山口哲夫の発言 (大蔵委員会)
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○山口哲夫君 残念ながら財政審議会でもそういう立法化のことまでは触れられていないわけですね。
それで、政府の方で財政の中期展望というのを出している。これはことしの一月に出したんですけれども、これを読んでみますと全く単なる展望にすぎないわけです。ですから、歳入についても、これは税制の八年度の改正を中心にして、それがどういうふうに影響を来すかという計算だけですね。歳出の方も、これはやっぱり八年度の予算、制度というものを前提にして組んでいるだけにすぎない。
ですから、結局は平成九年度においても十三兆円から、そして十一年には十四兆四千億の赤字になるわけです。大蔵省として単なる展望を出すのは、これは計算上出てくるんですけれども、アメリカの法律のように、それでは一体歳出を、五カ年でどのぐらいの赤字になるんだから、これをどうしてもなくするためには歳入でどこをふやすのか。
例えば、これは九三年のOBRAというんですか、日本語で言えば包括財政調整法ですけれども、ここでは五年間で四千九百六十億ドルの財政赤字削減効果というものをきちっとあらわしているわけです。それには歳入増加を五年間で二千四百十億ドルやるんだと、その中心になるものは、高額所得者に対する所得税率の引き上げを五年間でもって千百五十億ドルをやる。これを立法化しているわけですね。そして、そのほか細かいのもあります。歳出の面では、これはメディケアの削減、五年間で五百六十億ドル、それから国防費の削減に至っては五年間で千百十億ドルも減らすということを法律で決めているわけです。
ですから、このくらいの決意を持ってやらなければ、日本の財政というのはだんだん赤字財政になって、結局は財政がもう完全に崩壊してしまうんではないだろうか。そのツケは最後は結局は全部国民に来るわけですから、やっぱり大蔵省としてアメリカのような財政再建に対するしっかりした考え方というものを法律でもってあらわすだけのことを考えるべきだと私は思うんです。
ですから、いろんな意見を聞いてやるというのもそれは結構です。しかし、まあそう言ってはなんですけれども、アメリカの場合には四年間大統領はずっと続けられるし、あるいは上下両院だってほとんど解散なしにやっている。ですから、長期の中でそれだけアメリカの財政に対して本当に真剣に考えているけれども、日本の場合には内閣がしょっちゅうかわるものですから、そのときそのとき予算さえ組んでいればそれで済んでしまうというような、赤字をどう解決するかという長期的な責任というか、そういうものがどうも見受けられないと思うんです。
久保さん、社会党のシャドーキャビネットの大蔵大臣をやられて、そして今我が国の大大蔵大臣なんですから、やっぱり私は久保大蔵大臣のときにこそ、日本のこれからの財政赤字は五年間でこれだけは解消しなければ大変なことになる、したがってこのぐらいの法律は考えていくんだという、そのくらいの決意でもって私はやっていただきたいし、期待しているんですが、どうですか。