上山和人の発言 (本会議)
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○上山和人君 お疲れさまでございます。社会民主党・護憲連合の上山和人でございます。
先ほど趣旨説明のございました金融関連六法案につきまして、社会民主党・護憲連合を代表して御質問申し上げます。
住専国会と言われましたこの百三十六通常国会もいよいよ終幕に近づいておりますが、今、私たち参議院はその総仕上げをする重要な任務を担っているのだと思うのでございます。これまでの衆参両院における住専審議の中で、大蔵大臣の答弁回数は既に九百回を超えたとお聞きいたしているのであります。恐らく最長不倒の記録になるのではないでしょうか。大変な御苦労だと思うのでございます。
申し上げるまでもなく、総理も農林水産大臣も、そしてほかの関係閣僚の皆さんも同じような御苦労をなさっていらっしゃると思うのでございます。今、住専国会の締めくくりの段階で住専審議の総決算の意味合いを込めて、この間、重大な関心を寄せ続けている国民の皆さんに対するメッセージとして責任ある明快な御答弁をいただきますように、総理と大蔵大臣にお願いを申し上げます。
さて、長い間の住専審議を通して住専問題の処理に関する政府の方針がどれほど国民の皆さんに理解をされているのだろうかと毎日思うのでございます。
現実の姿でありますからあえて申し上げますが、郵便局は今、全国的に貯金獲得の運動を差し控えていると言われているのであります。それでも郵便貯金は、本年三月時点で対昨年同期比四・八%、六兆三千八百億円余りも伸びているのでございます。他方、最近伸び率が低下する傾向にある農林系金融機関の預金は、同じく本年三月時点で対前年度比〇・一%マイナスになっているのでございます。これらの状態が何を物語るかについて御説明の必要はないと思うのでございます。
一方で、地価は依然として低下する傾向にありまして、債権回収の問題につきましては決して楽観を許さない状態になっております。
これらの諸状況のもとで、住専問題については一日も早く可能な限り早期に処理されるべきものとする政府の根本方針については、国民の皆さんの御理解は十分に得られたと私たちは確信をいたしております。しかし、大変残念なことに、その中心的な手法としての六千八百五十億円の公的資金の投入については、この段階においても、残念ながら国民の皆さんに十分に御理解をいただいているとは必ずしも言えないと思うのでございます。
私たちは、住専審議の最終段階を迎えている今、この問題については国民の皆さんの御理解をいただくために、どれほど努力をしても努力し過ぎることはないと思うのでございます。そのためにも、これまでの審議の過程を通して大蔵大臣が繰り返し強調されました金融機関の自己責任原則が最終的には貫かれるものとなるように、六千八百五十億円については何らかの形で可能な限り国民負担が軽減されるべきものだと思うのでございます。どのようにして国民負担が軽減をされるのか、国民の皆さんにわかりやすく、責任を持ってお答えいただきたいのが第一の質問でございます。大蔵大臣、お答え願います。
第二の問題は、安定した金融システムの確立についてでございます。
住専問題は一体私たちに何を突きつけているのか、住専問題が提起した根本の課題は何かということについて、私たちは毎日銘記しつつ、それにこたえる努力をするのでなければ責任を果たすことはできないと思うのでございます。
我が国経済の発展拡大とともに、我が国の経済の動脈ともいうべき金融が自由化、国際化を迫られ、その環境変化とともに、これまで護送船団方式と呼ばれた金融システムはもはや問題解決能力を失ったことを住専問題は浮き彫りにしたと思うのでございます。
時間の制約上、端的な質問になって恐縮でありますが、安定した金融システムの確立について、内外の信用秩序を確保する観点と、何よりも重要な預金者保護の視点を踏まえつつ、その道筋を明らかにしていただきたいのでございます。これも大蔵大臣にお答え願いたいのでございます。
私の持ち時間十分がもう迫っておりますので、最後の質問になりますが、金融行政の改革と大蔵省の改革は不可分のはずであります。住専は個人住宅融資という国家的政策を担っていたことから、大蔵省は一口に言って住専には特別の地位を与えたのであります。その住専が事業融資を増大させて変質し、所期の目的を逸脱した営業を始めたときに、大蔵省がその特別の地位を取り上げていたなら住専の破綻は免れたはずでありますが、残念なことに、大蔵省は逆に母体行を指揮して経営継続を図ったのであります。
どうしてこういうことが起きたのか。大蔵省解体論が出るほど大蔵省の改革は厳しく求められております。次の時代の金融行政を誤らないという保証を国民の皆さんに御確認いただくためにも、大蔵省の改革は国民の皆さんの御理解を得られるものでなければならないと思うのでございます。総理大臣に大蔵省改革についての御決意をお伺いし、そして大蔵大臣に大蔵省改革の展望について明確な御説明をいただきたいと思うのでございます。
今回の住専問題の処理に関する政府・与党の苦渋の決断は、近い将来必ず国民の皆さんから正当に評価される日の来ることを確信しつつ、質問を終わらせていただきます。(拍手)
〔国務大臣橋本龍太郎君登壇、拍手〕