井上吉夫の発言 (行財政機構及び行政監察に関する調査会)

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○井上吉夫君 私は今の山口さんやら今までにおっしゃった方みたいに質問のことを整理しての話はできませんが、今ありますいろんなやり方、相談委員なりなんなり、そういうあたりが本当に十分みんなの願いを吸い上げて運営されているのかな、そのあたりをもっと細かく検討しながら、それから私どもが思いつき思いつきで言っただけでもできませんので、行政監察局なりいろんなところで相談委員の方々の意見を聞いたりしながら、もっとそういうあたりを細かくまとめ上げるということをやってほしいな。
 これをやらないと、いろんな新しい制度とかなんとかいいましても、ねらいとしては確かにいいねらいを持ってやっていこうと考えながらまとめ上げていくわけですけれども、必ずそこには思いがけないむだがあったり、こんなことだったらこっちの方でやれるじゃないのという話が出てきたり、そして山口さんから、今官官接待のこととか空空出張やらいろいろ出ましたが、日本社会でこんなのが全くなしにすぐというぐあいなことを実行させるとしたら、いろんな世の中の仕組みなんというのが大変窮屈になって、どうやって指摘をされないように逃れようかという方に人間の知恵が回ることの方が多くなるんではないのかな。
 だから私はいいというんじゃないんですよ。おのずからやっぱり、一つの常識を超えたこんなことをやったんじゃ世の中が認めないよという部分と、しかしこの程度は物事の流れのいわば潤滑油としてある程度は許容されるという、そういうあたりのこともやっぱり頭に置きながら物を考えていかにゃいかぬのじゃないかなというのが一つです。
 オンブズマンの話をこの前の機会に何人かの参考人から聞きました。そのときにふっと思いましたのは、言われるとおり確かに人格高潔で、あの人に任せたらという人、それがうまく選べればそれは言うことはないんだけれども、そんな人はいるのと。それと、何人にするの、ただで使うのと。やっぱりそれだけの人だとなると相当高給をもって遇さなければ、人間を選ぶこと自体が難しいでしょう。人間を余り余計養うということになったら、それはどういう経済仕組みの中でそういう人たちをしっかり確保するのということにもなりますから、国のいわば立法とも絡まり、あるいは細かい権限を持って悪いことをしたやつはもう徹底的に究明する。国会が国政調査権を持っていろいろ物事を議論する場合は、ついつい政党間の対立の中から物事は、人選からいろんなことが決まってしまうということなども非常にありますので、そういう政党間の都合で操作されないようにするにはどうするんだということも、これまた言葉としては大変そのとおりなんですけれども、実態的にはなかなか容易でない。さはさりながら、みんながやっぱり政党のしがらみとか政党の主張というものから超越した形でやれる範囲はどうなのかな、そのための権限と人数はどういうぐあいにすればいいのかな。私は残念ながら諸外国の事例を調べてもおりませんし、知りませんので、確かにどこかにはやっぱりオンブズマン制度というのがその国のいろんなやり方に非常によく合っているし、日本の場合そういう着想がもう一つない。
 ロッキードの問題やいろんなことが言われましたが、そういうものが出た場合に、そのことが見過ごされるということになると、無縁な人であっても、何だあんなやつがのうのうとして大もうけしてという、みんなが持つ正義感みたいなもの、あんなのが通用するようだったら本当にまじめに働く気になれないなというようなことのないようにするためには、やっぱり事件が起こったときにはそれを摘発するという機能がなけりゃならぬというぐあいにも思いますが、実はそのことのために常時巨大な仕組みというのが維持できるのか。そして、そういうものが時として人選を間違ったりすると、余りにも巨大な権限を持ち過ぎることによって、そこから出る弊害というのが起こらないようにするにはどういう対象からオンブズマンを選ぶかということなどについての議論も、先進国の事例も含めて検討する必要があるのではなかろうかな。
 したがって、会長から一つの課題としてお出しいただきました中の第一のくだりは、ぜひさらに細かく実態を調べながらやってほしいなと。オンブズマンについては、私は否定はしませんが、今申し上げましたようなことに十分意を用いながら、つくる以上は、新制度は何だこんなことをということを言われないように、細かい検討をした上でつくってほしいなと。
 以上申し上げます。

発言情報

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発言者: 井上吉夫

speaker_id: 10410

日付: 1996-05-31

院: 参議院

会議名: 行財政機構及び行政監察に関する調査会