平松茂雄の発言 (外務委員会アジア・太平洋に関する小委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○参考人(平松茂雄君) 先ほども申しましたように、中国が現在持っている力で台湾に対して何らかの軍事行動をとるとすれば、それをできるのは弾道ミサイルであるし、それはできるであろうと思いますね。ですから、既にやっているわけですけれども、少なくとも去年に比べればことしの着弾海域というのは台湾により近いところで行われているわけですし、場合によっては台湾の島を飛び越えて東の海域に撃ち落とすとか、初めはそんなに大きな被害が出ない程度に島の上に落とすとか、恐らくかなりのパニック状態が生まれるだろうと思いますから、それでそれなりの目的は達していくだろうと思うんですね。
 中国が島をとってしまうという考え方は、これは能力的にありませんし、それからそういう軍事行動をとればこれはアメリカが間違いなく介入していきますからそれはできない。その辺は中国側も重々わかっているはずだろうと思うんです。そういうことは私は考えなくてよろしいだろうと思うんですね。
 それに対して台湾側は何ができるかということですが、私はやはり一番可能性のあるのは今申しましたように弾道ミサイルでおどかすことだと思いますから、それに対していかにそれを抑制するかということになると、これは台湾には今のところありません。それを防止するためにTMDをアメリカがアジアの同盟国とつくろうとしているわけでありますけれども、大変お金のかかることでもありますし、効果がどこまであるかということはわかりません。
 私は、アメリカの第七艦隊が厳然としてプレゼンスしていることがやはり抑止力になると。今度もはっきりとそれはわかったわけですから、偉大なる艦隊がプレゼンスすることが絶対に必要だ、その第七艦隊がアジア地域にプレゼンスして、そして十分機能を発揮できるような体制をアメリカも含めて関連する国が整えることが何よりも一番必要だろうというふうに思います。その場合、日米安保体制というのはそういう意味では一番の基本となるわけでありますから、やはり日本がそのように努力することが最大であるというふうに思います。
 それに関連してもう一つ申し上げておきたいんですが、中国の軍事拡大という傾向からもう既に台湾も戦力の増強を図っている、それから東南アジアの諸国も戦力の増強を図っていると。軍拡というレベルにまではまだ達していないと思いますけれども、それぞれの国が自分の国を守るという観点からの軍事力の増強であり、兵器の移転だと思います。しかし、このままの状態が続きますと、兵器は兵器を呼び、軍拡は軍拡を呼ぶということになりますから、そうなることは決していいことではありませんので、それは避けなければならない。その意味でも第七艦隊の存在というのはやっぱり絶対に不可欠な条件だろうというふうに思います。
 そういう意味では、今度の台湾海峡危機というのは、アジアにとっても日本にとってもアジアの安定と安全ということを考える非常にいい一つの契機となるだろうと思います。私は、日本政府あるいは日本の国民に対してもやはり今度の出来事を十分生かして、日本の安全ということを考えてほしいというふうに思います。
 以上です。

発言情報

speech_id: 113613974X00219960319_023

発言者: 平松茂雄

speaker_id: 28047

日付: 1996-03-19

院: 参議院

会議名: 外務委員会アジア・太平洋に関する小委員会