黒野匡彦の発言 (決算委員会)
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○説明員(黒野匡彦君) 羽田のいわゆる沖合展開事業でございまして、これはおかげさまで順調に今進んでおります。
現在利用していただいておりますターミナルビルがございますが、あれを挟んで海側にもう一本滑走路をつくる工事が最終段階を迎えておりまして、今年度末にはその滑走路が完成する見通しでございます。
さらに、横風用の滑走路、これは現在、昔の滑走路をそのまま使っておりますが、あれにつきましても騒音問題等を配慮いたしましてさらに沖合に延ばすという予定でございます。その滑走路も平成十一年度末には供用開始ができると思っております。
問題は、それによってどの程度処理能力がふえるかということでございますが、今私ども管制の専門家を中心にぎりぎりどこまで伸ばせるかという数字を一生懸命詰めている段階でございますが、若干の推測分も踏まえて申し上げますと、現在の羽田が大体年間二十から二十一万回程度でございます。それに対しまして、今年度末の新しい滑走路の完成でこれが二十三万回程度には伸ばせるのではないかと思っております。さらに、もう一本横風用を沖に出すことによりまして二十五・五万回程度の数字は確保できるのではないかと思っております。
さらに、もっと羽田を大きくできないかという御指摘をよく受けます。私ども航空行政というか空港行政だけの立場からいいますと、あの羽田というポジションは大変便利でございまして、もっともっと拡張はしたいわけでございますが、幾つかのそれを阻害する要因がございます。
まず一つは今の滑走路、これを地図でごらんいただきますとおわかりいただけるかと思いますが、ほぼ南北に向いております。したがって、北の方に真っすぐ飛行機が離陸いたしますと、高輪とかその辺も含めてその真上を二分から三分間ごとにジャンボが飛ぶという事態になるわけでございます。したがって、沖合事業を始めるに当たって東京都との約束で、北の方に向かって離陸した飛行機はすべて右転回する、それによって騒音問題を防ぐ、そういう約束ができておりまして、現時点において住民の方々にその約束を白紙にしますよということは到底無理だと思っております。したがいまして、滑走路を若干ふやしたといたしましてもすべて右回りになりますから、飛行機の飛ぶ空域が非常に狭うございます。そういう意味で能力の拡大が難しいということ。
さらにもう一つは、今の羽田空港のすぐ沖合を東京港に入る大型の船舶が利用しております。さらにその先は、やっと話がまとまりました例の東京都と千葉県の間の廃棄物の処理施設、埋め立て用に使うというふうに決まっておりまして、東京湾も非常に狭うございます。したがいまして、私ども羽田をこれ以上延ばすことは極めて困難だと思っております。
ただ、そのまま手をこまねいているわけにいきませんから、私どもといたしましては第三空港、羽田にかわるというか、羽田とともに首都圏の需要にこたえる空港をつくろうということで既に関係地方公共団体の方々と話し合いを始めているところでございます。