松村龍二の発言 (金融問題等に関する特別委員会)

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○松村龍二君 私は、自分の体験を通じまして、この住専処理法案に賛成であるということをまず二点申し上げたいと思う次第でございます。
 ただいまお話がございましたように、日本の金融システムに対する内外の不安を解消するということは大変に重要なことであると信ずるものであります。
 昨年、私、ちょうど選挙を終えまして県内のいろいろなところをあいさつに回っておりましたところ、ある機械メーカーの社長が私に申しますには、最近アメリカの機械メーカーが集まる会合に出席した。そのコーヒーブレークのお休み時間に出席者のアメリカ人が、日本の金融システムの不安、多額の不良債権、これをどのように処理するつもりかということを口々にその地方の機械メーカーの社長に尋ねてきた。金融マンでもないアメリカのビジネスマンがそのようなことに非常に関心を持って心配して尋ねてくるということに対して、改めて日本の置かれている立場というものを知ると同時に、この問題の解決を日本国民として真剣に考えないといけないといった感想でございました。
 私も昨年、自民党の政務調査会、いろいろな勉強会等に出まして、住専処理問題の経緯を、ある程度一議員として参画していたところでございます。十二月十九日に住専処理スキームが定まりまして、平成八年度予算案にも住専処理のための緊急金融安定化資金として六千八百五十億が計上されたところでございます。
 先ほど大臣がおっしゃいましたように、一月四日の大発会以降しばらく一万五千円台を切っていた株価が二万円台を回復し、また〇・五%にまで拡大していたジャパン・プレミアムが一時解消したということが、この住専処理法案によります金融不安の解消策に、政府の政策に対しまして歓迎したということであろうかと思います。
 このような意味からも、私は、第一の理由といたしまして、我が国金融システムの安定性とそれに対する内外からの信頼を回復し、我が国経済を本格的に回復軌道に乗せるために、今回の法案の可決は絶対に必要であると信ずるものであります。
 第二点でございますが、私の地元は農業の盛んな県でございまして、良質米、お米の生産地でございます。昨今、二十一世紀に入りますと世界的な食糧難が予想され、人口の爆発、また生産の停滞といったところから世界的な食糧不足というような問題が指摘されているこのときにおきまして、農業の重要性というのは指摘するまでもないことだと思います。
 このような農家の方々は、私の県では二〇%農家人口があるわけでございますけれども、このような方が営々として働いたお金を、地元の農協を通じてその金融機関としているわけでございます。もしこの住専処理の方法を誤ることになりますと、全国的には九百万世帯とも言われます農家に対しまして大変なダメージを与える。
 よくこの住専処理方策は農協を助けるためか、農協系統を助けるためかというような議論も出されたわけでございますが、農協系統に預けております農家、またひいては地域の方々、農協の金融機関が落ちついていることに伴いましての県内の産業、あるいは県内すべての社会の問題について大変な影響を与えるということを身にしみて実感するわけでございます。
 このたびのスキームの決定の過程で、六兆四千億円の不良債権を母体行が三・五兆円、一般行が一・七兆円債権を放棄し、農協系統金融機関が五千三百億贈与する。また、どうしてもぎりぎりの協議によっても調わなかった部分について公的資金で公的関与をするということになったわけでありますが、これがもしもいわゆる法的処理によりまして住専に対する債権の案分によって負担するということになりますと、農協系統が二兆数千億の負担をしなければならないといったような試算もあるわけでございます。そのようなことになりますと、その処理も時間がかかって大変でありましょうし、先ほど私が心配しますような地域の金融、預金者の保護といった点で大変なことになる。
 また、昨今、信用組合の破産といいましょうか、滞りが出たわけでございますけれども、これに対しましても利子が高いというようなことでいろんな方が預金をしておった。このような方にも一〇〇%預金者を守るといったことが行われている中で、農協の金融機関に対しまして今回のような処理でなければ大変に地域的にも不安をもたらし、預金者保護の点で困ることになる。
 その理由から、私は二つの理由で実感的に今度の住専処理の案に対しまして賛成するものでございますが、そのことについて御意見を承りたいと思います。

発言情報

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発言者: 松村龍二

speaker_id: 32520

日付: 1996-06-13

院: 参議院

会議名: 金融問題等に関する特別委員会