川端達夫の発言 (予算委員会第八分科会)
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○川端分科員 ありがとうございます。
下水も、全国平均値が五一%というときに四〇%ぐらい、まあ一生懸命頑張っていただいているけれども、水準としては、なかなか遅々として進まない。そういう部分で、便利に使うという分には非常に効果があったし、便利になって、安全にもなってきたという湖であるけれども、その体力というものはどんどん落ちてきた。
やはり、自然というものは、よく考えてあるなと言うと何か変ですけれども、うまくできている。昔は、琵琶湖の周辺といったら幾つもの内湖がありました。内湖ですね。そうすると、いろんな部分で、例えば田畑からいろいろ、当時でいえば有機肥料かもしれませんが、流れてきたようなものは、そういう内湖に一たんたまる。そして、いろいろだまる中に、そこに、我々の地域ではヨシと言うのですが、いわゆるアシが生えていて、そこで、要するに水中の養分を陸上に揚げる役目をし、底に沈殿させる役目をするという、いわゆるバッファーになった。そして、岸辺というのはなだらかに深くなっていく。そして、岸辺に生える水草から、水中五十センチぐらいまでに生える、あるいは一メートルぐらいに生えるという水草によっておのおの栄養分をとりながら、そしてそこが魚の産卵場になり、小さい魚は、そこで安全に、大きい魚が来ないという水草の間で、生きながら、また出ていく。そして、もっと深いところにある藻が異常繁殖してふえて水中に浮かぶと、それは風に流されて岸辺に打ち上げられるというふうに、全部がうまくそういう機能を果たしながら自然の力を保ってきた。
ところが、内湖は、もったいない地面だということで埋めてしまう。それから岸辺も、もう少し広くしようというので埋める。そうすると、がけみたいな岸辺になる。そうしますと、当然水草はなくなる。そして、小さい魚はそこでしかすめない。というのは、大きい魚、特に最近は、外来種で入ってきているブルーギル、ブラックバスという、要するに非常によく食う魚が出てしまう。そうすると、小さい魚あるいは産卵された魚の生息する場所も失われてきた。当然ながら、そこでプランクトン等々のバランスが崩れる、あるいは流れ込む川も、こういう川であったのが、はんらんする、堤防をつくってこういうふうにやると。そして、結果としては、流れてきた藻は、岸辺に打ち寄せられると、断崖絶壁ですから、そこへたまって、打ち上げられずに腐ってヘドロとして沈むというふうに、要するに、自然がもともと持っていた部分を埋め立てたり、あるいは見た目に非常にきれいになるという岸辺ができて、実は自然の力は何もなくなる。あるいは港があると、その周辺に水草がいっぱい生えているのは船の出入りに非常に不便であるということで、全部きれいに刈ってコンクリートで固めると、見た目は非常にきれいになり、便利になるけれども、実は自然の力を全部殺してしまうということを結果としてはやってきた。
だから、そういう部分では、二十五年かけて便利にした。であるならば、これから、二十五年では恐らく無理でしょうけれども、五十年、百年かけてでもそういうものを少しずつ、また、いろいろな科学の力もかりながら、自然の力を、体力をまた戻してやるということもやらなければいけないのではないか。
いろいろな事業をやっていただいているのです。内湖に、強制的にですけれども、ヨシ、アシを植えた地域をつくるとか、あるいは、彦根城というのは有名ですけれども、あのお堀はもうよどんでしまっているから、昔は自然に流れていたのですけれども、そういうふうに段がついてしまいますから、そこを強制的に水を流すようにしようとか、いろいろな努力をされているのですが、微々たる効果しかない。
そういう部分で、まず大臣にお伺いしたいのは、そういうふうに、まあ開発か保全かというと非常に短絡的な発想になりますけれども、やはり開発は開発で大きな意味があった。二十五年かけて便利にした。しかし、これだけの大きな財産をこのままほっておいては本当に死んでしまうのではないか。これは、世界的な遺産であると同時に、やはり生活、産業に全部かかわってきている問題ですから、このまま放置するということではなくて、そういう環境を保全し、復元していくという方向に――今まで国土庁は、開発しようということにベクトルを持っていただいて大きな効果を上げたけれども、これからの時代というのは、そういう部分の一つの使命が、琵琶総が、法律も来年で終わるというときに、次の時代はそういう観点の政治の姿勢が必要ではないかと私は思うのですけれども、大臣の御所見をひとつ賜りたいと思います。