上野公成の発言 (建設委員会)
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○上野公成君 自由民主党を代表いたしまして、公営住宅法の改正について御質問させていただきます。
私は、建設省で長い間住宅行政に携わっておりました。勘定しましたら十一年間公営住宅関係の仕事をしてまいりました。私自身も担当の課長もしたことがありまして、政策の企画とか立案というものに携わってきたわけでございまして、そういう点からしますと公営住宅の問題点というのはもう十分に知り尽くしているつもりでございます。
本来、もともと公営住宅法というのはたしか昭和二十六年に制定されて、これは議員立法で田中角栄先生が中心になってまとめられたものでございまして、それ以来五十年近くこういう法律に基づいて住宅政策の根幹をなしてきた。しかし、法律というのも一たんつくられますとどうしても法律に基づいていろんなことが行われるということでありまして、その昭和二十六年といいますと大変な住宅不足で、とにかく建てろ建てろと。世帯数に比べて住宅が足りないという時代でありましたけれども、もう既にそういう時代は、今住宅の戸数というのは十何%か世帯数をオーバーしているような状況になっています。
広さをもう少し広げる、これ百平米という当面の目標に向かってやっていると、そういうふうに住宅政策の方向というのは変わるわけですけれども、公営住宅法そのものは一度つくってしまうとなかなか変えられないという点もございまして、そういう点からいっても大変な問題を抱えているわけでございます。
つくられた当初はほとんどの人が住宅難でありましたから、収入基準からいうと八五%ぐらいまでたしか入れたんじゃないかと思います。大多数の人が入れたんです。現在は制度上は三三%ですから三分の一ということでありますけれども、これは毎年毎年収入基準の改定をしませんで、大蔵省がなかなかうんと言わないものですから、多分改定をする前には二五%ぐらいになる、非常にそういう意味でいろんな問題点があるわけでございます。
今回の改正に先立ちまして特定優良賃貸住宅の制度ができまして、これは非常に画期的な改正であったんじゃないかと思いますが、実は私自身がその前身の制度の地域特別賃貸住宅制度というそういう名前でございましたけれども、昭和六十一年ですか、直接担当をしていたということもございます。
そういう意味で今回の改正は、大変問題点は多いけれども、まず家賃制度に応能といいますか、収入に見合った、支払い能力に見合った応能・応益システム、そういうものを大幅に導入する、それから今まで第一種、第二種という区分があったわけでございますけれども、それを廃止する、それから福祉との連携を強める、こういうことでございまして、創設以来の大きな見直しであると思いまして、そういう点では皆さん方の御苦労に対しまして敬意を表したいと思うわけでございます。
ただ、今言いましたようにこれで完全かというと、まだまだこれから取り組まなければいけない点があるのではないかということでございますので、この法案の評価は評価といたしまして評価はいたしますけれども、今後いろんな長期的な課題が残されているのではないかと思いますので、そういう点を中心にしまして今後ぜひそういう方向でもっと努力していただきたい、そういう要望を込めまして質問をさせていただきたいと思います。
そこで、まず公的賃貸住宅の制度でございますけれども、今申し上げました公営住宅のほかに、特定優良賃貸住宅という制度があるわけでございます。これは収入の階層が違うということが一つであります。ただ、これも片方は三三%までで、片方は二五から上にいくわけですから、オーバーラップをしているという部分があるわけですね。それから、両方とも公共賃貸住宅は地方公共団体が供給する、そういうことで特に借り上げとかそれから買い上げというのが導入されるということになりますと、かなり似通ってきている部分があるのでもう少し統一的にやったらどうか。応能の負担の考え方も大体連続性ができるということもあります。それから高齢者とか障害者への配慮、これは片方はしているけれども、片方は余りしていないんですね。それから入居後の変化といいますか、公営住宅の方はもう入ったら入ったきりで、というところがあります。
その辺どうも各制度が、二つの制度がばらばらになっている。しかし、これは住宅政策としては一つの制度に統合できるんじゃないかということが考えられるわけでございまして、まず当面第一段階としてこの公営住宅と特優賃、これについてだけは統一をした方がいいんじゃないか。建設の仕方はいろんなやり方がありますから、公共団体がやるのもいいし、公社がやるのもいいし、ちょっと後で話しますけれども、公団でもいいと思うんです。それから民間でもいいと思うんです。いいものであればいいと思うんですけれども、しかし、その制度の基本的な考え方は統一できるんじゃないか。
そして、統一をしていった方が、今までの賃貸住宅の一番悪いところは不連続点があって、そして大都市の中堅の所得者というのは一番持ち家も持てない、それから賃貸にも入れない、そういうことがありますので、そういった点からも統一をしていった方がいいんじゃないか。これからの課題としてそのことをまずお伺いしたいと思います。