橋本龍太郎の発言 (予算委員会)

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○国務大臣(橋本龍太郎君) 私たちは、基本的に、台湾海峡をめぐる双方の当事者が冷静な話し合いの中で平和をつくり上げてくることを願っておりますし、今日もその考え方に変わりはございません。
 その上で、先般の中国によるたび重なる演習、殊に特定の海面を設定してのミサイルの発射訓練といったものが我々に非常な心配を与えたことは議員が御指摘のとおりであります。殊に、我が国の領土であります与那国島の漁民の方々の操業する場所にほど近い場所でその海域が設定されたといったこともありまして、我々としては極めてこれに不安を感じながら中国側にその自重を要請してまいりました。
 ただ、ここで非常に私として心配をいたしましたのは、外交ルートによって中国に自制を促しました国は、私の報告を受けております限りにおきましては、我が国を含めまして、軍事的なプレゼンスの非常に目立ちましたアメリカ、そしてオーストラリアとカナダ、その四カ国にとどまったと聞いております。これはある意味では大変怖い話でありまして、台湾海峡における緊張というものがほとんど国際社会の中で中国への自制を促す方向に働かなかったということは、私どもは記憶にとどめておかなければなりません。
 そして、有事という言葉を使うことが適切かどうかわかりませんが、どこかの地域で例えば在留邦人を緊急に避難させなければならないといった場面、あるいは観光客を急遽運び出さなければならないといった局面のみを想定いたしましても、現在政府に準備が十分に整っているとは申せない状況にございます。
 そうしたことを考えますと、さまざまな非常に緊迫した情勢の中で、我が国がとり得る手法というものをきちんと整備し検討していく必要、さらにはその行動について法的な側面がどのようにその方向というものを規制する、あるいは慫慂する、さまざまなケースがありましょうが、そうした問題を真剣に考えておかなければならない時代に入っているという気持ちは、私自身が極めて強く持つ状態でありました。

発言情報

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発言者: 橋本龍太郎

speaker_id: 24487

日付: 1996-04-15

院: 参議院

会議名: 予算委員会