金融問題等に関する特別委員会

1996-06-13 参議院 全227発言

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会議録情報#0
平成八年六月十三日(木曜日)
   午前十時一分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 六月十二日
    辞任         補欠選任
     国井 正幸君     小島 慶三君
 六月十三日
    辞任         補欠選任
     小山 孝雄君     服部三男雄君
     牛嶋  正君     小林  元君
     笠井  亮君     吉岡 吉典君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         坂野 重信君
    理 事
                中曽根弘文君
                前田 勲男君
                吉村剛太郎君
                直嶋 正行君
                林  寛子君
                一井 淳治君
                筆坂 秀世君
    委 員
                笠原 潤一君
                金田 勝年君
                佐藤 静雄君
                関根 則之君
                楢崎 泰昌君
                服部三男雄君
                平田 耕一君
                保坂 三蔵君
                真島 一男君
                松村 龍二君
                三浦 一水君
                阿曽田 清君
                荒木 清寛君
                牛嶋  正君
                海野 義孝君
                小林  元君
                高橋 令則君
                益田 洋介君
                山下 栄一君
                渡辺 孝男君
                伊藤 基隆君
                大脇 雅子君
                梶原 敬義君
                山本 正和君
                吉岡 吉典君
                小島 慶三君
                佐藤 道夫君
                奥村 展三君
   衆議院議員
       発  議  者  保岡 興治君
   国務大臣
       内閣総理大臣   橋本龍太郎君
       大 蔵 大 臣  久保  亘君
       農林水産大臣   大原 一三君
       国 務 大 臣
       (国家公安委員
       会委員長)    倉田 寛之君
   政府委員
       警察庁刑事局長  野田  健君
       大蔵大臣官房総
       務審議官     武藤 敏郎君
       大蔵省銀行局長  西村 吉正君
       大蔵省国際金融
       局長       榊原 英資君
       農林水産大臣
       官房長      高木 勇樹君
       農林水産省経済
       局長       堤  英隆君
   最高裁判所長官代理者
       最高裁判所事務
       総局総務局長   涌井 紀夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小林 正二君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○特定住宅金融専門会社の債権債務の処理の促進
 等に関する特別措置法案(内閣提出、衆議院送
 付)
○金融機関等の経営の健全性確保のための関係法
 律の整備に関する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
○金融機関の更生手続の特例等に関する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○預金保険法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
○農水産業協同組合貯金保険法の一部を改正する
 法律案(内閣提出、衆議院送付)
○特定住宅金融専門会社が有する債権の時効の停
 止等に関する特別措置法案(衆議院提出)
    ―――――――――――――
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坂野重信#1
○委員長(坂野重信君) ただいまから金融問題等に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨十二日、国井正幸君が委員を辞任され、その補欠として小島慶三君が選任されました。
 また、本日、小山孝雄君及び笠井亮君が委員を辞任され、その補欠として服部三男雄君及び吉岡吉典君が選任されました。
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坂野重信#2
○委員長(坂野重信君) 特定住宅金融専門会社の債権債務の処理の促進等に関する特別措置法案、金融機関等の経営の健全性確保のための関係法律の整備に関する法律案、金融機関の更生手続の特例等に関する法律案、預金保険法の一部を改正する法律案、農水産業協同組合貯金保険法の一部を改正する法律案及び特定住宅金融専門会社が有する債権の時効の停止等に関する特別措置法案、以上六案を一括して議題といたします。
 前回に引き続き質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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松村龍二#3
○松村龍二君 私は自由民主党の松村龍二でございます。
 最近、と申しましても参議院において住専問題の金融特が始まる前のころでございましたけれども、地元に帰りましたところある地方議員から、住専の問題をまだ審議しているのか、国内外にいろいろな問題が山積しているこのときに住専問題の審議を急いでやってほしいというふうなお話がございました。地方議会におきましても、このような会議をする場におきましていろいろな問題が与野党間で膠着したときには多数決の原理でやるのが常識ではないかというその議員のお話でございました。
 私、この審議を通じまして、国民の九割がこの住専問題の処理に反対しておるという話をよく聞くわけでございまして、確かにそのような世論調査があることは認めますけれども、先ほどの話、あるいは経済界の方々が金融不安を解消してほしいというような問題、また声なき声が、この住専問題を支援している国民も多いんではないかというふうに私は実感しているところでございますが、副総理の御見解を伺いたいと思います。
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久保亘#4
○国務大臣(久保亘君) 住専問題は、我が国の金融の抱えます不良債権に関して象徴的で喫緊の課題だということを再三申し上げてまいりました。そういう立場から、今この住専問題を早期に処理しなければ、解決しなければならない問題だということにつきましては、国民の皆さんは国会の御論議等も通じて認識をほぼ同じにしてもらえたのではないかと考えております。
 ただ、その処理方策について、財政支出を行うことについていろいろの御意見もあり、御批判もあることは承知をいたしております。しかし、今、法的処理によってこの問題を決着させることが不可能であるといたしますならば、公的関与を行ってでもこれを処理することは政治の責任であろう、政府の責任であろう、そのような立場から住専処理方策について御提案をし、御審議をお願い申し上げているところでございます。
 昨年、まだこの処理方策を政府として決定いたすことができないでおりました十一月のころには、ジャパン・プレミアムも〇・五まで上がったのでございます。その後、この処理方策を決定し、国会の御審議をお願いいたします段階でほぼゼロに近いところまで下がったのでございますが、この処理方策といいますか、財政支出を含む予算の審議が停滞をいたしまして、この成立が不透明となります段階では〇・三近くまでまた上がるという状況もございました。
 私どもは、これを速やかに処理して国内外の信用秩序の回復を図り、金融システムを安定させることが将来にわたって国民の利益を守る道だと考えております。そういう立場から、住専処理法案の一日も早い成立、そして同時に、金融システム全体の新しい時代に対応できる体制を整えてまいりますために、御提案申し上げております金融関連法案の成立を一日も早く決定していただきますよう心からお願いを申し上げる次第でございます。
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松村龍二#5
○松村龍二君 私は、自分の体験を通じまして、この住専処理法案に賛成であるということをまず二点申し上げたいと思う次第でございます。
 ただいまお話がございましたように、日本の金融システムに対する内外の不安を解消するということは大変に重要なことであると信ずるものであります。
 昨年、私、ちょうど選挙を終えまして県内のいろいろなところをあいさつに回っておりましたところ、ある機械メーカーの社長が私に申しますには、最近アメリカの機械メーカーが集まる会合に出席した。そのコーヒーブレークのお休み時間に出席者のアメリカ人が、日本の金融システムの不安、多額の不良債権、これをどのように処理するつもりかということを口々にその地方の機械メーカーの社長に尋ねてきた。金融マンでもないアメリカのビジネスマンがそのようなことに非常に関心を持って心配して尋ねてくるということに対して、改めて日本の置かれている立場というものを知ると同時に、この問題の解決を日本国民として真剣に考えないといけないといった感想でございました。
 私も昨年、自民党の政務調査会、いろいろな勉強会等に出まして、住専処理問題の経緯を、ある程度一議員として参画していたところでございます。十二月十九日に住専処理スキームが定まりまして、平成八年度予算案にも住専処理のための緊急金融安定化資金として六千八百五十億が計上されたところでございます。
 先ほど大臣がおっしゃいましたように、一月四日の大発会以降しばらく一万五千円台を切っていた株価が二万円台を回復し、また〇・五%にまで拡大していたジャパン・プレミアムが一時解消したということが、この住専処理法案によります金融不安の解消策に、政府の政策に対しまして歓迎したということであろうかと思います。
 このような意味からも、私は、第一の理由といたしまして、我が国金融システムの安定性とそれに対する内外からの信頼を回復し、我が国経済を本格的に回復軌道に乗せるために、今回の法案の可決は絶対に必要であると信ずるものであります。
 第二点でございますが、私の地元は農業の盛んな県でございまして、良質米、お米の生産地でございます。昨今、二十一世紀に入りますと世界的な食糧難が予想され、人口の爆発、また生産の停滞といったところから世界的な食糧不足というような問題が指摘されているこのときにおきまして、農業の重要性というのは指摘するまでもないことだと思います。
 このような農家の方々は、私の県では二〇%農家人口があるわけでございますけれども、このような方が営々として働いたお金を、地元の農協を通じてその金融機関としているわけでございます。もしこの住専処理の方法を誤ることになりますと、全国的には九百万世帯とも言われます農家に対しまして大変なダメージを与える。
 よくこの住専処理方策は農協を助けるためか、農協系統を助けるためかというような議論も出されたわけでございますが、農協系統に預けております農家、またひいては地域の方々、農協の金融機関が落ちついていることに伴いましての県内の産業、あるいは県内すべての社会の問題について大変な影響を与えるということを身にしみて実感するわけでございます。
 このたびのスキームの決定の過程で、六兆四千億円の不良債権を母体行が三・五兆円、一般行が一・七兆円債権を放棄し、農協系統金融機関が五千三百億贈与する。また、どうしてもぎりぎりの協議によっても調わなかった部分について公的資金で公的関与をするということになったわけでありますが、これがもしもいわゆる法的処理によりまして住専に対する債権の案分によって負担するということになりますと、農協系統が二兆数千億の負担をしなければならないといったような試算もあるわけでございます。そのようなことになりますと、その処理も時間がかかって大変でありましょうし、先ほど私が心配しますような地域の金融、預金者の保護といった点で大変なことになる。
 また、昨今、信用組合の破産といいましょうか、滞りが出たわけでございますけれども、これに対しましても利子が高いというようなことでいろんな方が預金をしておった。このような方にも一〇〇%預金者を守るといったことが行われている中で、農協の金融機関に対しまして今回のような処理でなければ大変に地域的にも不安をもたらし、預金者保護の点で困ることになる。
 その理由から、私は二つの理由で実感的に今度の住専処理の案に対しまして賛成するものでございますが、そのことについて御意見を承りたいと思います。
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久保亘#6
○国務大臣(久保亘君) 今、松村さんからお話がございましたことは、私どもと考え方をほぼ一にするものだと考えておりますが、確かにこの住専処理問題はもう先送りを許されない状況のもとでその解決を迫られているのでございまして、私どもといたしましては、今日この成立がおくれまして住専処理機構の設立が先へ延びる、そして預金保険機構と一体となった処理の機能がつくれないということになりました場合を非常に憂慮いたしております。
 その場合には、今お話がございましたように、このスキームそのものが白紙に戻るということになりますと、方法としては法的処理以外になくなるだろうと思っております。最低の場合で六兆四千百億の損失を債権者が破産によって平等に負担する、こういうことになりました場合には、お話しのように系統金融機関の負担は二兆七千五百億に及ぶものと考えられますが、これは最低でございまして、経費その他を考えてまいりますとさらに多額に上るであろうと思っております。
 いかに自由化の時代とはいえ、先般の国際的な農産物の自由化の方向が進められる中で、今後六兆円を超えます農業・農村対策の経費を国として負担をして、そして農業・農村の振興を図ろうということを決めているわけでございますけれども、このようなことから系統金融機関が危機に陥り、そして多数に上ります預金者に不安を与え、また実質的な負担を行わせるということになってまいりました場合には、国は農業・農村に対して、地域の経済対策に対してどのような責任を負うことができるであろうか、そのようなことも今回の問題を処理いたします場合の重要な視点であったと思っております。
 それだけではございませんで、この問題を早期に処理することが結果としては国民全体の将来の利益を保障する最善の手段であろうということが私どもが提案を申し上げております根拠でございまして、どうぞそういうことで国民の皆様方にも御理解を賜りたいと思っているのでございます。
 なお、この際、財政支出によって国民の御負担となりました部分につきましては、金融制度調査会の答申もいただいておりますように、公的支出は極力圧縮に努めなければならないという方針に基づいて、私どもは、この問題の解決に当たっての責任論という立場からは母体行責任を極めて重く見ているのでございまして、母体行を中心にいたしまして、公的支出の圧縮のために、今も皆様方の御意見もいただきながら全力を尽くしているところでございます。この国会が終了いたしますまでの間には、この公的支出の圧縮の方法等につきましても、関係金融機関等の同意も得た上で明らかにできればと考えて努力をいたしているところでございます。
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松村龍二#7
○松村龍二君 ただいま私はこの法案に対しまして賛成の意見を申し上げたわけでございますけれども、この半年以上の経過の間に、私も地元へ戻りまして、いろいろな機会にこの住専処理法案に対して賛同していただきたいといった説得を試みたところでございます。その間に感じましたことを幾つか、素朴な疑問でございますが、お答えいただきたいと思います。
 まず、情報の開示という問題でありますけれども、情報の開示は英語で言うとディスクロージャー。クローズする、閉めるというのをディス、否定するということで情報を開示するということかと思います。
 この情報開示というのは、いろんな立場の方がいろんな意味で使われますので、それぞれに持っているニュアンスは異なるかと思いますが、私が申し上げたいのは、昨年、先ほども申しましたように党のいろいろな勉強会等におきまして私なりに参画をしていたわけですけれども、なぜ十二月の末に向かって解決を急がなければならないか、急いでいるのかといった点について、あと一つ情報が我々に知らされていなかったような感じを持ちました。
 といいますのは、予算の編成期に向けて解決したい、あるいは純粋な立場でこれを解決したいということでございますけれども、そのほかに、やはり先ほど指摘いたしましたように、アメリカその他ヨーロッパの諸国等に対しまして日本政府としてはこの金融システムの不安解消に具体的な案を持って努力するといったことを約束しておる、したがって、その約束の履行のためにも何が何でも十二月の末までに解決したいといった立場が日本政府としてあったんだと思います。
 そのことは、十二月十九日にアメリカの、これはお見せするほどのこともございませんけれども、財務省のニュースの中で、日本の政府から十二月十九日の住専処理スキームの決定があった、このことは、日本政府が先ほど申しましたような解決したいというコミットメント、約束を一つ履行したものである、さらなる解決を期待する、前進を期待するといった新聞記者に対するリリースであります。
 したがいまして私は、やはりこのたび、住専処理機構のスキームの内容、またなぜ急いでこの時期に解決したのかといったことの情報開示が国民に十分されていた場合には、もう少しスムーズに国民の理解を得られるに至ったんではないかということを感ずるわけでございます。
 さらにもう一点、この情報開示に関してでございますけれども、私、地元で、税金を使ってでも、日本の真の安定、国民の幸せのためにはこの住専処理法案を通さなければならないといったことを説得しようとしたわけですけれども、その際にひっかかりましたのがノンバンクの問題でございます。
 大蔵省の説明によれば四十兆近い不良債権がノンバンクにある。あるいは外国の指摘で百兆とか百二十兆とかというような指摘があるわけでございますが、十二月十九日の政府と与党の調整会議で公的関与はノンバンクには行わないといった申し合わせがされ、また大蔵大臣が予算委員会等でも答弁されておるということは私も承知いたしましたけれども、昨年のようにいろんな重要な問題が知らされないままぱっと決まるというようなことになっては、私もせっかく選挙民から選ばれた手前、選挙民に対してうそを言ったということになりはしないかと内心ちょっと不安に感じたところでございます。
 このノンバンクに対して税金を使う意思がないということと、また情報開示をしながら重要問題、今の日本の国民のレベルは非常に高いと思いますので、やはり必要なことは国民に知らせながらいろんな問題を解決するといったことについて大臣の御見解を伺いたいと思います。
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久保亘#8
○国務大臣(久保亘君) まず最初の問題、情報開示の問題でございますが、経済、金融が今日グローバル化がどんどん進んでまいります中で、金融は、自己責任原則と市場規律を基軸にしながら透明性の高いものにならなければ新しい時代に対応できないと思っております。
 透明性が高いということは情報が開示されるということだと思っております。行政もその行政の知り得た情報を最大限開示すべきものという立場で、私どもといたしましては今回の国会の御審議にも可能な限りの協力を申し上げてまいったつもりでございますが、今後自己責任原則が中心になって基本になってまいります以上は、どうしても情報が預金者に十分に開示される、預金者と申しますより国民の皆様方と申し上げた方が適切かもしれませんが、だれにでもしっかり情報が開示される、それは金融機関の持ちます経営の実態等についても知り得ることでなければ、預金者に自己責任原則を課することは難しいと、こう思っております。
 それから、そういう情報の開示ということと関連させて、今、松村さんから国際公約の問題についてお話がございました。私の前任者が昨年十月のG7において、日本における不良債権処理の方策についての検討の状況について報告をしたということは私も承知をいたしております。それを国際公約という形で受けとめるかどうかは別でございますが、一月にパリで就任直後に私G7に出席をいたしました際にも、日本における不良債権処理の問題への取り組みの現状について報告をいたしました。各国はこのことに非常に注目をいたしておりました。
 私は、その後三月、京都でAPECの蔵相会議が開かれました際にも、ルービン・アメリカ財務長官と会っていろいろとこれらの問題についても話をいたしました。それで私が申し上げておりますのは、不良債権の処理、住専問題の処理は、その方策は日本政府が責任を持ってやることである、しかし、その結果は今日の時代においては国際的に大きな影響を及ぼすものであるから、その国際的責任というものを我々は重く受けとめながら政府の責任において処理したい、こういうことを申し上げてまいりました。ルービン長官も全くそのとおりだということでございました。
 また、G7の会議等にいつも出席をされますIMFのカムドシュ専務理事は、日本における住専問題への取り組みについて、彼は彼なりに、日本政府が今やろうとしていることは我々の立場からは大変期待の持てる、彼の言葉をかりますと、賛辞を送ってもよいやり方だと思うということを申しておりました。
 しかし、私ども政府といたしましては、そういう国際的責任を負いながらも、このことに対しては政府の責任において処理しなければならない。国際的な圧力を背景に問題を解決するなどということを考えたことはございません。公約と申しますよりは、今日のような自由化、国際化の進んでおります中で、日本における金融の問題等についてG7等の国際会議においては我々は報告する義務はあると、このように考えているところでございます。
 また、ノンバンク等に対する対応の仕方につきましては、お話ございましたように、十二月十九日の閣議決定に先立ちまして政府・与党の間で合意をいたしました中に、ノンバンクに対する公的支出、財政支出は今後は行わないということを確認いたしてございます。これは住専とは違いまして、その債権債務の状況からいたしましても、ノンバンクの場合には母体となっております銀行等との間において処理され、預金者に影響を及ぼさずに解決が可能となるものと考えております。そういうことからいたしましても、他の今後起こりますノンバンクの破綻等に関して財政支出を行うことは適切でないと考えているところでございます。
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松村龍二#9
○松村龍二君 もう一点は、住専問題解決のために税金を投入するという問題でございます。
 この問題が起きまして、野党におきましては、一人当たり五千円とか一万円、世帯が四人だから四万円とか、このような金額をいつもの通常の方法による税金以外にさらに上乗せして税金が徴収されるといったような印象を特に選挙の期間中等に与えるというようなことがございまして、国民からしますと大変に重要な問題であるというふうに関心を持ったわけでございます。そのことが今日までの時間を経過したということにもなっているかと思います。
 しかし、この税金というのが、中小企業が東南アジア等のNIESの追い上げを受けて苦しんでおるとか、あるいは政府の金融機関から金を借りてそれをきっちり返済しないといけないとか、あるいは阪神大震災でローンを組んだマンションが倒れてまた二重ローンを組まなければならないといった国民の感情からすると、大変に関心を寄せたところであります。
 また、住専からお金を借りていた不動産業者がロールスロイスに乗ってしゃあしゃあとした顔をしている、また大邸宅に住んでいるといったことが国民感情として許せないといったことで、この税金の投入については、母体行等の理解を得てなるべくぎりぎり税金を使わないで済む方策につきまして昨日、一昨日来、野党の諸先輩議員からの御質問があったところであり、また大臣から前向きの答弁を得ているところでございます。しかし、税金を使うという意味におきましては、福祉の十四兆円、防衛の四・八兆円、教育の六兆円、公共事業の九・六兆円、これらの税金も同じような意味におきまして貴重な税金として使わなければならない問題であろうというふうに存ずる次第でございます。
 住専問題は、債権処理の過程におきましていろいろ難しい問題が生じて、税金を投入しないといけないということもあろうかと思いますけれども、税金を投入してでも住専処理に取り組むといった御決意につきまして、ただいまのお話で尽きているような気もしますけれども、一言お話しいただければと思います。
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久保亘#10
○国務大臣(久保亘君) まず、我々は公的資金の投入をお願いいたします以上は、債権の回収についてあらゆる力を結集しなければならないと考えております。住専処理機構は預金保険機構とともにその任務を遂行しなければならないのでございますが、とりわけ住専からの借り手、債務者が借りた金を返さない、初めから返すつもりがなくて借りている、こういうものに対しては徹底的な追及が行われなければならないということでありまして、私どもは一円たりともこの債務を棒引きするつもりはありません。
 また、借り手に対する債権者であります住専の経営責任というものも追及されなければならないと思っております。今日このような深刻な事態に至るまでこのことに的確な対応ができたかということに関する行政の監督庁としての責任、そういったようなものも私は決して軽くないと考えておりますが、とりわけ今お話ございました借り手や貸し手であります住専、この責任は徹底的に追及され、そして住専処理機構の設立に伴って住専七社は清算整理され取りつぶされる。つまり、住専を助けるとか、借り手の借りているお金をまけてやるというようなことに私どもは手を貸すつもりは一切ございません。
 それから、財政支出の性格でございますけれども、これは国民の皆さんに御負担をお願いするということは紛れもない事実でございまして、このような事態に至りましたことについては政府として大変申しわけないことだと思っております。しかし、今はそのことを通じてでも、将来さらに大きな国民の不利益をもたらす、国家的な損失につながっていくこの住専問題を処理しなければならないということのために御理解を賜りたいと思っているのでございます。
 お話ございましたように、六千八百五十億を新たに平成八年度の歳入において税負担をお願いするというものではございません。これは将来にわたって国民の御負担をお願いする、言ってみれば借金として残っていくものだと考えております。
 したがいまして、この六千八百五十億の国家の債務が残ってまいりますものをどのような形で返済していくかということにおいて、今このことについてさらにこの負担を金融機関等に要請している。そして、この返済に関する負担が可能となれば、私は最終的に国民の皆様方の御負担を軽減、圧縮することにつながるものだと考えております。
 そういう意味では、ことしの予算で使えるお金を六千八百五十億円はねてどこかへ持っていくという性格のものではないということについては御理解を賜りたいのであります。したがいまして、この六千八百五十億円があればもっとこんなことができるじゃないかということとストレートにつながって論議される問題ではないと、このように考えております。
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松村龍二#11
○松村龍二君 私は、不良債権の回収をするこのたびの仕組みにつきまして大蔵省の方から平易に御説明いただきたいと思っていたわけですが、時間の都合もございますので。今まで預金保険機構、住専処理機構の御説明がありましたけれども、何となく役人言葉の説明でありまして、どれだけの陣容のあれで、理事長がだれになって、どういう仕組みでいろいろな債権を回収していくといったことが目に見えるような形の御説明が余りなかったような感じがするわけです。このことについては国民の理解を得るように今後ともぜひお願いしたいと思うわけでございます。
 このたび住専会社から住専処理機構が債権を譲渡されましてその回収に当たります際に、債権の担保に短期賃借権あるいは地上権が設定されるとか、また事実上占有されているとか、その主体がどんどん変わっていくとかいろいろな難しい問題がある、また執行官に対するおどしの事案があるというような暴力の危険を伴うと、こういったことにつきましては五月の末から六月初めにかけまして読売新聞の記事に載っておりました。いろいろなマスコミが報道をし、また参考人等の意見陳述等の中からでもお話があったわけでございます。また、売却するのに、一斉に売り出しますと値崩れをするとか、その不動産で担保物件を買うのにやはり金融の手当てがなければ買えないのではないかといった問題もあろうかと思います。このような問題につきましては、先ほど申しましたように、平易な説明をお願いしたいと思うわけです。政府公報とかいろいろな機会を通じてお願いしたいと思うわけです。
 最後に、国家公安委員長にお伺いするわけですけれども、このような暴力団が相手になっているということも言われます不良債権を回収していく中で、いろいろな力が必要であると思います。これは住専処理機構に、あるいは預金保険機構にいる職員に優秀な職員を得て、その専門的な力、専門的知識、ノウハウを知っている力、職員の力、意欲が必要でしょう。また、民事執行法を改定するなど、法律の力も必要かと思います。しかし、最後にはやはり司法的力、警察のマンパワーによります力、一般の方は暴力団というと非常に恐れるわけですが、警察の方は暴力団というと全然恐れないといった状況でございますので、やはり暴力団あるいは違法行為をするこの処理過程の中におきまして、違法行為を発見した場合には警察が前向きに強力に取り組むといったことが不可欠であると思います。
 そのような意味におきまして、債権回収等の過程で明らかとなる違法行為の取り締まりにつきまして、実際に取り締まりに当たる都道府県警察に対してどのような指示、指導をしているか。また、現在どのような捜査状況であるのか。また、私は、日本の警察というのは戦前は大疑獄事件の検挙等で非常な力を示しておりましたけれども、最近ようやくこの数カ月、警察の力を示すような事案を見るわけでございますが、ぜひ日本の警察を挙げてこの国民的関心であります住専問題について前向きに取り組まれますよう、その御決意を国家公安委員長にお伺いしたいと思います。
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野田健#12
○政府委員(野田健君) いわゆる住専に係る事犯を含む金融不良債権事犯対策は、警察にとっても喫緊の課題だと考えております。警察庁においては、警察庁次長を長とする金融・不良債権関連事犯対策室を設け、法務、検察あるいは国税当局と連携を図りまして対策をとっているところでございます。
 全国の都道府県警察に対しましては、体制の整備、情報収集及び事件検挙に積極的に取り組むよう指示しておりますが、各都道府県警察におきましては、庁舎外に施設を借り受けまして、そこに帳簿解析の能力を備えた捜査員を大量に投入する、場合によっては他府県におります公認会計士等の資格を有する財務捜査官の応援派遣を受けるなどして、長期にわたる捜査を粘り強く行っているという状況にございます。
 また、警視庁においては、例えば捜査第二課、捜査第四課、生活経済課合わせて約二百七十名の体制を現在とっておりますけれども、これらの捜査に当たりましては、知能暴力事犯に係る専門知識を必要とすることから、過去にこれらの課に属して、現在昇任するなどして警察署等に配置になっている者を中心に臨時に招集して特別の捜査体制を編成しているものでございます。
 過去三年間で全国で検挙いたしました金融・不良債権関連事犯は百十五件で、一年平均にしますと約三十八件でありますが、本年は六月十一日までに既に四十六件検挙しているというような状況にございます。その内訳は、融資過程におけるものが七件で、うち暴力団等に係るもの二件、債権回収過程におけるもの二十四件で、うち暴力団等に係るものが二十三件、その他の金融機関の役職員により行われたもの十五件というような状況にございまして、債権回収過程における二十四件のうち六件は住専に係る事件でございます。
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倉田寛之#13
○国務大臣(倉田寛之君) ただいま刑事局長から具体的な内容については御答弁申し上げましたが、警察当局が今後どのような決意を持って臨んでいくかという点について私からお答えを申し上げたいと存じます。
 いわゆる住専問題につきましては、政府にとりまして現下喫緊の課題であります。住専関連事件を含みます金融・不良債権関連事犯に関しましては、警察の組織の総力を挙げてその捜査を推進しているものと承知いたしております。警察といたしましては、今後とも、貸し手・借り手を問わず、住専問題の処理の過程で刑罰法令に触れる行為を認めますれば、迅速かつ厳正に対処してまいるものと認識をいたしております。
 私といたしましても、政府の住専問題処理対策本部等を通じまして、政府にとって喫緊の課題であります住専問題の処理につきましては最大限の努力を傾注する所存でございます。
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松村龍二#14
○松村龍二君 どうもありがとうございました。よく囲碁の名人戦等を見ますと、一手打つたびに何か打った方が勝ったような印象を受けるわけですけれども、ぜひ警察が相手を打ち負かすといったまた安心感を国民に与えていただきますよう切望する次第でございます。
 以上で終わります。拍手
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服部三男雄#15
○服部三男雄君 自民党の服部でございますが、農林大臣にまずお伺いをしたいと思います。
 予算委員会それからこの金融特で論点、議論は深まりまして、大体尽きてきたんじゃないかなと。余り聞くこともありませんし、野党の皆さん方も大体理解をしていただいておるようでございまして、ヤジどうもそういう意味で非常に金融特、本委員会で粛々と議論が進んでおることは、本当に国民も理解を深めてきたのかなと思うわけでありますが、もうほぼ終わりということで、農林大臣について、農林関係についてまず冒頭にお聞きします。
 結局、系統金融の経営というのは、金融自由化というのはここ十年間とうとうと進んできた。当然、自由化が進むわけですから競争が激しくなる、他業態との競争が非常に激しくなる、これはもう避けられない必然的な問題であります。そうなった場合に、勝っていればいいんですけれども、どうも経営が厳しくなってきている、趨勢的に。しかも、時系列的に見てもだんだんだんだん厳しくなってきている。そこへこの住専問題という大きな問題がどんと出てきた。その結果、ことしの五月二十四日に農林中金の七年度決算が発表されました。その中身はもう正視にたえないような惨たんたる状況でございまして、まず資金収支が極めて悪化していると。その一つに住専関係の資金贈与の問題もあるんですけれども、何と経常利益の赤字が四百億円という、もう背筋の寒くなるような金額でございます。そうなりますと、当期利益、純利益も当然悪化するわけですが、それがまた経常利益の四百億を上回る五百四十億円という史上最悪の決算となったわけであります。所管庁の長として、もう本当に身の細る思いを農林大臣はしておられるんではないかなと同情申し上げるわけであります。
 続いて、信連の関係の決算発表が続々と出てきておりますが、今までのところ、決算の終わった信連のうちの半数以上は赤字になってきている。もうまことに厳しいという以外の言葉がないような状況でございます。しかも、今度の金融関連法案で大蔵省は護送船団方式を改めて、約五年間の経過措置を置きながら、もっと自由化を進めて自己責任でいくと。当然、その動きの中に系統金融の今後の経営というものは巻き込まれていくわけであります。
 今度の予算委員会並びに当委員会の審議で出てきましたし、何度も大臣触れられておりますけれども、系統金融機関の金融に関する技量というもの、経営感覚というもの、あるいは経営体質、これは必ずしも他の、特に大手都銀に比べれば強いとは言いがたい。しかし、それは反省点ではあっても、今後それを何とか乗り越えていかなきゃいかぬ。
 このような中で、農協系統金融も真摯な反省点をとって、事業・組織の改革に取り組んでいかなきゃならぬわけですが、以上の点を総合的にお考えになって、統括官庁の最高責任者として、農林大臣、この経営体質の強化という点について具体的に、しかもある程度期限を切って進めていかなきゃいかぬだろうと思うんですが、本国会はほぼ終わりに近づいておりますので、総括的な意味で大臣の御所見を承りたいと思います。
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大原一三#16
○国務大臣(大原一三君) 委員の御指摘、本当にありがとうございます。御心配の筋、我々も十分認識をしているところでございます。
 御承知のように、預金は集まるわけでございます。農協の方というのは、農家の方というのは、品物を扱ったりあるいはまた品物を買ったりするところへ預けておいたり、それからまた、お米の集荷もやられる、代金も入ってくる農協へ預けると、こういう仕組みはやはり今後続いていくだろうと思います。
 そういった意味で、農林中金が世界の銀行ランキングの中で、先ほどの御指摘があるにかかわらず、日本ではナンバーワンになっておるわけですね、三菱銀行より系統、農林中金の方が世界の評判がよろしいと。
 これは何だろうかと考えてみますと、預金集中能力なんですね。だから農林中金は安定をしておるというようなことでありますが、委員御存じのように、協同組合組織でございますから金利は払います。さらにまた、利用分量分配ということで農家への還元をそれに上乗せして還元しているわけでございまして、御指摘のように内部留保は一般系統の金融機関に比べて非常に薄いわけでございます。
 これは協同組合組織の宿命でございまして、今までそういう経営をしておりましたが、今、委員が御指摘されたことは大変重大なポイントでございまして、金融の自由化の中で、もう既に金利は自由化されたわけでございますが、農林中金はやっておりますが、今後、ディスクロージャーを信連、系統ともに進めていかなければなりません。信組、信金と同等にディスクロージャーが今行われていないわけでございます。したがって、貯金をする方の自己責任原則といいましても、ディスクロージャーがされてないところへ、あんた責任持ちなさいと言ったって、これは無理な話でございます。
 したがって、系統のこれからの改革の一つの柱の中でディスクロージャーを進めていかなければならない。農林中金は現在やっておりますけれども、信連並びに単協は全然ディスクロージャーをしていないわけでございますから、この八年の三月から十年の三月までに各段階の不良債権をオールディスクロージャーする計画を立てているところでございます。
 それと同時に、現在の機構の重畳的組織をどのようにしていくかということでございますが、やはりスリム化というのがリストラの眼目だろうと思うんです。そうなりますと、信連を農中へ吸収していく。人員を全部吸収することはできませんから、その機構を、機能を全部農林中金へ吸収する、そこにいる信連の人たちは恐らく二極分化していくだろうと思います。そういった意味で組織のスリム化を進めていかなければならない。
 同時に、単協におきましては、現在二千五百ありますが、この一年間で約二百五、六十の統合が行われまして、単協の数が減っております。これを四、五年以内に六百ぐらいのところへ引き下げていって、やはりスリム化、効率化を進めていかなければならぬと考えております。
 そういった状況の中で、経営のやり方がまずいではないかと各方面から御指摘をいただいているのでありますが、まさに農協系統の金融システムは完全な護送船団でございまして、単協の貸し出し割合は四割でございます。信連の貸し出し割合は二割でございます。残りの全部は農林中金に集中されておるということでございます。
 じゃ、今後その貯貸率が各段階で改善されるかというと、私は改善されないと思うんです。むしろ、農協、農業それ自体の借り入れば現在の状況では減っていく。そうなれば、七十兆円という資金をどのように効率的に運用するかというのは非常に大きな課題になります。したがって、先ほど申しましたように、農林中金への機能の集約というところに、この金融効率化の改革の一番大きなポイントがそこに置かれるだろうと私は思うんです。
 現在、農林中金は外国に支店を持っておりますけれども、その支店の貸し出し自体が農林系にしかできないんですね、ないしは関連事業にしか貸し出しができない。これではやはり本格的な金融のリストラ、改革にはならぬだろうと。したがって、農林中金の行動半径を広げていただく、翼を広げていただく。そうして、国際的にも七十兆円がより有効に効率的に機能できるシステムを再構築するのが改革の主眼だと私は思っております。そういった意味で、我々の農林省にも自主的に、私の手元に官房長を中心にしてプロジェクトチームをつくりました。さらにまた、総理大臣の諮問機関であります農政審議会においては一月から精力的にこの問題に取り組んでいただいております。九月までには申し上げたようなことをひっくるめまして改革案をつくり、でき得れば通常国会に提示したいと思うのであります。
 ただ技術的に、今おっしゃいましたようにプロがいない。選挙で選ばれる人でありますから、牛を養い蚕を養っている人が金融を担当するわけですから、これには非常に単協ベースでは問題があるわけでございます。したがって、そこにプロフェッショナルな金融マンを入れていく体制をどうしても今後つくっていかなきゃならない。農林中金等々におきましてもこういうスタッフを今後養成していく体制をつくっていかなきゃならぬと思っております。
 さらに、監査につきましても、農林省に現在五十人ぐらいの検査官がいるわけでありますが、我々としてはできるならば、行政改革のさなかでございますが、ほかの部をつぶしても検査部をつくって人員の充実を図り、それにふさわしい人材を充実していったらどうかなと。さらに、外部監査の問題等、より護送船団の外側の知恵を注入することも考えていきたいと思っております。
 大変長時間、ありがとうございました。
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服部三男雄#17
○服部三男雄君 農林大臣の自由化、国際化に備えた系統金融の問題点の把握は確かに的確であろうと思います。また、それに対して次の国会までに対処方法を考えるプロジェクトチームをつくったということでございます。農業は日本の国政のかなめでありますから、私どもも大いに大臣をバックアップして、そういう問題について国家として誤りなきを期していかにゃいかぬなと思っておるところでございます。
 続きまして、大蔵大臣、それから銀行局長、出ずつばりで御苦労さまですが、もう少しで終わりますから的確な回答をお願い申し上げたいと思います。
 今度、住専処理のスキームづくりの仕上げということだろうと思うんですね。それはそれで確かに大事なこと、出発点でありますから。結論は、これは金融というのは何でもお金ですから取り返さにゃいかぬわけです。焦げついている金を取り返す、これが一番大事な問題でありまして、どうも六千八百五十億のとば口でとまっているのを、この金融特で可決すれば、いよいよ出発点をスタートする。それで、何が大事かといったら、先ほど申しましたように回収であります。
 何度も聞かれていることでありますが、ありとあらゆる徹底的な手段で回収するんだとおっしゃるんですけれども、それは今までの繰り返しで大体わかっているわけです。住専を処理して、貸している先に対して、不良化しているところに対してありとあらゆる法律的手段を講じていくということ、これはおっしゃるとおりでありまして、そのための議員立法でいろんな手続の改正までやっているわけでありますから進むだろうと思います。あるいは、暴力団対策として法務、警察が入って進んでいくというのも、どうも法務出身としては何となく用心棒扱いみたいな気がしてすきっとしないんですけれども、事実、効果はあるだろうと思います。
 一番大事なことは、大臣、不良債権化してお金が回収できない、金利もそれほど上がらない、元本も回収できない、そのほとんどのもとは土地の値下がりなんですね。ひどいところになると十分の一ぐらいになっている。そうすると、今度いよいよ競売にかけるんだ、あるいは任意売買で進めていくんだ、不当占有者に対する対応方法をいろいろやったんだ、回収部分に住専処理機構の総力を挙げてどっと人員配置もしていくんだ、そのためのプロの弁護団とかそういった人たちにも応援をもらうんだと。
 これは、確かにスキームはできます。土地が動かなきゃどうにもならないわけです。二十万件だと言われているんです、今度の住専の関係する担保不動産は。どっと売りにかけたと、競売にかけたと。競売のことは最高裁に後で聞きますけれども、買い手がなかったらどうにもならないわけですね、資本主義の原理ですから。国家資金で買いに行くなら別ですよ。そんなことはできないですからね。
 そうすると、大蔵大臣にお聞きしたいんですが、スキームをつくるのは大蔵、農林の今回の仕事だと思いますが、いよいよ回収するとなると、今度は土地を所管している建設省、特にこの不良化した土地というのは都心部、東京、大阪、名古屋という大都市部の商業地の中心部が多いんですよね。
 こういったことを考えますと、建設省の中でも特に都市局とか住宅局とか、あるいは国土庁とか、こういったところと今後もっと緊密な協議をして対策方法を講じないと、せっかく住専処理機構のいいスキームをつくって、これだけの野党の抵抗の中でつくってやっても実際機能しないんです。それじゃ困るんで、建設、国土その他所管庁、これは特に大蔵の中でも主税局が絡んでくるんですね、税制の問題が絡んできますから。こういったことについて今後連携してやっていくという強い決意を大臣にお答え願いたいんですけれども。
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久保亘#18
○国務大臣(久保亘君) 今お話しのとおりでございまして、譲り受けました債権、特に土地が競売にかけても処分できないということになりますと、この住専処理機構としては回収の任務を果たすことができないわけでございます。特に、大都市等にございますものなどを中心にしながら、政府の土地に関連いたしますそれぞれの機関、それから都市の今後のあり方についての自治体等の公的機関の協力、こういうことに関しても十分に意を用いながら進めていかなければならないものと考えております。
 具体的な進め方等について、必要でございましたら、政府委員の方から御答弁申し上げます。
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服部三男雄#19
○服部三男雄君 いや、もう大臣のその決意を聞けば、また連立与党の方でそれぞれ知恵を出し合ってやって、それを政府として大蔵を中心としてやっていただければ結構だと思います。たしか四月の予算委員会でも総理からそういった関係閣僚会議を開くという明確な回答もいただいておりますので、特に税の問題がありますので、その点について御決意を伺っておけば十分かと思います。
 次に、最高裁に尋ねますが、処分すべき不動産というのは、最終的には競売にせざるを得ない物件が多分かなり多いだろうと思うんです、二十万件中ですね。
 ところが、巷間言われるには、競売手続というのは時間がかかるんだと。申し立てから落札までもう非常に時間がかけられているし、そこへの参加者も一部になっている。一般的な人が買いたいなと思っても、どこへどういうふうにしていいのかわからない。裁判所なんて一生に一遍行くか行かないところでどうも近寄りがたいとか、あるいは手続を進める上で執行官の数が少ないんじゃないかと。今言われるのでは平均四年ぐらいかかっていると、ことしあたりからは三年から二年に減ってきたと言われておるんですけれども、こういう非常に隘路がある。せっかくこうして国民の血税まで使って、しかも六カ月も国会ですったもんだしてつくったスキームの実効性というのは、結局その競売の方にかかるんじゃないかなと、二十万件の土地だと言われていますからね。
 そういうようなものを考えますと、迅速な不良債権処理を図るためには、今の競売手続のどういうところに問題があって、どういうところを改善すればいいのか、またどういうふうに今まで努力して最高裁としては改善してきたのかということについて、明確な回答をもらいたいと思います。
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涌井紀夫#20
○最高裁判所長官代理者(涌井紀夫君) 裁判所の競売手続がなかなか早く進まない一番大きな原因は、やはり最近の不動産市況の低迷を受けまして、裁判所の手続で売りに出しました物件につきましてなかなか買い手がつかないという問題がございます。この点につきましては、裁判所としてもなかなか有効な手が打ちにくいわけでございまして、やはり裁判所の方で工夫をしていかないといけませんのは、競売の申し立てがございましてから売りに出すまでの手続、それをできるだけ迅速にやっていくということがポイントになってくるだろうと思っております。
 具体的に申しますと、申し立てがございますと、執行官が物件の現況を調査いたしまして評価人が物件の評価をする、また裁判所の書記官、事務官が中心になりまして物件に関する明細書をつくりまして売却に出すわけでございますので、そういった手続をできるだけ迅速に処理していくということが必要であろうと思っております。私ども、そういう観点から、ここ数年随分競売事件の処理のための手を打ってきているつもりでございます。やはり一つ大きな対策は、こういう事務を担当いたします執行官あるいは職員を増員させていくということだろうと思います。
 五年前の平成三年とことしの四月時点の対比で申しますと、例えば一番大きな執行部を持っております東京地裁の例で申し上げますと、執行官の数は二十五人であったのを三十五人にふやしております。しかも、このうち物件の現況調査を担当いたします執行官というのは、従前六名程度であったのを十七名ということですから三倍程度にまでふやしてきておるわけでございます。それから評価人につきましても、五年前十六人でありましたのをことしは三十二名ということですから倍増させてきております。さらに、書記官、事務官の陣容でございますが、これも五年前は三十九名だったのがことしの四月には九十四名ということですので倍増に近い陣容をとってきておるわけでございます。
 それ以外にも、事務処理につきましては、例えばコンピューターを活用いたしまして、できるだけ迅速な処理を図るというふうな工夫もしております。それからもう一つ、委員御指摘ございました、できるだけ広い範囲の方にこの買い受け人になっていただくというふうな工夫も必要だろうと思います。従前から競売物件に関する情報を新聞とか雑誌等でできるだけ広く一般の方に伝達するという工夫をしておりますが、最近新しく始めました工夫としましては、ファクシミリを利用いたしまして直接一般の市民の方が競売情報を取り出せる、そういうふうなシステムを大都市部を中心に順次整備してきております。この競売に関する情報というのは、裁判所の窓口担当者が、実際に競売に参加したいという方から電話等で御相談がございました場合に、具体的な中身について御相談に応じるというふうな体制も講じておるところでございます。
 これからも事件数の動きを十分見ながら、さらにこういった方策を進めていく必要があるだろうと考えております。
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服部三男雄#21
○服部三男雄君 最高裁としてできるだけ努力していることはよくわかりましたが、今度の住専処理機構で、先ほど申しましたように二十万件ぐらいの土地がどっと一遍に出てきますから、もっと増員していただかにゃいかぬと思いますので、それを強く要望しておきます。
 続きまして、保岡議員にお伺いします。
 よく言われることに、不動産に絡んで暴力団が介入しているんだと、妨害するんだと、そのために迅速な不良債権の回収ができなくなってきているということで、今般の民事執行法の改正によりまして、暴力団と共謀した債務者による回収行為に対する抵抗にどの程度実効性があるのかどうか、その点についてお考えをお伺いしたいと思います。
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保岡興治#22
○衆議院議員(保岡興治君) この間の総括質疑のときも関根委員の御質問でお答えもしましたけれども、とにかく今最高裁から説明があったように、住専を初め大量な不良債権が山積みになってきていて、住専については処理スキームをつくって徹底的に処理に当たろうとしているわけですが、結局、処理をするためには最後の手段である競売というものがきちっと行われる、的確、迅速に実行できるということが決め手になるわけです。
 ところが、今の状況では、説明があったようになかなか競売手続が進まない、あるいは売れない、売れたとしても安い。こういう非常に困難な状況の中で、おっしゃるように暴力団がそういう温床に巣くっている。
 これは、バブルの発生のときから地上げなどでいろいろ暴力団が関係して、バブルの時代に不当な利益をそこで上げたということもよく言われているんですが、バブルの結果生まれた大量債権を温床にさらに妨害行為をいろいろして、そこで不当な活動をして利益なども得ている。これをきちっとしないことには、住専の処理もうまくいかない、大量の不良債権の処理もできない、こういうことで我々いろいろ議論をして、与党の住専処理対策会議でプロジェクトチームをつくりまして検討いたしました。その結果、やはり今の法には明らかに欠点があるという結論に達しました。その欠点を補うために民事執行法の改正がぜひ必要である、そういう結論に達しましたので、実は今般の改正案を議員提案させていただいた次第でございます。
 どういう内容かといいますと、現行の民事執行法では、五十五条において競売のために保全処分をする道を与えているわけです。また七十七条において、今度は競売の結果競落した者に対して妨害の排除等をして引き渡しを求める、こういった保全処分の制度があるわけです。
 ところが、こういった妨害排除のための保全処分が現行法では債務者、所有者に限定されておりまして、妨害の態様として頻発している、急増している暴力団等の占有屋と言われる第三者が占有をしている場合には、相手方にできない。これは解釈で、例えば占有補助者という概念を持ち込んで、債務者と何らかの関与があるとか、あるいは妨害目的があるとか、そういう要件を立証すれば占有補助者として債務者あるいは所有者とみなして、そうして相手方として妨害を排除するといういろいろ苦労もしているんです、裁判所では。
 しかし、それも解釈が裁判所によっていろいろまちまちであったり、なかんずく債務者が逃げていなくなったり、あるいはおどかされて何も言わないとか、あるいは結託をして、そうして債権の回収を妨害する。その場合は、もっともらしい賃借権の主張をしてみたり、使用貸借の理由を挙げてみたり、いろんなことをしてなかなか明け渡さない。
 こういった者を的確に排除するためには、やはり保全処分の対象を拡大して、従来の所有者と債務者から、第三者というんですか、占有者にも拡大する必要がある。したがって、今般の改正はその拡大をしたというのがポイントの一つであります。
 それからもう一つは、よく債務者がいなくなってしまって夜逃げをしてしまう。そんな後に競売の申し立てをするのでございますが、そういうときには一々保全命令を出してから、現在は執行官保管という予防排除のできる制度があるんですが、そういうことが意味をなさない。いなくなっている者に執行命令を一時的にかけても意味がないという場合は、いきなり執行官保管がきちっとできるという道を開こうというのが第二点でございます。
 それからもう一点は、これは競落人が競落した後不動産の引き渡しを求めようと、そのときに妨害が入っている。これが現在では、債務者に何らかの権利の主張をすることができる、占有権原が主張できるというもので、実は買い受け人には対抗できないような単なる登記のない賃借権とか使用貸借、そういったことを仮装したりして理由づけてというものに対して排除ができない。これも、やはり訴訟によるのではなくて、簡易な競売手続の中で迅速、簡便に引き渡し命令ができる道を開くべきだということで、そういった点に対応できる改正をいたしたのがポイントでございます。
 それともう一つは、実は競売を実行するには、不動産が他の者に売られてしまっておるというような状況がよくあるわけです。そういう場合には、所有権者に対して滌除権を行使するかどうかと。滌除権というのは、所有者がある一定の金額で自分が引き受けると。自分が引き受けるから、金を払うから自分の所有権を認めろと、平たく言うとこういうような制度なんですが、その滌除をするのに実行通知をしてから一カ月余裕がある。したがって、一カ月たった後、その通知を出したことの確定日付の証明をつけて競売を初めて申し立てなきゃいかぬ。その一カ月が暴力団や占有屋さんたちがつけ込む大事な期間で、そこに一斉に妨害が入ってきてしまう。
 ところが、現行法では、そういった抵当権者が実行する直前に、いろいろ手続をしている間に保全処分を、民事保全法等によって仮処分ができない。これは本当に大きな欠点であるということで、今般、競売開始前に民事執行法で保全処分ができる制度を新しくつくったと、こういうことなどが主な改正の内容になっております。
 いずれにしても、非常に悪質巧妙になってきているこういう占有屋の妨害を排除していかなければ、幾ら立派な処理スキームをつくっていろいろ法の整備をしても、最終的には債権の回収とか責任の明確化、不法行為の損害賠償の請求というのは実現できない。
 したがって、国民の負担その他いろんな社会問題を解決する道につながらないわけですから、こういった立法はぜひ必要だという観点に立って、ただ政府提案ではいろいろ検討に時間がかかったり、あるいは審議会の手続を経なければならないというようなことがありまして、これは行政としては当然でございましょうが、そういう時間を置いておるとこの債権処理が実行できないうまくいかない、日本の経済の将来のためにもこれがしっかりしていなきゃいけない、これが決め手であるという観点に立って、議員として、与党としてこの議員提案をさせていただいて、先ほど委員御指摘の処理の環境整備に不可欠だという観点から御提案を申し上げたところでございます。
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服部三男雄#23
○服部三男雄君 こうしてスキームも大体出そろい、今、保岡委員から議員立法提案の理由の説明もあり、しかもバブル紳士と言われた連中は、東京、大阪で代表的なのが警察、司直の手も入って国民も少しはすっきりしたでしょうし、こういうことでこの住専処理スキームというのは大体議論も尽きてきたな、国民も徐々に納得しつつあるんではないかなと思っておる状況でございますので、なお一層政府の方で御努力いただいて、迅速な債権回収に邁進していただくことを希望いたしまして、私の質問を終わります。拍手
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保坂三蔵#24
○保坂三蔵君 自由民主党の保坂三蔵でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 私の質問に入ります前に一言申し上げたいのでございますが、ただいま質問がございました我が党の服部委員が、さきの予算委員会におきまして、元検事という大変御経験も深いお立場から、御苦労なさって例の桃源社の佐佐木社長の偽証罪を摘発いたしました。現実に悪質で違法性のあることを、国会でも私たち国会議員を前にいたしまして偽証したわけでございます。司直の方でも国会の告発を待っているようなそういう傾向があると思うのでございます。
 この間の委員会のときも、冒頭に林寛子議員が中国の原子力実験に反対して、そして今度は、国会決議、全党がまとまるというのに反対している。平成会、新進党は腹と口が違うんじゃないか、そういう話を国民が言っているんですよ。ですから、そんなことをまたテレビ朝日に茶化されますよ。
 以上でございます。
 質問に入ります。(「だれに物を言っているんだ、おまえは」と呼ぶ者あり)「おまえ」とは何だ。ちょっと待った。「おまえ」とは何ですか、訂正しなさい、あなた。(「あなたも、じゃそんなことは言いなさんな」と呼ぶ者あり)「おまえ」とは何だ。(発言する者多し)
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坂野重信#25
○委員長(坂野重信君) 静粛に願います。
 保坂三蔵君、質問してください。
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保坂三蔵#26
○保坂三蔵君 委員長、国会にあるまじき暴言です。「おまえ」とは何だ、「おまえ」とは。
 質問いたします。失礼しました。
 私の本当の質問は、信用組合等に関する質問でございます。
 経営破綻を来しました三つの信用組合の処理で大変追われておりました東京都が、これまでの信用組合に対する指導監督について見解を明らかにいたしました。みずからの検査、指導、監督体制の不十分性を認めた上で、今後の信用組合への指導監督の決意を明確にした文書でございました。
 昭和二十四年の中小企業協同組合法として制度が整えられた時期には、中小企業者の求める経営資金調達に対しまして都市銀行等の金融機関からは極めて厳しい処遇を受けておりました。そして、その組合員の相互扶助の組織として資金供給役を担ったという信用組合が果たしてきた原点から、高度経済成長時代を経て一貫して中小零細企業者と勤労者とともに発展をして地域経済に寄与してきた歴史も回顧しております。
 その後、一転して資金余剰時代に入りましたが、金融の自由化、国際化の中で金融機関をめぐる経営環境は激変しました。特に近時、都市銀行など他の業態の金融機関が信用組合の領域へ進出してまいりまして、信用組合も激しい競争関係に立たされることになってしまいました。さらに、金利自由化等の影響が加わりまして、信用組合は協同組織金融機関としての本来の性格から、有利な貸出先の維持や確保、そしてまた低利の資金調達、また複雑、高度化する金融事務への円滑、効率的な対処の点で厳しい経営環境の中に追い込まれていったわけであります。
 信用組合を指導監督する東京都は、その信組を地域に密着した信用機関として時代に即した経営へと指導を徹するべきであったわけです。しかし、リスク管理を軽視した利益優先の経営傾向を横で見ながら、監視しながらも是正できなかったことを強く反省しているわけであります。具体的な問題点のケーススタディーなどを分析して、国に対して各種の要望を展開しつつ、都内にあります五十の信用組合への指導監督に当たる強い決意表明をしております。
 これは、大蔵当局にもこの文書や決意は入っていると思いますが、この一地方自治体としての東京都の姿勢をどうお考えになるか、御見解を伺いたいと思います。
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久保亘#27
○国務大臣(久保亘君) 今お話がございました東京都の信用組合の指導監督実施要領につきましては、東京都からの報告を伺っております。これは一つは、監査体制の充実、そしてリスク管理体制の強化、それから検査の機動的実施や適正な職員の配置、業務改善命令の発動を含めた早期是正措置などに及んでおります。
 これは、今お話がございましたように、信用組合の相次ぐ破綻に対する指導監督の立場にあります東京都のお立場からの反省の上に立って、今後の信用組合の健全な運営を図っていくためにとられた措置であると考えておりますが、信用組合が御指摘のように中小零細企業や勤労者のための金融に大きな役割を果たし、そしてそのことによって地域経済に貢献をいたしておりますことにかんがみて、今後の信用組合の健全な発展のためにこのような措置がとられておりますことについて、私どももそのような措置が実効を上げてまいりますことを期待いたしているところでございます。
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保坂三蔵#28
○保坂三蔵君 パートナーとしての御指導もお願いしたいと思います。
 信用組合が持っている構造的なもの、また経営環境、これはいろいろあろうと思いますが、一つにはバブルという問題もございました。念のために伺っておきますが、現在大蔵省ではバブル期及びバブル崩壊期における金融行政の誤りについて関係者が実態や経緯を明らかにするよう作業を行っているということを聞いております。具体的に当時の政策責任者かちヒアリングなどを行っているということも聞いておりますが、これは事実でありましょうか。そしてまた、その調査結果をどのような時点で御発表なさるのか、伺っておきたいど思います。
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武藤敏郎#29
○政府委員(武藤敏郎君) 昨年末以来、大蔵省内にバブル経済総点検のためのプロジェクトチームを発足させまして、バブル経済の生成、崩壊に関するさまざまな議論を踏まえつつ、金融行政を中心といたします大蔵省行政の総点検を行ったところでございます。
 また、この四月には新たに金融の自由化、国際化の進展に対応したこれからの新しい金融行政のあり方について検討するためのプロジェクトチームを省内に発足させまして、広範な視点から検討、議論を進めておりますが、その検討の過程におきまして、必要に応じ適宜当時の政策担当者にお話を伺ったり事実確認等を行っているところでございます。この今の新しい金融行政のあり方について検討するためのプロジェクトチームは、現在まだその議論を鋭意行っている最中でございます。
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