角道謙一の発言 (予算委員会)

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○証人(角道謙一君) じゃ、お答えを申し上げます。
 最初に、系統金融機関の融資の経緯でございますが、農林中央金庫の住専に対する貸し付けば、昭和四十八年十月に金融機関貸し付けということで主務省から認められまして、同年十月から五十三年ごろにかけまして住専七社と取引を開始いたしております。また、系統金融機関も、本来は農協法に従いまして、住専に五十年代の初めから若干の取引が行われていたかと思います。
 ただ、五十五年に農協法上住専が銀行と同様の金融機関というような指定を受けましたことに伴いまして、住専が員外利用、いわゆる農協法上の員外利用の規制の適用を除外されたということもございまして、住専に対する貸し付けというものは相当程度広がっていったというように考えております。
 住専そのものは広く国民に住宅供給を行うという公共性と社会的意義の高いものでありますし、また住専が母体行の金融子会社であり、かつ主要役職員も母体行が派遣するというように、母体行がその経営を支配し、また母体行の高い信用力を背景としておりましたし、また昭和四十八年の金融制度調査会の答申におきましても住専の育成が望ましいということがされておりますし、また大蔵大臣の直轄指定ということで大蔵省の直轄の監督を受けている。また、先ほど申し上げましたように、昭和五十五年には農協法上も金融機関としての指定が行われたということで、金融制度上も住専については相応の位置づけがされているということでございまして、したがいましてこの通常の貸し出し審査手続に加えまして、高い公共性、信用力等を総合的に判断いたしまして融資対応を行ってきたという経過でございます。
 特に六十年代に入りましてからは住宅資金需要というのは非常に広範に、また強く伸びてまいりまして、また政府の施策におきましても、住宅金融公庫それから一般金融機関につきましても住宅資金については大幅にこれを、貸し出しを伸ばしていったと。住専自身も当時の住宅資金需要の高まりを受けまして業容を拡大しておりましたし、業況も非常に好調でありましたし、そういうようなことで、私どもとしては、先ほど申し上げましたが、総合判断のもとで融資対応を行ってきたところでございます。
 特に、その後平成七年度まで、失礼しました、平成二年度までの住専の決算状況は非常に良好でございまして、各社とも引き続き業容を拡大し、黒字決算、配当も実施しておりましたし、またしたような状況でございましたけれども、平成二年度の後半ぐらいから大型の不動産関連倒産の発生というような状況もございましたので、若干私どももこれについては警戒をしてまいりましたし、また同時に、住専に対しましては各社の大口融資の、関する実態をより一層開示を求めるということとともに、貸し出し抑制についても、貸し出しにつきましても抑制の姿勢をとってきたというようなことでございます。
 そこで、平成三年の秋から平成四年の夏ごろにかけてでありますが、いわゆるバブルの崩壊に伴います不動産あるいは建設業界が経営不振に陥ったということもございまして、住専の業況と資金繰りが急速に悪くなってきた。そこで、住専七社が順次再建計画を策定いたしまして、系統に対しまして、各金融機関に対し協力要請を行ったと。これが第一次再建計画でございます。
 第一次再建計画につきましては、各社とも大体計画期間が五年でございまして、その内容は、母体行が金利を軽減する、その他の金融機関につきましては迷惑をかけず、残高維持をお願いしたいというふうな内容でございまして、したがいまして、私どもとしては、住専、母体行に対しましては、系統には残高維持以上の迷惑はかけないので再建計画に協力をしてほしいというようなお申し出でございましたので、これ以上迷惑はかけないというような住専、母体行の意向を確認した上で、金融システムの安定性確保の観点からこの計画に協力してきたという経過でございます。
 さらに、第二次再建計画でございますが、このような経過を経ましたけれども、景気の低迷あるいは地価動向が非常に悪いというようなこともさらに継続した関係から、平成四年の秋だったかと思いますが、最初に日住金あるいはその他七社から、六社から系統にも、第一次再建計画の見直しをしたい、残高維持だけではなしに系統に対しても金利減免等のさらなる支援の拡大をお願いしたいというような話がございまして、私どもといたしましては、金融機関同士の約束事と第一次再建計画の経過を踏まえますと、こういう約束事を安易にほごにするという極めて金融機関としては無責任な話でございますので、金庫、系統といたしましては、債権回収ということも検討いたしましたが、どうしてもまたこの協力を要請するということであるならば母体行は住専の再建に責任を持つということを明確にすべきであると要請をして折衝を行ってきたわけでございます。
 また、このような金庫や系統の主張なり母体行あるいは住専側の折衝状況につきましては農林省にも御報告を申し上げまして、また住専の再建に母体行が責任を持つように、大蔵省に対しましても母体行を適切に指導するよう農林省としても御支援をいただきたいということをお願いしてきたわけでございます。
 そういうような経過を踏まえまして、母体行ゼロ、一般行については二・五%、系統四・五%という金利減免措置を柱とする期間十年の第二次再建計画が策定をされました。
 これに対しまして、平成五年二月ごろから七月にかけまして、住専、母体行からは、系統に対しましては今回の措置以上の迷惑はかけないのでこの再建計画に協力してほしいと、これは母体行、住専一致してのお話で、強い要請がございました。また、母体行からは大蔵省に対しまして、計画に沿って責任を持って対応するというふうな文書が提出されたというような説明を主務省あるいは住専、母体行からも受けておりますし、また主務省からも、この再建計画に沿った対応がされるよう所要の指導を行うというような意向が表明されております。
 こういうような経過を経まして、系統といたしましては、母体行と住専、あるいは政府のこういう再建についての協力の要請がございますので、私たちとしても、この母体行、この再建計画の拒否というのは非常に難しいと。したがいまして、この母体行責任に基づく住専再建の基本的枠組み、これが確保されるということを評価いたしまして、金融システムの安定性確保の観点から再建計画に協力したわけでございます。
 今お話しございました覚書というものにつきましては、この両省間の第二次再建計画についての、これをどうするかということでのお話し合いの経過をおまとめになった、あるいは結果をお取りまとめになったというふうに伺っておりますが、ただいま申し上げましたように、母体行からは大蔵省に対して、計画に沿って責任を持って対応するというふうな文書が出されているとか、あるいは大蔵省もそういう御指導をなさるというふうなお話も伺っておりまして、そういうもので両省間の指導方針というものがそこにあらわれているというように考えております。

発言情報

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発言者: 角道謙一

speaker_id: 8314

日付: 1996-05-02

院: 参議院

会議名: 予算委員会