五十嵐ふみひこの発言 (予算委員会第六分科会)
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○五十嵐(ふ)分科員 一般論の形でお話をされました。私は意味するところがわかるのですが、非常に遠慮深くおっしゃっている。もう少しはっきりとお話をされてもいいのではないかな。
日銀も非常に遠慮があるのですね、これ。この日銀総裁のきさらぎ会での二月二十二日の講演を見ても、金融システム全体の監視を行っていく上で、あるいは個々の金融機関行動を把握する上で日本銀行は格好の位置にあるということをおっしゃっているのです。私のところへもっと権限をよこせと言いたいのを、非常にえんきょくに上品に総裁はおっしゃっている。
将来のというか、近い将来の大蔵省事務次官でいらっしゃる竹島官房長がいらっしゃるところで恐縮なのですけれども、もっと大蔵省から独立して日銀に権限をよこせというのが日銀総裁の講演の本心だろう、私はそう思いますが、これはもっとはっきり言わないといけない時期が来た。
それから、今の住専をめぐる問題についても、どうも話が前向きになっていかないのは、いわゆる政府側から金融システムの不安について物を言うと、これは国民に対するおどしになるとか、それが本当になってしまうとか、過去の実例に学んだのでしょうけれども、そういうあつものに懲りてなますを吹くようなところがあるから、タブー視されて前向きの議論が私はされないのではないかなと思っているところがあるのです。
やはり日本が抱えている不良債権総体の議論をしていかなきゃいけない。だれも三十七兆、三十八兆で日本の不良債権処理が済むと思っていないのです。八十兆あるいは百兆、百二十兆という数字が出ているわけですから、百二十兆、百四十兆という数字は重複カウントされているとしても、八十兆から百兆あるだろうというのは世界の見方になっている。日本発の世界大恐慌を心配しているわけです、本気になって。それがジャパン・プレミアムにもなっているわけですから、この総体をやはり議論をしていくというところがなければいけない。これはどこも積極的な話がないというのが問題。
それからもう一つは、将来の金融システムということを考えるのであれば、これはやはり日本の金融機関が国際競争力を失っている、失っている国際競争力をどういうふうに取り戻すかというのが一点。そうするとユニバーサルバンクという考
え方が出てくるわけですけれども、金融業界の再編ですね。大きい、でかい銀行が出てくるのはいいのですけれども、それは必要なんです、国際競争力をつける。
一方で、それだけを推し進めていくと、日本が今非常に足りない、新しい企業、新しい産業を育てていくという、この分野の公的機能というのをどうやって日本がつくり、維持していくかという問題の方が実は大変重要な問題で、これは今まで町の金融機関である信用金庫の方がそうした機能をむしろ果たしてきた。
ところが、護送船団方式をこれから外さなきゃいけないということですから、中小金融機関に対する保護が外れると、そういったところはつぶれてくるというおそれが今度はある。系列化されてユニバーサルバンクにみんな吸収されていくということになると、今度はそれにかわって直接金融がそれを完全にカバーしてくれればいいのですが、直接金融は日本ではまだそんなに育っていません。そうすると、どこで新しい企業、新しい、資産を持っていない伸びようとする企業、先端産業を育てるのかという話が出てくるわけです。
そういう観点から、新しい時代に合わせた新産業を育成するという機能、それから国際競争力をつけるという機能をどこで日本の金融システムが担保していくかという問題が出てくると思うのですが、そういう観点からの議論が、予算委員会をこれまで聞いていてもなかなか出てこないのですね。過去のだれが悪い、あれが悪いという話ばかりで、これはみんな悪いのですよ。最終的にはこれは政治家が負わなければいけないし、政治家の責任というのは結局は国民の責任にも私は帰していく問題だろうと思います。
だれが悪いという話をするよりは、これから時代おくれになった日本の金融システムをどう再構築していくかという議論を与党も野党もない世界でもっと深めて進めていかなきゃいけないときに、そういう議論をする、あるいは持ちかける人がいない、ここに問題があるのです。
経済構造改革という言葉が二月九日の月例経済報告の中にも出てくるわけです。「各種経済構造改革を推進することとする。」こう書いてあるわけですから、経済企画庁はもっと積極的に、閣僚としてほかの分野にも発言をすることができるわけですけれども、とりわけ経済担当の閣僚として私は御発言をいただきたいと思っているわけですけれども、御所見をいただきたいと思います。