尾身幸次の発言 (税制問題等に関する特別委員会)

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○尾身委員 今の説明を聞いておりまして私は全く納得できないのですが、もう一つ感想を言わせていただくと、まあ責任のない野党は楽でいいなと。日本経済と日本の財政に責任を持っている我々責任与党は、ああいう議論はできません。やはり財政をしっかりと再建をし、そして経済を活性化するということを現実の手段としてやっていかなければならない、そういう思いでいっぱいであります。そういう気持ちでありますが、あと伊吹議員が補足の質問をいたしますので私はこれ以上この問題をやりませんが、そういう感じでございます。
 税制一般について、今の新進党側の説明に対しましてもその中でお答えもいただきたいと思いますが、総理以下、政府の方の皆様に御質問をさせていただきたいと思います。
 私ども、責任政党の一員として、政府・与党一体のもとで税の議論をやってまいりました。検討もやってまいりました。そういう意味で、基本的には政府側と同じスタンスでございますが、しかし、行政府が、どうしても、どちらかというと政府が運営する財源を確保するという観点から税金を取るという立場に立って物を見るのに対して、私ども立法府は、税を納める側のスタンスからこの問題をしっかりと考えていかなければならないという違いがあると私は思います。そういう意味で、立法府の一員として政府側に幾つかの点を質問をさせていただきたいと考えているわけでございます。
 最初に、消費税率の引き上げの問題でございますが、先ほどいろんなお話がございましたが、何といっても我が国の財政が非常に悪化をしているというのはもう紛れもない事実であります。国と地方を合わせた政府の債務残高は、国民総生産、GDPに対して九〇%近くなっている。これより高い国はもう世界でイタリーだけでありまして、あとの国は、アメリカやイギリスやその他の国も非常に深刻だと言われておりますが、GDPの六〇%程度になっているわけであります。そういう意味で、我が国はもう世界最高の、最高のというか最低のというか、借金大国に財政がなっているという現状でございます。
 八年度の国の財政で見ましても、税収等の収入が約五十四兆円でありました。それに対して、国の借金の残高は約四倍以上の二百四十兆円になっている。サラリーマンの家庭でいえば、五百四十万円しか収入がない家庭で二千四百万円も借金をしている、年間収入の四倍も借金をしているというのが国の財政であります。
 そしてしかも、昨年の、平成八年の税収が五十四兆円であります、いろんな収入を合わせて。それに対して、二十一兆円もの借金をして、合計七十五兆円で歳入を何とか確保している。赤字国債も含めてであります。今度は歳出の方で見ると、同じく七十五兆円の名目歳出がありますけれども、今までの借金の利子の支払い十一・七兆円も含めて、今まで借金をした借金の返済と利子の支払いだけで十六兆四千億も使っているわけであります。二二%も借金の手当てのために使っているという現状であります。財政が完全に硬直化しております。
 そしてさらに、高齢化が進み、お年寄りがふえ、働き手の若者が少なくなるという現状になると厳しい状況になることは目に見えているわけであります。
 このような危機的な財政状況のもとにおいて、行政改革はしっかりやらなきゃいけません、経費節減もやらなければなりませんけれども、消費税の引き上げは予定どおり実施することはやむを得なしと私は考えているわけでございますが、総理の御見解をお伺いをさせていただきます。

発言情報

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発言者: 尾身幸次

speaker_id: 1221

日付: 1996-12-12

院: 衆議院

会議名: 税制問題等に関する特別委員会