佐藤幸人の発言 (外務委員会アジア・太平洋に関する小委員会)

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○参考人(佐藤幸人君) 初めに統計のことを御紹介しておきますが、今回とにかく時間が限られていましたので余り統計のことを詳しく御紹介する時間がなかったんですけれども、貿易に関しては若林さんが今おっしゃった大陸委員会というところが刊行している両岸経済統計月報というものです。台湾から中国への輸出は実は非常に面倒くさいというか、なかなかわかりにくいんですけれども、現在はこういうやり方になっています。
 まず、香港の再輸出統計があります。それが一つあります。もともとはこれだけ使っていたんですけれども、九〇年代に入ってトランスシップメントが物すごくふえまして、その部分がなかなかわからないということで、現在では台湾から香港への輸出、これは台湾側の統計であるわけです。香港側の統計で、台湾から香港への輸入という統計があるんですね。この間の差が非常に大きくて、これが恐らくトランスシップメントだろうと今は推測されていまして、この分を足したものが台湾から中国への輸出ということに一応推定値としてなっております。中国から台湾への輸入は、これによりますと九三年まではやはり香港の再輸出統計を使っておりましたが、九四年から台湾の税関統計を使っているということであります。
 それで本題の方に戻りますと、先ほどの川橋先生の御質問とも関連するかと思いますが、中国側のことは私はそういうわけで余り詳しく存じ上げませんので先ほどの繰り返しになりますけれども、中国にも既に台湾との経済交流によって既得権益層が発生しているわけです。これはまだ私は潜在的なものだと思いますけれども、将来的には両岸の平和的な関係を維持する勢力になってくれるのではないかと、かなり期待を込めて予測したいというふうに思います。
 台湾側ですけれども、先ほどは漠然としたかなり大まかな言い方になりましたが、もうちょっと突っ込んで申しますと、若林先生から三通の問題が取り上げられました。台湾の当局も以前ほどではないですけれども若干機関によって色合いが違いまして、先ほど若林先生がおっしゃったように、大陸委員会は大分保守的というか慎重派、海峡交流基金会はそれよりは積極的、あと経済部もかなり積極的というような色合いになるかと、印象ですが思います。そういう意味では一応積極的な方の立場から出ているかと思いますけれども、両岸関係、とにかくとりあえず選挙前の緊張を和らげなければいけないということで、台湾側のその際の手段はやはり経済的な政策によってということになるのではないかと思います。
 それともう一つつけ加えておきますと、三通政策に促進的な要素としましては、台湾の政府が今経済政策としてメーンに掲げておりますのがアジア太平洋オペレーションセンターの創設ということであります。これは容易に想像がつくように、台湾がオペレーションセンター化するためには大陸との交流がやはりもっと自由に行われなければ、台湾企業もそうですけれども、外国企業にとってもメリットは非常に少ないわけです。これは経済部あたりが特に強く働きかけるわけですけれども、三通に対して促進的な要素になっているというふうに思います。

発言情報

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発言者: 佐藤幸人

speaker_id: 16631

日付: 1996-04-03

院: 参議院

会議名: 外務委員会アジア・太平洋に関する小委員会