武見敬三の発言 (行財政機構及び行政監察に関する調査会)
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○武見敬三君 オンブズマン制度の設置の意義についてはいろいろ議論があるかと思いますが、現実に我が国の三権分立の制度というのは実質なかなか機能していない。まず最初に、立法府たる政治及び政治家に対する国民の不信というものが極めて根強いものになった。その次に、昨今の状況下において、今度は行政、官僚機構に対する信頼が崩壊をし始めた。残っているのは司法ぐらいなものでございます。このように、実際に三権の分立が機能しなくなり、いよいよ末期的症状を持つようになったのが今の我が国の歴史的な現状であろうと。
こういうふうに考えたときに、いわゆる常道で、現実にある既存の制度というものを通じて立て直そうとしても、私は、決してこうした三権分立というものの正しい姿を確立することはできないだろう。という場合に、いわばこういう奇策とは言いませんけれども、オンブズマンのような制度を創設することによってこうした三権分立の機能を新たに強化する一つの突破口を開くというのが私はその意義であろうというふうに考えます。そういうふうに考えたときに、参議院にオンブズマンを設置するというのは、その参議院の持つ特性からも極めて説明しやすいものであろうというふうに考えるわけであります。
ただ、先ほど小山議員からも指摘がありましたとおり、このオンブズマンの果たす役割についてはさまざまな議論がされており、なかなかその期待されているところの機能というものが明確になっておりません。しかも、大きく行政改革とのかかわりがいかにという問題もあるとすれば、今度はいわゆる苦情処理というものとのかかわりで議論をされたり、さらには、今度は官僚の倫理観ともかかわる職権乱用やそういった官僚の無責任さとのかかわりの中から議論をされてきたり、一体参議院に設置されるべきオンブズマンというのは何を対象としてこうした監視・監察機能を持つものであるのかという点についての具体的な議論を整理しなければ、恐らく議論はこれから先、進まない、だろうと。
したがって、もう既に会長の案の中にそうしたことが整理されて出ているものですから、おおよそ皆さん方の議論はここまでたどり着いてきたわけでありますので、この先、参議院にあるべきオンブズマンの機能というものをぜひ議論し、そして論理的に詰めていく、そうした進行をぜひお願いしたい、かように思います。