予算委員会

1996-05-02 参議院 全331発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成八年五月二日(木曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 五月一日
    辞任         補欠選任
     鈴木 正孝君     戸田 邦司君
     直嶋 正行君     広中和歌子君
     伊藤 基隆君     前川 忠夫君
     上田耕一郎君     筆坂 秀世君
 五月二日
    辞任         補欠選任
     尾辻 秀久君     佐藤 静雄君
    ―――――――――――――
 出席者は左のとおり。
   委員長          井上  裕君
   理 事
               大河原太一郎君
                斎藤 文夫君
                清水 達雄君
                塩崎 恭久君
                泉  信也君
                白浜 一良君
                都築  譲君
                山本 正和君
                有働 正治君
   委 員
                阿部 正俊君
                石井 道子君
                久世 公堯君
                河本 三郎君
                鴻池 祥肇君
                佐藤 静雄君
                坂野 重信君
                関根 則之君
                武見 敬三君
                谷川 秀善君
                野沢 太三君
                野村 五男君
                服部三男雄君
                真鍋 賢二君
                依田 智治君
                荒木 清寛君
                岩瀬 良三君
                海野 義孝君
                大森 礼子君
                加藤 修一君
                小山 峰男君
                戸田 邦司君
                広中和歌子君
                益田 洋介君
                横尾 和伸君
                朝日 俊弘君
                一井 淳治君
                大渕 絹子君
                梶原 敬義君
                川橋 幸子君
                前川 忠夫君
                緒方 靖夫君
                筆坂 秀世君
                佐藤 道夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮本 武夫君
   証人
       農林中央金庫理
       事長       角道 謙一君
       株式会社富士銀
       行頭取      橋本  徹君
       (角道証人補佐人 宮崎 好廣君
       )
       (橋本証人補佐人 海老原元彦君
       )
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○平成八年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)
○平成八年度特別会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)
○平成八年度政府関係機関予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○資料の提出要求に関する件
    ―――――――――――――
この発言だけを見る →
井上裕#1
○委員長(井上裕君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 平成八年度一般会計予算、平成八年度特別会計予算、平成八年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。
 平成八年度総予算三案審査のため、住宅金融専門会社問題について証人の証言を求めることといたします。
 まず、委員長から確認させていただきます。
 あなたは角道謙一君御本人ですか。
この発言だけを見る →
角道謙一#2
○証人(角道謙一君) 角道謙一本人でございます。
この発言だけを見る →
井上裕#3
○委員長(井上裕君) この際、一言ごあいさつ申し上げます。
 本日は、御多忙中のところ当委員会に御出席をいただきまことにありがとうございます。当委員会におきましては、平成八年度総予算に関する審査を進めておりますが、本日は特に証人の方から住宅金融専門会社問題について御証言をいただくことになった次第でございます。
 証言を求めるに先立ち、証人に申し上げます。
 議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人には、証言を求める前に宣誓をしていただくことになっております。
 宣誓または証言を拒むことができるのは、次の場合に限られております。
 自己または自己の配偶者、三親等内の血族もしくは二親等内の姻族または自己とこれらの親族関係があった者及び自己の後見人後見監督人または保佐人並びに自己を後見人後見監督人または保佐人とする者が刑事訴追を受け、または有罪判決を受けるおそれのあるときは宣誓または証言を拒むことができます。また、医師、歯科医師、助産婦、看護婦、外国法事務弁護士を含む弁護士、弁理士、公証人、宗教の職にある者またはこれらの職にあった者が業務上委託を受けたため知り得た事実で他人の秘密に関するものについて証言を求められたときも宣誓または証言を拒むことができますが、本人が承諾した場合はこの限りではありません。
 正当の理由がなくて証人が宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または十万円以下の罰金に処せられます。
 また、宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることになっております。
 なお、今回の証人喚問についての当理事会の決定事項については、証人には既に文書をもってお知らせしたとおりでありますが、この際、その主要な点について申し上げておきます。
 その第一点は、証人が補佐人に助言を求めることが許される場合についてであります。
 証人は、補佐人に対し、宣誓及び証言の拒絶に関する事項について助言を求めることができますが、これらの助言は、いずれもその都度証人が委員長にその旨を申し立て、その許可が得られた後に認められるものであり、補佐人の方から証人に対し助言することはできないことになっております。なお、補佐人は発言することはできません。
 その第二点は、資料についてであります。
 証人は、既に通知いたしましたとおり、証言を行うに際し、あらかじめ当委員会に提出された資料を用いることは差し支えありませんが、委員長の許可が必要であります。
 その第三点として、証人のメモ筆記は尋問の項目程度に限られております。なお、補佐人はメモをとることが許されます。
 以上の点を十分御承知願います。
 それでは、法律の定めるところによりまして、証人に宣誓を求めます。
 全員御起立願います。
   〔総員起立〕
この発言だけを見る →
井上裕#4
○委員長(井上裕君) 議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律第五条の三の規定により、これより角道謙一君の証言が終了するまで撮影は中止してください。
 角道謙一君、宣誓書を朗読してください。
   〔証人は次のように宣誓を行った〕
   宣 誓 書
 良心に従って真実を述べ、何事もかくさず、又
 何事もつけ加えないことを誓います。
              証人 角道謙一
この発言だけを見る →
井上裕#5
○委員長(井上裕君) 全員御着席を願います。
 証人は、宣誓書に署名捺印してください。
   〔証人、宣誓書に署名捺印〕
この発言だけを見る →
井上裕#6
○委員長(井上裕君) これより証言を求めることといたしますが、証人の御発言は証言を求められた範囲を超えないこと、また御発言の際はその都度委員長の許可を得て御発言なさるようお願いいたします。
 なお、質問を受けているときは御着席のままで結構でございますが、お答えの際には起立して御発言を願います。また、委員の尋問時間が限られておりますので、答弁は要点を的確に簡潔にお願いいたします。
 この際、委員各位に申し上げます。
 本日は、申し合わせの時間内で証言を求めるのでありますから、特に御協力をお願い申し上げます。
 それでは、まず委員長から角道証人に対しお尋ねいたします。
 あなたは、バブル崩壊した平成三年五月以来、農林中央金庫の理事長として同金庫の経営に携わってこられましたが、一、系統金融機関が住専各社にどのような経緯で多額の融資を行うことになったのですか。二、系統金融機関は住専各社の第一次及び第二次再建計画にどのようにかかわったのですか。三、平成五年二月三日のいわゆる覚書をどのように受けとめておられますか。
 以上三点についてお述べください。
この発言だけを見る →
角道謙一#7
○証人(角道謙一君) じゃ、お答えを申し上げます。
 最初に、系統金融機関の融資の経緯でございますが、農林中央金庫の住専に対する貸し付けば、昭和四十八年十月に金融機関貸し付けということで主務省から認められまして、同年十月から五十三年ごろにかけまして住専七社と取引を開始いたしております。また、系統金融機関も、本来は農協法に従いまして、住専に五十年代の初めから若干の取引が行われていたかと思います。
 ただ、五十五年に農協法上住専が銀行と同様の金融機関というような指定を受けましたことに伴いまして、住専が員外利用、いわゆる農協法上の員外利用の規制の適用を除外されたということもございまして、住専に対する貸し付けというものは相当程度広がっていったというように考えております。
 住専そのものは広く国民に住宅供給を行うという公共性と社会的意義の高いものでありますし、また住専が母体行の金融子会社であり、かつ主要役職員も母体行が派遣するというように、母体行がその経営を支配し、また母体行の高い信用力を背景としておりましたし、また昭和四十八年の金融制度調査会の答申におきましても住専の育成が望ましいということがされておりますし、また大蔵大臣の直轄指定ということで大蔵省の直轄の監督を受けている。また、先ほど申し上げましたように、昭和五十五年には農協法上も金融機関としての指定が行われたということで、金融制度上も住専については相応の位置づけがされているということでございまして、したがいましてこの通常の貸し出し審査手続に加えまして、高い公共性、信用力等を総合的に判断いたしまして融資対応を行ってきたという経過でございます。
 特に六十年代に入りましてからは住宅資金需要というのは非常に広範に、また強く伸びてまいりまして、また政府の施策におきましても、住宅金融公庫それから一般金融機関につきましても住宅資金については大幅にこれを、貸し出しを伸ばしていったと。住専自身も当時の住宅資金需要の高まりを受けまして業容を拡大しておりましたし、業況も非常に好調でありましたし、そういうようなことで、私どもとしては、先ほど申し上げましたが、総合判断のもとで融資対応を行ってきたところでございます。
 特に、その後平成七年度まで、失礼しました、平成二年度までの住専の決算状況は非常に良好でございまして、各社とも引き続き業容を拡大し、黒字決算、配当も実施しておりましたし、またしたような状況でございましたけれども、平成二年度の後半ぐらいから大型の不動産関連倒産の発生というような状況もございましたので、若干私どももこれについては警戒をしてまいりましたし、また同時に、住専に対しましては各社の大口融資の、関する実態をより一層開示を求めるということとともに、貸し出し抑制についても、貸し出しにつきましても抑制の姿勢をとってきたというようなことでございます。
 そこで、平成三年の秋から平成四年の夏ごろにかけてでありますが、いわゆるバブルの崩壊に伴います不動産あるいは建設業界が経営不振に陥ったということもございまして、住専の業況と資金繰りが急速に悪くなってきた。そこで、住専七社が順次再建計画を策定いたしまして、系統に対しまして、各金融機関に対し協力要請を行ったと。これが第一次再建計画でございます。
 第一次再建計画につきましては、各社とも大体計画期間が五年でございまして、その内容は、母体行が金利を軽減する、その他の金融機関につきましては迷惑をかけず、残高維持をお願いしたいというふうな内容でございまして、したがいまして、私どもとしては、住専、母体行に対しましては、系統には残高維持以上の迷惑はかけないので再建計画に協力をしてほしいというようなお申し出でございましたので、これ以上迷惑はかけないというような住専、母体行の意向を確認した上で、金融システムの安定性確保の観点からこの計画に協力してきたという経過でございます。
 さらに、第二次再建計画でございますが、このような経過を経ましたけれども、景気の低迷あるいは地価動向が非常に悪いというようなこともさらに継続した関係から、平成四年の秋だったかと思いますが、最初に日住金あるいはその他七社から、六社から系統にも、第一次再建計画の見直しをしたい、残高維持だけではなしに系統に対しても金利減免等のさらなる支援の拡大をお願いしたいというような話がございまして、私どもといたしましては、金融機関同士の約束事と第一次再建計画の経過を踏まえますと、こういう約束事を安易にほごにするという極めて金融機関としては無責任な話でございますので、金庫、系統といたしましては、債権回収ということも検討いたしましたが、どうしてもまたこの協力を要請するということであるならば母体行は住専の再建に責任を持つということを明確にすべきであると要請をして折衝を行ってきたわけでございます。
 また、このような金庫や系統の主張なり母体行あるいは住専側の折衝状況につきましては農林省にも御報告を申し上げまして、また住専の再建に母体行が責任を持つように、大蔵省に対しましても母体行を適切に指導するよう農林省としても御支援をいただきたいということをお願いしてきたわけでございます。
 そういうような経過を踏まえまして、母体行ゼロ、一般行については二・五%、系統四・五%という金利減免措置を柱とする期間十年の第二次再建計画が策定をされました。
 これに対しまして、平成五年二月ごろから七月にかけまして、住専、母体行からは、系統に対しましては今回の措置以上の迷惑はかけないのでこの再建計画に協力してほしいと、これは母体行、住専一致してのお話で、強い要請がございました。また、母体行からは大蔵省に対しまして、計画に沿って責任を持って対応するというふうな文書が提出されたというような説明を主務省あるいは住専、母体行からも受けておりますし、また主務省からも、この再建計画に沿った対応がされるよう所要の指導を行うというような意向が表明されております。
 こういうような経過を経まして、系統といたしましては、母体行と住専、あるいは政府のこういう再建についての協力の要請がございますので、私たちとしても、この母体行、この再建計画の拒否というのは非常に難しいと。したがいまして、この母体行責任に基づく住専再建の基本的枠組み、これが確保されるということを評価いたしまして、金融システムの安定性確保の観点から再建計画に協力したわけでございます。
 今お話しございました覚書というものにつきましては、この両省間の第二次再建計画についての、これをどうするかということでのお話し合いの経過をおまとめになった、あるいは結果をお取りまとめになったというふうに伺っておりますが、ただいま申し上げましたように、母体行からは大蔵省に対して、計画に沿って責任を持って対応するというふうな文書が出されているとか、あるいは大蔵省もそういう御指導をなさるというふうなお話も伺っておりまして、そういうもので両省間の指導方針というものがそこにあらわれているというように考えております。
この発言だけを見る →
井上裕#8
○委員長(井上裕君) ありがとうございました。
 委員長からお尋ねすることは以上でございます。
 それでは、角道証人に対し質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →
佐藤静雄#9
○佐藤静雄君 自由民主党の佐藤静雄でございます。
 本日は、証人には、御多用中にもかかわりませず御出席をいただきまして、まことにありがとうございました。
 証人は、既に衆議院予算委員会、参議院予算委員会に参考人として御出席をいただきまして、住専問題の経緯について事実究明のために御発言をちょうだいしております。
 しかしながら、長期にわたる衆参両院の審議にもかかわらず、国民には、なぜ住専処理のために公的資金を投入するのかという疑問が根強くございます。完全に御理解をいただくまでには至っておらないという状況でございます。
 その意味で、系統金融の総帥である証人の御出席を賜り、住専問題の真相解明に御協力をいただき、事実関係を述べていただくことは、本日このテレビを見ておられる国民の皆様方の御理解をいただくために大きな力となるというふうに信じておりますので、誠実に正確にお答えをいただきたいというふうにお願いを申し上げます。
 私は、政府・与党の住専処理策は、戦後我が国の国民が孜々営々として築き上げてきた一千兆に上る個人貯蓄を守り、このまま推移すれば我が国の金融システムに不安や混乱が広がり、国民経済全体にとっても取り返しのつかない事態を惹起する可能性がある、こういう逼迫した状況のもとで、このまま解決を先延ばしする、これは絶対にできない。したがって、早期処理のため、関係金融機関の最大の御努力をちょうだいした上で財政資金の投入を含むこの処理策が決定された、そういうふうに理解をしておるわけでございます。
 翻って、我が国のみならず、このように国民経済や経済活動の基盤となる金融システムの安定という困難な課題に対処するために、各国は財政資金の導入をしてこれを支えるという姿勢をとっておる。御承知のように、アメリカではSアンドしの解決のためにRTCという機関をつくり、十九兆円に上る財政資金を投入しております。フィンランド、スウェーデン、ノルウェーにおいては、大体国民所得の四・五%、そのぐらいをこの金融システムの安定に使っておるのであります。フランスにおいても、国立銀行の危機に際しまして財政資金を投入しております。
 我が国の住専処理に関しましても、原因の究明や関係者の責任を明確にすることが極めて国民の信頼を得るためには必要でございます。私は、去る二月十五日に本委員会において、法務・検察、警察当局に対しまして、住専破綻の原因となった関係者に対する民事、刑事の責任を徹底的に追及すべきである、そういう意見を表明したわけでございます。
 そこで、角道証人に対してお尋ねをしたいと思います。
 ただいま委員長の尋問にもございましたように、住専問題の経緯について簡単にお話をいただきたいと思います。
 そもそも住専は、昭和四十六年に三和銀行グループが母体となりまして日住金を設立したのが嚆矢でございます。金融機関がみずからの住宅ローンの分野を補完するために共同で出資設立したいわゆる金融機関の全くの子会社でございます。経営陣は大蔵省出身者あるいは母体金融機関出身者で占めております。人事面で母体行が深く関与しているばかりではなくて、業務展開においても母体行から貸付案件の紹介あるいは窓口の代理、それらを最初のうちはやっておったわけでございます。資金調達においても母体行の信用を背景にして資金を調達しておりますから、全くの母体行の別働隊と言って過言ではないというふうに考えております。
 昭和五十年代後半、母体金融機関は、いわゆる企業の銀行離れ、直接金融を大企業は始めました。したがって、銀行はもう要らないというような状況になってきました。その中で、直接金融である小口の個人取引、リテール分野を充実するために、子会社の住専が一生懸命やっておった個人住宅ローン、その分野を住専と相談もなくどんどんどんどん侵食していった。もうかる分野であればどこにでも手を出すと、こういう母体行の姿勢に私は大きな疑問を感じております。このあおりを受けまして、住専は業務内容を不動産あるいは建設業向けに拡大せざるを得なかったという状態がございます。
 昭和六十年代のいわゆるバブル期に、住専各社は不動産業、建設業の分野で業務拡大をどんどんどんどん行っていった。この間、土地関連融資規制の指導が数次にわたって行われておるはずでございます。住専に対しても母体行を通じて、今は余り投資をするなよということが指導なされたにもかかわらず、住専各社はむしろこの時期に貸し付けを大幅に拡大していった。バブル経済の崩壊が始まった平成二年以降、不動産、建設業分野への相当の融資を行っていた住専の経営が急速に悪化することになった。
 この経緯から見て、住専の設立、経営関与、業務展開上の結びつき及び経営破綻の原因のすべての面で母体行の責任は大変重いというふうに私は感じておりますが、証人はどう考えていますか。
この発言だけを見る →
角道謙一#10
○証人(角道謙一君) 母体行の責任につきましては、今、佐藤先生御指摘のとおりでございまして、私どもも全くそのように感じております。
 ただ、つけ加えることがあるといたしますと、日本におきましてはメーンバンクというものがその取引先に対しましていろいろ御面倒を見る、また経営破綻の場合にはそれにつきましても相応の支援をする、むしろ自分たちの所有している債権額以上の支援をしているというような例もございます。また、親会社が子会社側の面倒を見る、親会社の信用の背景のもとにいろいろと通常の企業におきましても取引あるいは信用というものが行われておる、こういうのが日本の金融産業の実態でございます。そういう意味で、私どもは、また同時に金融機関というのは、信義誠実という原則の上に、本当に信用というものを基盤に成り立っている業務でございます。
 したがって、そういうような社会性または公共性の高い金融機関というものは、特にこの信用秩序の維持あるいは自分の責任というものに対して厳格でなければ、かえって金融というものについての信頼を失わせるというのが私どもの気持ちでありますし、今、佐藤先生お話がございました点についてもそのとおりだと思いますし、若干つけ加えればそういうような意見があるということでございます。
この発言だけを見る →
佐藤静雄#11
○佐藤静雄君 私は、地方庁で三十年くらい農林漁業の指導に当たってまいりました。もちろん、農協の指導もいたしております。しかし、母体行の責任は極めて重いというふうに感じておりますが、系統においても反省すべき点は多々あるというふうに私は思うのであります。
 そこで、農協系統金融機関が住専に貸し込んでいった、農協系統金融機関はリスク管理の問題あるいは審査体制を初めいろんな問題があるという指摘がございます。確かに系統金融、系統の住専七社への貸付金をずっと見てみますると、昭和五十九年度一兆円、それが六十三年度には一兆九千億、平成元年度では二兆九千億、平成二年度では四兆九千億、平成三年度で五兆六千億というふうに急増しておるわけです。平成三年度の融資などはもうバブルが崩壊した後であります。
 なぜこういうことが行われたか。住専問題については、私は系統には住専の経営責任は問えないというふうに思っております。しかし、いかにバブルの時代に系統が余裕資金を抱え込んでおったということであっても、その結果として金融機関のリスク管理の面あるいは審査体制の面で本当にそのときの貸し付けが妥当であったのかどうかということに私は疑問が残るわけでございます。この系統の責任についてはどうお考えになっていますか。
この発言だけを見る →
角道謙一#12
○証人(角道謙一君) 系統から住専に対しました貸し出しの経過あるいは金額につきましては、今、佐藤先生お話しのとおりだと思います。
 ただ、御理解をいただきたいのは、それぞれの信連なり共済連、これは各県全体四十七ございますが、それぞれの信連、共済連が自分の判断でこれを貸していったと。全体として見ますと非常に大きい金額でございますけれども、一つの信連あるいは一つの共済連では自分たちの資金力、運用というものを考えながら住専対応を行ってきたということでございます。
 そこで、特に六十年代に入りまして、確かに急激に先ほど申し上げましたように住宅資金に対する需要が伸びていったと。また、政府の施策あるいは一般の状況につきましても、住宅資金については貸し出しを非常に積極的に伸ばしていったと。
 信連につきましてもあるいは系統におきましても住専の、先ほど来のお話がございますが、むしろ社会的、公共的な性格を持った一種の住宅専門金融の準政策的な金融機関であるというように思っておりましたし、先ほど来申し上げておりますように、法制度上もそれほどの非常に大きい信頼度というようなものを与えるような基盤があったわけでありまして、その上で系統は住宅資金貸し出し、住専に対する住宅金融貸し出しはむしろ当時におきましては国民生活の改善に非常に役に立つんだというような理解をしていたと。今にして、その後の異常な経済変動、この中でバブルが崩壊をして今日の事態になったわけでありますから、今にして思いますと、やはり制度的に非常に安心ができる、そういうものであっても十分な与信あるいは将来展望というものを持ってこの貸し出しに当たるべきではなかったかというような反省は、御指摘のとおり、私どもも持っております。
 したがいまして、今後この金融機関のリスク管理という面におきましては、私どもとしては十分な修練、私ども金庫自身もそうでありますけれども、さらに徹底したALMなり経済見通し、そういうものを通じましてリスク管理を強化していく必要がある、そういうふうに考えております。
この発言だけを見る →
佐藤静雄#13
○佐藤静雄君 お答えではございますけれども、異常に系統の融資が膨らんだというのは平成二年以降でございます。銀行の不動産関連融資の総量規制を実施した時点以降でございます。その際に、政府は公定歩合引き上げを初め金融引き締め政策あるいは不動産融資の規制、そういうものを必死にやったわけでございますが、その不動産関連融資総量規制のもとで、抜け道として住専、ノンバンク経由の貸し出しが穴として認められておった、それに系統金融機関がこたえていったと。そこに私は問題が大きくなった一つの原因があるんじゃないかというふうに思っております。そのときに在日外銀は、これはもうはしつこいですから、バブルのはじける直前に全部回収した、そういう事実もございます。
 どうして系統金融機関の最高指導機関としての農林中金が経済金融の実態あるいは分析、そういうことができなかったのか、その点についてお話しをいただきたい。
この発言だけを見る →
角道謙一#14
○証人(角道謙一君) 先ほど委員長の御質問に対してお答えいたしましたように、農林中金におきましては、当時、平成二年の秋ごろでございますか、大型不動産関連産業の倒産等もございましたので、住専問題につきましてもやはりこの影響は出るんではないかというような懸念もございまして、そういうような問題が出るから十分注意しろというような情報は私どもとしては信連にはいろんな会議を通じて申し上げてきておりましたし、やはりこの住専貸し付けについては少し警戒を要するよということは申しておりました。
 ただ、今、先ほどお話しございましたように、総量規制の段階では、確かにノンバンク等は住専も含めまして総量規制の対象外であったというようなこともございましたし、またそれが恐らく影響したかどうかは私も判然といたしませんけれども、住専側からもあるいは母体側からもこの融資あっせんについていろんな信連あるいは共済の方にもお話があったというようなことは伺っておりまして、それが、先ほど来申し上げておりますように、住専というものに対する制度上の位置づけであるとか住専の性格というものに対します信頼、当時におきましては、恐らくそれ以前の段階におきましては非常に優良な貸付先であるというようなこともございまして、系統は若干そこにのめり込んでいったということについてはやはり反省すべき点はあるというふうに考えております。
この発言だけを見る →
佐藤静雄#15
○佐藤静雄君 繰り返してしつこいようですが、お聞きをしたいんですが、系統は当時、構造的な資金運用難、資金が余っておったという背景がございますね。
 そこで、大蔵省が認可した金融機関であるし、都銀、長信銀、あるいは信託、証券、そういう我が国を代表するような信用のある企業の子会社である。したがって、無警戒で融資をしたと。目の前においしいごちそうがあったのでそれに飛びついたというような感じでいたんじゃないのかなという大きな疑問があるわけでございます。
 特に、四月二十二日、この委員会で行われた参考人の質問で野党の委員から、無担保、無審査あるいは無保証で融資がされたんではないかという強い疑問が呈されておりますが、全国の農民が今注視しておりますのでお答えをいただきたい。
この発言だけを見る →
角道謙一#16
○証人(角道謙一君) 住専貸し付けにつきましては、慣行といたしましていわゆる協定書方式ということを言われておりますけれども、原則的には、融資機関が譲渡担保、住専の持っております債権を譲渡担保という形で担保としてとっております。この全体が一つのグループとなっておりますし、また貸出融資機関はそれについて準共有という形で担保を持っておるわけであります。
 ただ、その担保の管理が母体行の母体行、特に幹事行が管理をしているということでございまして、担保につきましては十分私どもとしてはほかの銀行と同様の担保をとっていますし、また審査は通常の審査手続、あるいは貸し出しにつきましても厳密に通常の審査を行っていると。また、それに加えまして、特に住専につきましてはそういう制度的な背景、また母体行は有力な銀行であるというようなこともあったかと思いますし、その辺につきましては審査判断が甘いと。これも今にして思いますと、確かにそういう点は否めないと思いますけれども、当時におきましてはそういう判断のもとに融資が行われていたというように考えております。
この発言だけを見る →
佐藤静雄#17
○佐藤静雄君 四月二十四日に本院に提出された関連資料を見ますと、住専、ノンバンク向けの融資のシェアは異常なほど系統は大きい。県信連、共済連の貸し出しを検討しますと、総融資残高に占める住専の割合が七割もあるような県信連もございます。それから、住専、ノンバンク向けの貸し出しの割合が七〇%を超える信連が十五もある。全国の信連でも平均六〇%を超えるという報道もなされております。これは金融機関の常識を超える、異常に偏った不健全な貸し付けだというふうに私は思います。これらの状態は、これは農林中金でも把握されておると思いまするし、あるいは報告がございますから、行政庁でも当然これは認識しておられるというふうに思うわけでございます。
 そこで、私はこのような状態を放置しておった行政の責任はまことに重大であるというふうに考えておりまするし、系統金融の指導的立場にある農林中金の責任もこれは極めて大きいものというふうに思いますが、お答えをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
角道謙一#18
○証人(角道謙一君) 最初に、住専とノンバンク、一括してノンバンクという理解もあろうかと思いますが、私ども住専とその他のノンバンクというものにつきましては、やはり経営の性格、位置づけが違うというように考えております。住専は、もう先ほど来何度も申し上げておりますように、住宅専門の一種の準政策金融を行っている、しかも制度的にも担保されている、そういう機関であると。ただ、それ以外のノンバンクにつきましてはそういう制度的な問題はございません。そういうことが一つございます。
 また、ノンバンクの中にも、経営といたしましては、ノンバンクの主流は、やはりリースであったりクレジットであったり、またグループファイナンスというものが主体であると思いますし、また貸金業者も確かにございます。ただ、一般的に今ノンバンクということで問題になっておりますのは、バブル期に安易に不動産等への投融資を行った、投機資金を貸し出した一部のノンバンクというものではないかというように考えております。
 私ども、確かにノンバンク貸し付けば非常に多くなってきておりますが、特に最近におきましては経済構造あるいは産業構造が変化をしておりますし、あるいはリース、信販、クレジット、クレジットカード、こういうような業種が資金ニーズを増大させておると。
 また、企業自身も資金調達手段ということで自分のファイナンスのための子会社をつくる、これも一種のノンバンクでございます。そういう場合には、背後にメーカーあるいは銀行、あるいはその他の商社等もいろいろついておりますし、そういうものを全体を判断してノンバンクというものについての信頼度あるいは貸し付けの内容というものを見なきゃいけないというように考えております。
 ただ、私どもに、今ノンバンクの貸し付けの実態はどうかということでございますが、私どもは住専、失礼しました、信連等の経営の個別の貸付先ノンバンクの内容を、どこにどういうふうに貸しているかということにつきましては私ども把握をしておりません。
 そういうこともございまして、ただ、ノンバンク一般についてはいろんな、こういう業態があり、こういう業態についてはこういう問題があるというようなことは各信連にいろいろ情報としてお伝えしておりますが、それ以上その内容を、どこにどういう貸し付けをしているとか、それについては私どもとしては承知をしていない実態でございます。
この発言だけを見る →
佐藤静雄#19
○佐藤静雄君 せっかくノンバンクの問題になりましたので、ちょっと御質問をノンバンクについていたしたいと思います。
 系統では、たしか全体で七兆七千億のノンバンク融資がございます。不動産、建設分野の不況がノンバンク経営にこれから容赦なく襲いかかってくるというふうに思っております。
 そこで、サラ金なんかをやっているところは大もうけしているから大丈夫なんですけれども、その他のノンバンク、これは今非常に住専と同じように経営危機にさらされておるはずでございます。
 それで、申し上げますと、これは大蔵省の資料でございますが、ノンバンクの貸し付けば住専を含めて八十九兆円ございます。しかし、そのうちの主要な二百七十八社の融資実態を調査したところ、貸付総額五十六兆円、そのうち実に六〇%、三十一二兆円が不動産担保貸し付けになっている、ノンバンクでも。これは、全国の銀行のその融資割合が三〇%でございますから、ほぼ二倍の貸し付けをノンバンクは不動産担保でやっておるということになります。
 また、業態別の貸し付けをこの二百七十八社でございましょうか、これで見ていきますと、ノンバンクの不動産業向け融資残高は二十兆三千億というふうになっておりまして、ノンバンクの融資総額のうちの三六・五%になっておる。全国銀行の融資割合は、この同じものは二・九%、ほぼ三倍の貸し付けになっておる。
 したがって、証人のおっしゃるように、サラ金なんかやっている、あるいは信販なんかやっているから大丈夫だというのは、これはだめなんです。この実態から見ますと、もう住専と同じように、地価の急激な低下を考えてみると、不良債権を恐らく相当抱え込んでおる、損失見込み額も相当大きくなっている、まことに恐るべき事態になっておるというふうに私は考えております。
 証人の見解をもう一回お願いしたいと思います。
この発言だけを見る →
角道謙一#20
○証人(角道謙一君) ノンバンク全体の状況につきましては、私は一般的な状況しか存じませんし、今、先生のお話のございました資料については十分理解はいたしておりませんが、金庫の立場から見ますと、金庫のノンバンク貸し付けというものにつきましては、住専以外約三兆四千ぐらいがございますが、これにつきましても、不良債権というのは、いわゆる破綻債権あるいは延滞債権というものは、私どもの手元の資料では大体百十二億ぐらいでございますから非常に少ないものだと。私どもとしては、そういうノンバンクを選別をしながらやってきております。
 そこで、先ほど来、系統についてどうかというお話でございますが、系統につきましては私ども共済の内容については知りませんし、また信連の個別のノンバンク貸し出しについても承知はしておりませんが、先ほどお触れになりました農林水産省の方の資料でございますと、たしかノンバンク貸し出しが七年三月まで七兆七千億。そのうちの不良債権というのは、これは延滞とそれから破綻先だと思いますが、この七兆七千に見合うのが五兆七千九百億と。失礼、五百七十九億です。
 そういうような数字というふうに伺っておりますので、それはそれなりの、それ以外に今御指摘のような問題があるというような懸念は私も持ってはおりますけれども、表で私どもが承知しているのはそういう状況でございます。
 なお、失礼しました。先ほど、金庫の不良債権、百十二億と申し上げましたが、これ金利減免債権が入って百十九億。ごれは農林省の方から示されている数字ではないかというふうに思っております。
この発言だけを見る →
佐藤静雄#21
○佐藤静雄君 お話ししましたように、中金の段階ではそのぐらいで済むかもしれませんが、不動産担保融資が二百七十八社の中で六〇%もある、金額も物すごいものがあるということをひとつ御認識の上、傘下の県信連あるいは県共連の指導に私は万全を期してもらいたいというふうに思っております。
 そこで、今度は処理スキームの五千三百億円の贈与についてお伺いしたいと思います。
 系統は農協法によって営利を目的としちやいかぬということになっております。剰余金が出た場合には組合員に還元しなさいよということになつております。このために、系統は利益は小さくて内部留保も極めて貧弱という特殊性があると考えております。
 今回の処理スキームに五千三百億円を協力するということに決定をしたわけでございますが、先ほど申し上げましたように、系統は住専の経営に参画もしておらぬ、何の破綻の原因もつくっておらぬという状況でございます。しかしながら、そうはいっても、日本の金融全体が今おかしくなり、金融システムの安定化のために協力しなきゃいかぬということだろうと思うのであります。
 そこで、私は農協の実態、信連の実態を知っておりますので、これがもうぎりぎりの協力だということは十分身にしみてわかっておるんですが、野党を初め一部のマスコミあるいは評論家から積算基礎がないんじゃないかという指摘がなされております。
 そこで……ヤジちょっと黙って聞いて。そこで、五千三百億円の協力額の受け入れの経緯、積算の根拠、それについてお答えをいただきたい。
この発言だけを見る →
角道謙一#22
○証人(角道謙一君) 系統の負担の問題につきましては、私どもは本来この住専問題の処理、つまり住専の経営破綻によって生じたものは当然住専あるいはその住専の実質的な支配者であった母体行というものが最大限の負担をすべきであるという立場でありまして、私どもの立場からは、これについて極力母体行に最大限の責任をとってもらうようにということを求めてきたわけでございます。
 また、住専の整理につきましても、なかなか再建、第二次再建計画の経過から見ましても、その後の経過を見ましても、私どもとしてはなかなか受け入れがたいということでございまして、この負担については系統としては原則的にこれを受け入れるべきではないということで、母体行に最大限の責任ということでやってきておりまして、したがって、この五千三百が決まるまでに、私どもとしてどれだけの負担をするというようなことは、内部ではなかなかそういう心配もしながら、具体的な金額というものは私どもとしては算定はしておりません。
 それは、金庫なりあるいは各信連あるいは共済連、それぞれが自分たちの責任のもとに融資をしてきたわけでありますから、それに伴う負担につきましても、それはどの信連がどれだけ持つことができるとか、そういう判断をできる者は実はいないわけでありまして、そういうこともございまして、私どもとしては自分たちの立場からそういうことを申し上げているんです。
 したがって、五千三百についても、十二月の十八日ごろでございましたか、農林水産大臣が大蔵大臣のところに折衝に行かれる直前に、私ども系統団体が要請もありましてお伺いしたときに、この五千三百億程度をめどにして交渉をしたいというお話は伺いました。したがって、そのときに、その根拠であるとかあるいは内容等につきまして、積算等について特に明示もございませんし、私どももそんなに時間のあるわけではありません。また、とっさにその金額を、いいか悪いかということにつきましてもなかなか判断をするあれはございませんでしたが、ただ全体として、農林大臣がこの住専問題を系統の要望を受けて、担って大蔵大臣にお会いになる、折衝に行かれるということであれば、大臣として最大限もう御尽力いただければ、私どもとしてはそれをお受けしますよと。
 そういうことで大臣に善処方をお願いをしたということでございますので、この五千三百億につきまして積算がどうかということを言われますと、私どもとしては残念ながらその根拠については承知をしていないというお答えをせざるを得ないわけでございます。
この発言だけを見る →
佐藤静雄#23
○佐藤静雄君 この議論を本当はもう少し深めたいと思うんですが、これで系統に配分しても、県信連によっては二十以上の県信連が赤字決算をしなきゃいかぬと。当期損益が赤になる。あるいは県共連段階では、十までいきませんか、十弱の県共連が当期損益が赤になるというような厳しい数字でございます。この厳しい数字を系統はやはり金融システムの安定のために耐え忍ばなきゃいかぬ、こういうふうに私は思います。この議論をしておると次の議論ができないので進みます。
 次に、一-三月の住専に貸している利払いの問題、六百億の問題でございますが、三月二十六、七日に住専各社は系統に対して、とても払えないから勘弁してくれ、停止したいという旨を通知したと聞いております。
 しかし、農林中金あるいは県信連、県共連の段階では決算をもう締めているはずでございますが、未収に計上しなきゃいかぬと思っておりますけれども、どうなっておりましょうか。
この発言だけを見る →
角道謙一#24
○証人(角道謙一君) 今お話しのように、利払いにつきましては、私ども当然利払いがあるものと。これは住専と私どもの契約関係でございますので、住専が消滅するまでは当然この契約は生きているというふうに思っておりますし、そういう意味で考えておりましたけれども、三月の二十七、八日ごろでしたか、そういう時期に急に私どもの方に利払いを停止をしたい、利払いをしないということではなしに停止をしたいと。その問題、あとの利払いについてはその後また御相談を申し上げたいというようなことがございました。
 今お話しのように、これを決算上どうするかと。これは今現在、各信連、共済連、私どもの方もこの決算手続を今進めておりますが、金庫におきましては保守性といいますか、経営の安全性という観点から一応利払いにつきましては未収計上をしておりません。
 したがって、これは今後どういうことになるか、私どもとしては当然利払いを要求してまいりますけれども、経営の保守性といいますか、経理の保守性といいますか、そういう安全という意味で未収計上していない。
 ただ、これはあと、ほかの信連、共済連がどういうことをしているかということにつきましては、私ども今現在それぞれの決算整理をやっている最中でございますので、正確には把握はしておりません。
この発言だけを見る →
佐藤静雄#25
○佐藤静雄君 当然支払ってもらわなきゃいかぬ金額だと私は思いますよ。これは正式に契約をして、しかも今住専は細々ながら事業をやっている。生きておる。ニューマネーも入っておるし、ある程度の貸し付けも一-三月やっておるわけですから、当然そういう企業の実体があるものだったら、これは払うものは払わなきゃいかぬ、これが契約だと私は思います。
 これを信連あるいは共済連の段階で未収計上をしておるとすれば、私は今後の監視、監督が必要じゃないか、こう思うのであります。これは四月-六月も同じような問題が出てまいりますね。
 そこで、これは私の個人的な提案でございますけれども、現在提案されている住専処理のための方策あるいは法案については、スキームを崩すことなく早期に成立させるべきであるというふうに私は考えております。しかしながら、現在国民の間に高まっている母体行の責任追及の声は、これは決して無視することができない。国民の負担を軽減するためのあらゆる可能性を私どもは追求していかなきゃいかぬ。金融秩序維持のために、この問題に最も責任を負うべき母体行を中心に追加負担を考えていかなきゃいかぬというふうに私は考えております。
 この際、主たる責任は母体行であることは間違いないんですけれども、日本の金融システムを安定化させるという目的のために、一般行も系統も全金融機関が一体となって公的資金の軽減を考えることも一つのあり方ではないかというふうに私は考えます。
 その際に、六百億円についても前向きな処理ができないものかどうかなというふうに考えておる一人でございますが、証人の意見を聞いておきたいと思います。
この発言だけを見る →
角道謙一#26
○証人(角道謙一君) この利子の問題につきましては、先ほど来佐藤先生おっしゃるとおり、昨年の十二月十九日でございますか、閣議決定の後も住専はそれなりの経営活動を続けてきておると。特に、新規の業務開拓もやってきておりますし、そういう意味では当時において既に利払いの問題もあったわけでありますが、十二月末には利払いが行われておりました。したがって、三月についても当然行われるというのが私どもの予想でございますし、そういうことで今まで来ております。
 ただ、残念ながら住専処理策、政府の処理策というものは、恐らく前年度前には大体決まって、法案についても御審議をいただいて、そういうものは早期に現実化していくというように私どもは期待をしておりますし、また現実に期待、現在の段階においても期待をしております。ただ、それがおくれて、非常におくれてきております。
 その関係で一-三月の問題、あるいは四-六の利払いの問題もお話があるかと思いますけれども、四-六の問題につきましては、第二次損失の処理問題として今現在大蔵省でもいろいろ作業され検討されているというようなことでもございますし、こういう第一次処理計画あるいは第二次処理計画というものについて、今後どういうことになっているのかということにつきましては、行政庁の意見をよく伺って処理をしていきたい。
 ただ、特別、今言われた負担の問題につきましては、やはり私どもとしては、多くの関係者が、しかも利害錯綜している関係者がいろいろ議論を重ね、その結果、昨年政府が決断されたのが政府の現下の処理策でありますから、それについて私どもとしてはそれが一番現在時点では望ましい解決策であるというように考えております。
この発言だけを見る →
佐藤静雄#27
○佐藤静雄君 時間が参りました。三月の農協貯金が極めて減っております。それに、信用組合あるいは第二地銀の貯金量も前年対比で減っております。この住専処理方策の審議のおくれが大きな原因になっております。私は、中小企業金融、農業金融の将来を考えた場合、一刻も早くこの審議を促進して国民の皆様方に御安心をいただきたいというふうに考えておるところでございます。
 以上をもって終わります。
この発言だけを見る →
泉信也#28
○泉信也君 平成会の泉信也でございます。
 証人には、きょうは、農林中金の理事長というお立場もお持ちかと思いますが、系統の全体にわたりましてお答えをお願いいたしたい、このように思っております。
 早速でございますが、仮に政府の処理スキームがこのまま成立をいたしました場合に、農林中央金庫法あるいは農業協同組合法、こうした法律によって関係者の方に責任が出てくる、何らかの責任が追及されることがあると証人はお考えでしょうか。
この発言だけを見る →
角道謙一#29
○証人(角道謙一君) ただいまのお尋ねは、恐らく決算処理等について、この段階で経営上の、金庫あるいは系統の経営の問題での責任はどうかというふうな御質問かと思いますが、そういうことでございますれば、私どもとしては、最終的には決算承認という形でそれぞれの総代会あるいは総会等にこの処理をお諮りをするということになるわけでございまして、私どもでは今月末、あるいは信連によりましては五月から六月にかけて各それぞれの総会、総代が行われると思いますが、その段階でこの処理方針につきましてお話をいたしまして、総会であるいは総代会で御承認を得ると。それについて、その場合どういうようなお話が出るか。
 責任問題ということでは、私は現在、金庫の立場から、金庫の理事長としての立場で申し上げますと、私としては過去の、今の時点におきましては過去のバブルの時代に生じました不良債権というものをこの際やはり一挙に処理をしていく、そうした形で経営体質を改善をしていく。早く黒字体質に持っていって、将来に向けて立て直していく。また同時に、系統組織につきましても、いろいろ信用事業につきましては問題は取り上げられておりますし、これを機会にやはり再編あるいは組織整備を進めていきたいというように考えております。
この発言だけを見る →
← 戻る