの省庁がそれぞれの事業に応じて法律を持ってその法律の体系の中でやっていく、こうなっていきますので、その境界にあるようないろんな事業、あるいは新しく原因が発見されたり原因を究明しようとするときに、お互いの意思疎通がなかなかいきにくいということがあるように思うのです。こういった失われた自然の復元、それから、それを新しくつくっていくということも新しい環境行政の中にぜひ取り入れていっていただかなければだめだというふうに思っておりますけれども、それに対するいろんな考え方、環境庁としてどう思っておられるのか、ぜひお願いいたしたいと思います。
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菊地邦雄#14
○菊地説明員 お答えいたします。
 環境庁といたしましては、今残っております自然を守るということのみならず、近年全国各地で取り組まれております、そういったいわば変化したあるいは失われた自然を復元し創出するということは、環境基本計画でもうたっております「自然と人間との共生」ということを進める上でも大変重要と思っております。そういう観点で、生物多様性国家戦略にもそういった点を盛り込んでおりますし、先般閣議決定されました国土利用計画におきましても、「生物の多様性が確保された自然の保全・創出とそのネットワーク化」という記述が盛り込まれたところでございます。
 こういった点を通じて、関係省庁とも連携していろいろ積極的に取り組んでまいりたいと思いますが、環境庁自身といたしましても、これまで例えばふるさといきものふれあいの里づくりでございますとか、あるいは来年度から里地におけるそういった事業のモデル事業も進めたいと思っております。さらに、公共事業の中でも、従前から例えば尾瀬ですとか大山ですとか、そういったところでは植生の復元ということに積極的に取り組んできております。来年度からはこういった事業についても国庫補助の対象に組み入れるというような点についても今進めておるところでございます。
 いずれにいたしましても、私どもの公共事業という部分だけを見ましても、最も環境庁らしい公共事業のあり方というふうに考えておりまして、一層積極的に取り組んでまいりたいというふうに思っております。
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松下忠洋#15
○松下分科員 そこのところをお尋ねしようと思っておったわけでございますが、国土利用計画の中で、これは二月十五日の新聞の記事を今ここに持っておりますけれども、先般、おっしゃいましたように、十四日に第三次国土利用計画の最終案がまとまって、そして総理に答申したわけでございます。
 今その話があったわけですけれども、そのテーマが自然との共生だ、そして安全で安心な国土利用などを基本方針に据えて、自然環境の保全を強化する自然維持地域をつくっていくということなのですね。これは非常に大事なことで、これがきっちりと基本方針として盛り込まれ、それが国家施策の中に、各省庁が持っていろいろんな事業の中に入り込んでいきますと、これは極めて強力な地球環境保全の第一歩になっていくだろう、あるいは育成になっていくだろう、こう思っているのですね。
 従来、ここにもありますけれども、その地域の分け方を、都市と農村、都市と漁村、都市と山村、そういうすみ分けの中で人が住んでいる形態、どこに住んでいるかということで分けておったということがありますけれども、本当はそういうことではなくて、都市に住んでいる人も農山漁村に住んでいる人もそれなりに自然を共有する、それから自然の中でしっかりと自分の疲労をいやすというような場所があっていいし、そういうものを次の世代にしっかりと残していくということが必要だと思うのですね。そういう意味で、原生林や野生生物が生息する自然維持地域というものを設けて、これを環境保全の柱としてしっかり強く打ち出していこうということは極めて大事だと思うのです。
 それで、これは環境庁だけの施策で進んでいくとは僕は思っていないのですね。きょうは林野庁の人にも来ていただいていますけれども、こういう広い大きな範囲の地域だけではなくて、例えば河川沿川には水害を防ぐための水防林というのがありました。それから防災林というのもありますし、それから富山の方やら東北の方やら、あっちの方へ行きますと非常に強い風が吹いてくる。そういうときには、家の周辺にしっかりとした囲いになる防風林がきちっと町並みとしてできている。それから、地域にはそれぞれの鎮守の森があり、そこに一つの里山としていろいろな、治山治水に大きく役立つような森林というものを、自然に地域に住む人たちの知恵で残して保存しておくというようなのがたくさんあるわけですね。
 私も建設省に長くおりまして、いろんな事業に取り組んでまいりましたが、ある時期は、もうとにかく洪水を防がなければいけない、山崩れを防がなければいけないというようなことで、かたいコンクリートの構造物をつくったりなんかしようとすることに走っていくわけですね。これは今、極めてそのことの反省をしなければいかぬ。我々もそういうことを後輩にもきっちり言っていますけれども、自然との共生をしながら、現在ある、そういう残っている、極めて少なくなったかもしれませんけれども、そういうものをしっかりとまた育てばぐくんでいくようなこともしなければいかぬ、そういうふうに思うのですね。ですから、この自然維持地域というものは極めて大事だと思います。
 重ねて環境庁の中でもう一回お聞きしますけれども、予算の中で、第一歩として、では平成八年度どこにどういうふうに具体的に取り組もうとしているのか、関係省庁との間でどういう連携をとりながら柱として取り組んでいこうとしているのか、そのことをお尋ねしたい。
 それから、林野庁も今始めていますけれども、里山だとか自然の里に残っている防風林とか防災林とか、そういうものをあなたたちの政策の中でどういうふうに生かそうとしておられるのか、そういうことをぜひ聞かせていただきたい。黙っていると切られてしまう、そういうことになっていきますので、そこを着眼大局、着手小局、そういうことで、小さいところからもやっていこうということにも取り組んでもらいたいと思いますけれども、それについての具体的なお考え方をお願いしたいと思います。
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菊地邦雄#16
○菊地説明員 御説明申し上げます。
 私どもの来年度の事業の中で、まず公共事業の中で非常に重要な項目として、国立公園の中で特に重要なところ、そこが御指摘のような、植生がいろいろ荒れたり、登山者あるいは一般の利用者が多過ぎて、自然の荒廃ですとか、あるいは混雑対策が要るというようなところについて、通称緑のダイヤモンド事業というようなことを進めております。これは現在上高地でございますとか白山とか日光とかでスタートいたしておりますが、こういう中でやはり最も重視すべきは、それぞれの荒廃した自然というものについて復元していくということを重点的に今やっておるところでございます。
 それからもう一つ、こういった核心地域のみならず、周辺の場所で身近な自然との触れ合いの場を充実するということで、ふるさと自然ネットワーク事業というものをやっておりますが、こういった中でも、ふるさといきものふれあいの里という事業の中で毎年拠点を設け、都道府県あるいは市町村とも協力しながら、いわゆるビオトープといったタイプの自然の学習の場、触れ合いの場、あるいは創出という意味での事業を進めております。
 そのほか、先ほどちょっと申し上げましたが、植生復元、あるいは自然景観の修復という点についても、一般の補助対象にしてさらに幅を広げてまいりたいというふうに思っております。
 なお、こういった公共事業の枠外でございますが、より身近な、いわゆる里地におきます雑木林あるいは農村風景、農村の自然、そういったものの今後の保全のあり方、あるいは自然学習の場としてどうやったらいいかという点についても、来年度よりモデル事業に着手したいというふうに思っております。
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加藤鐵夫#17
○加藤説明員 森林につきましては、先生御承知のとおり、木材生産のみならず、国土の保全でありますとか自然環境保全でございますとか、公益的機能の発揮を持っているわけでございまして、今までも森林整備に当たりましてはそれらを念頭に置いて整備をしてきたところでございます。
 里山というお話がございましたけれども、里山につきましては、都市化の進展の中で大変貴重な緑になってきているという認識をいたしておりまして、そういう点で、先生、防災林であるとか防風林というお話がございましたけれども、そういった防災的な問題だけでなく、都市住民との触れ合いの場というようなことも認識しながら整備を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
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松下忠洋#18
○松下分科員 非常に大切なことでありますので、一つ一つの自然を、小さくてもいいからそこをしっかり保存し、育成して、はぐくんで、それで広げていくということをぜひ具体的な政策として取り組んでもらいたい、そう思っております。これはまたいろいろな機会にチェックをしながら、皆さん方の仕事のかかわりを見詰めていきたいと思っております。
 もう一つは、そういうことで、自然環境保全のための地域の指定をいろいろされます。自然公園、それから国立公園等でのいろいろな保護施策を進めておられますけれども、問題は、そういった地域における管理施設ですね。トイレでありますとか歩道でありますとかごみの処理とか、そういうことがやはり十分であるとは思えない。それから、ある時期に集中して人が入ってくる、そういうお客さん、入ってくる人たちへの誘導、それから適当な休憩、そして見てもらいたいものと入ってくる人たちとの距離をどう置くか、見たい場所とその人たちとの間をどうするかという、いろいろなことがございまして、かなり問題が起こっているように思います。
 鹿児島の屋久島も縄文杉がありまして、これは平成五年に世界自然遺産に指定されました。これは非常に画期的なことでございましたけれども、そのために入島者が非常にふえている。二十万九千人だったのが二十五万人くらいになっております。ですから、やはり五万人くらいふえてくる。しかも、一定の地域に集中していくということになりますと、自然そのものの保護はいいのですし、見てもらいたいのですけれども、周辺のいろいろな施設が整わない。今さっき言ったようなことが整わない。そこをもっとしっかりと取り組んでいっていただきたいというふうに思いますけれども、そこをどんなふうに対応しておられるのかということの問題も含めて、ひとつ教えていただきたいと思います。
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菊地邦雄#19
○菊地説明員 御指摘のとおり、そういった管理施設、特にトイレ等の整備につきましては、実は最も利用者の目に触れ、あるいは実際に使われるということで、大事なものだと思っております。また、一番苦情も多いものでございます。そういうことで、ここ五年ほどになりましょうか、私ども、国立・国定公園の中の公衆トイレの緊急再整備ということで重点的に整備をしてまいりました。かなりの地域でトイレが快適、さわやかといいますか、水洗化をされたトイレが整備をされてきているというふうに思っております。
 今後ともこういった点については一層地元の方々とも御協力して進めてまいりたいと思いますし、特に来年度からと申しますか、実は今年度の補正予算からでございますが、富士山が実は一番頭の痛い地域でございまして、こういった地域を特に重点的に、こういうトイレを中心とする管理施設のあり方について、検討ということではありませんで、実際にいろいろなタイプのトイレをつくって検証していくというような事業も進めたいと思っております。
 なお、そういったハード面のみならず、ソフトの面、例えばごみ等につきましては、特に従前から持ち帰り運動でございますとか、そういった利用者の方御自身の御協力もいただかないと達成できませんので、そういうソフトな面についてもいろいろと頭を悩ましてやってきておりますが、こういった点についても、当然ながら今後とも地域との連携を保ちながら努力をしてまいりたいというふうに思っております。
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松下忠洋#20
○松下分科員 最後に、一つだけ大臣に。
 質問通告しておりませんけれども、薬害エイズで、今大きく前進して動き始めました。水俣病に長く取り組んでこられて、それに対するしっかりとした見識を持っておられる大臣ですが、十数年前のエイズに関連する情報の開示、ひょっとしたら事実がねじ曲げられて、あるいは覆い隠されて、そして今日まで来たのではないかということも言われております。それに対して大きく歯車が回ったわけですけれども、大臣、そういう問題での本当の見識のある大臣として、どのような視点で見ておられるのか、そこだけ一言お伺いして、終わりにしたいと思います。
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岩垂寿喜男#21
○岩垂国務大臣 環境行政というのは、とりわけ市民の協力をいただかないと、あるいは地方自治体の御理解と御協力をいただかないと前進するものではありません。そういう意味では、同じスタンスでこの対策を進めていかなければならないと思っております。
 したがって、環境庁のいろいろな委員会だとか審議会がございますが、できるだけそれは情報の開示に努めていく。そんなことについて環境庁は今までも努力をしてきましたが、一層その開示についての努力をしていきたいものだというふうに思っていますので、ぜひ御理解と御協力をいただきたいと思います。ありがとうございました。
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松下忠洋#22
○松下分科員 終わります。
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菊池福治郎#23
○菊池主査代理 これにて松下忠洋君の質疑は終了いたしました。
 次に、宇佐美登君。
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宇佐美登#24
○宇佐美分科員 新党さきがけの宇佐美登でございます。
 委員長、ぜひ御許可をいただいて、資料を大臣ほか配付をさせていただきたいのですけれども、委員長、資料の方の配付はよろしいでしょうか。
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菊池福治郎#25
○菊池主査代理 はい、どうぞ。
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宇佐美登#26
○宇佐美分科員 最初に大臣、スケジュールの方ですけれども、私が正常なスケジュールに戻しますので、御期待をいただければと思います。次の方、十一時からお待ちいただければと思います。
 まず初めに、本日は電磁波の問題についてお話をさせていただきたいと思います。
 ただいま、昨日ですか発売の小学館のサピオという雑誌の、絵柄になっているものがありましたので、配付をさせていただいております。この「mG」という単位は、ミリガウスというところで単位がついているわけですけれども、この数字がどんなものなのかというのを普通の方はわかりにくいかと思います。電磁波とは一体何なのか、少し書いてもありますけれども、まずその点について、私はもともと理系ですので、アマチュア無線もやっているので比較的理解しているつもりでありますけれども、電磁波とは何なのかといったところから質問を始めさせていただきたいと思います。
 環境庁の方でよろしいですか。電磁波とは何なのかといったところ、一番得意な方で結構なんですけれども、わかりやすい形で御説明いただきたいと思います。
    〔菊池主査代理退席、主査着席〕
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野村瞭#27
○野村政府委員 私はいわゆる専門家ではございませんので、必ずしも正確ではないかもしれませんけれども、電磁波と申しますと、電界の波と磁界の波、これが相互に関連をして伝わっていくエネルギー波というように理解をいたしております。
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宇佐美登#28
○宇佐美分科員 電界と磁界というものがクロス、垂直に交わった形の中で電波として流れていくといったところであります。光もまた電磁波の一種でありまして、光の周波数よりも低いものがいわゆる電磁波と呼ばれておりまして、光の周波数よりも高いものが放射線と呼ばれているわけであります。ありとあらゆる、我々の身の回りには電磁波が存在しているわけですから、こういった固体のものも全部振動しておりますし、色がついていればそこに光が当たって色が発するわけでありますから、電磁波が存在するわけであります。
 その電磁波の周波数によっていろいろな機能がある。皆さんの中でもよく御存じのように、紫外線、赤外線、これは可視光線、見える光の中でも赤より上の周波数のもの、紫よりも下のものといった中で、赤外線の力というものは、例えば今温暖化と言われておりますけれども、地上に光が落ちてきまして、その輻射熱というものを二酸化炭素がどれだけ吸収するかといったのが温暖化ガスの数値としてあらわされているわけでありますし、紫外線は、我々の体を消毒するとき、つい先日も骨髄バンクの、実際に骨髄の取りかえ、取りかえと言ったら恐縮なんですけれども、骨髄の移植をしている場面を見学をさせていただいたわけでありますけれども、そこに入っていくにも紫外線を投射をして菌を減らすといったようなことであります。
 この電磁波、ふだんは例えば携帯電話、先ほども秘書の方がお持ちだったようでありますけれども、この携帯電話で話しても、電波そのものも出るわけですけれども、携帯電話を使用していればそこに電磁波が、電界、磁界が存在するわけであります。どんな数字なのかといったのが、この今配付をさせていただいた資料であります。米印がついているものは測定を五センチのところでやったものでありますし、米印がついていないものは物体から、対象物から三十センチ離れたところでの数値であります。
 例えばカラーテレビで申し上げますと、スウェーデンにおいては、ビデオディスプレーターミナル、VDTと一般的に専門用語で言うわけでありますけれども、テレビ等、物を表示するものについては、スウェーデンのTCO規格の基準値においては、VDTの場合、三十センチ離れて二ミリガウス以下といった数字があるわけですけれども、日本の数字はどうなのか。カラーテレビを三十センチで見るかどうかは別にして、二十ミリガウス。スウェーデンの規格よりも十倍、非常にきつい電磁波が出ているわけであります。この電磁波が出ているから、じゃすぐに悪いのかといったときに、現在日本でも各省が鋭意研究、検討をしていることかと思います。
 それでは、環境庁、環境庁の中でもこの電磁波の人体に与える影響というものの研究、検討がされてきたかと思います。まず環境庁の方から、その所見を教えていただきたいと思います。
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野村瞭#29
○野村政府委員 この問題につきましては、関係省庁幾つかございますが、それぞれの立場で取り組んでおられますけれども、環境庁といたしましては、先生今御指摘いただきましたように、電磁波につきましては、脳腫瘍でありますとか白血病などと関係するといった指摘もありますので、従来よりその本態の解明の重要性を認識しておるところでございます。
 平成二年度から文献調査を中心といたしました調査研究を行ってきておりまして、平成六年度の報告におきましては、現時点までの科学的な知見からは電磁波の健康影響の有無を結論できないけれども、電磁波の健康影響を評価するために必要となる疫学研究を実施する際に必要となる手法を確立することが必要ということを指摘されております。
 環境庁といたしましても、この指摘を踏まえまして、今年度、疫学研究、これは人口集団を対象として相関関係を調べる手法でございますけれども、その疫学研究の実施に必要な手法確立のための調査研究を行っているところでございまして、今後とも、電磁波の健康影響の本態解明に努めてまいりたいと考えておるところでございます。
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