谷口隆義の発言 (本会議)
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○谷口隆義君 私は、ただいま議題となっている新進党提出の所得税法及び消費税法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案、地方税法等の一部を改正する法律及び地方財政法の一部を改正する法律案につきまして、新進党を代表して、賛成の討論を行うものであります。
賛成の第一の理由は、消費税率の据え置きなくして経済再建は達成できないからであります。
今、日本経済は表向き一時的な回復と見られているようでございますが、未曾有の不況から受けた傷は大きく、経済危機は深刻になるばかりであります。規制が多く、コストの高い日本市場は魅力を欠き、製造業を中心に産業基盤が蚕食され、企業は次々に海外に逃避し、産業の空洞化が進んでおります。雇用状況は極めて厳しく、失業率はいまだ三・四%という高い水準にあります。競争力の弱い中小企業を中心に毎月一千件を超える倒産が続き、商店街の歯抜け現象が続いておるわけであります。
また、多額の不良債権による金融システムの行き詰まりも日本経済をむしばんでおります。先日の阪和銀行に対する業務停止命令に見られるように、金融破綻の危機は徐々に現実のものとなっております。東京証券市場も全く元気がありません。新産業ブームに沸き、最高値を更新してきたニューヨーク市場とは対照的であります。金融市場もさえず、超低金利が続いておるわけであります。
来年以降は一%、悪ければゼロ%台の成長というのが民間研究機関を中心とした大方の声であり、証券・金融市場はその見通しを正確に反映しております。市場の声を聞くという経済の基本をないがしろにして、楽観的な経済分析を続けている橋本内閣の姿勢にはただただ唖然とするばかりであります。(拍手)
さて、今回の不況に際して、これまで六回にわたり総額六十六兆円の景気対策が講じられ、補正予算が編成されてきましたが、さしたる効果はあらわれておりません。依然として土木事業を中心とした公共投資が主役となっており、新しい時代のニーズにこたえるものではありませんでした。また、低金利政策も逆効果になっております。〇・五%という公定歩合は極めて異常な低金利で、ここまで来るとマイナス要因しかありません。
こうしたときにも、政府は、従来どおり旧態依然とした公共投資を中心とする補正予算を講じようとしております。もはやこのような方策は効果がないばかりでなく、経済構造改革をおくらせ、いたずらに財政を悪化させるだけであります。あくまでも景気回復の主役は、民間企業、個人消費でなくてはなりません。消費税導入時は、物品税などの間接税の廃止も行われ、価格が下がったものもありました。
しかし、今回は消費税の増税しかありません。特別減税打ち切り、国民年金や健康保険料の引き上げも含めると約九兆円の負担増が国民に求められることになり、個人消費が低迷し、経済が打撃を受けることは必至であります。国民の暮らしを立て直し、経済再建を図るためにも、今世紀中は消費税率を三%に据え置くことが不可欠であります。(拍手)
賛成の第二の理由は、消費税率の据え置きなくして財政再建の達成は不可能だからであります。
政府は、みずから汗をかく行財政改革を先送りして、消費税率引き上げを強行しようとしております。橋本総理は、火だるまになっても行政改革を断行する、このように発言して、行革に対して並々ならぬ決意を示されておりますが、その実態はお寒い限りであります。
自社さ連立時代においても、本来の行革には全く手がつけられず、特殊法人の一部整理統合が行われただけでありました。第一次橋本内閣でも、ほとんど成果はありませんでした。第二次橋本内閣にしても、総理直属の行政改革会議を設置して、中央省庁の再編や国家機能のあり方、首相官邸機能の強化等について一年以内に具体案をまとめ、再来年の通常国会に関連法案を提出する運びと聞いております。
しかし、もはや行革のメニューは出尽くしておるわけであります。それを政治が取り組むか、取り組まないかだけの問題であります。今さら総理直属の第三者機関をつくり、屋上屋をつくって行革ごっこをやっても意味がありません。橋本内閣が取り組んでいることは、霞が関改革、大蔵省改革といったものが中心となっており、機構いじりばかりが先行し、歳出削減が伴った真の行革が欠落しております。公務員制度の改革も遅々として進んでおりません。規制撤廃についても、橋本内閣は徹底して消極的な姿勢を示しております。GDPのおよそ四割に経済的規制があり、役所が許認可権限を振りかざして民間企業の参入や活動を阻害しているからこそ経済が停滞しているのにもかかわらず、政府は経済的規制の多くを温存しようとしております。それどころか、業界締めつけを強めて政治や行政による介入を拡大しようとしておるところであります。
特殊法人、財政投融資の改革も棚上げされたままであります。橋本内閣は、特殊法人の整理合理化に手をつけず、これら機関が公営という独占的立場を利用して、事業関連の子会社をつくり収益を上げ、高級官僚の天下り先をいたずらにふやしていることを御存じでしょうか。郵便貯金、年金など、国民の貴重な財産を運用しておる財政投融資にも全くメスが入っておりません。
橋本内閣は、地方分権の確立にも及び腰であります。地方分権を進める上で国庫補助金制度の改革は不可欠でありますが、相も変わらず国が地方にもったいをつけて金を出して、地方の自主性を奪い、陳情政治を強いておるわけであります。政府は、地方消費税の創設だけで地方分権が進んだかのような説明をしておりますが、本格的な地方の自主財源の確立とはほど遠いものと言えます。具体的な歳出構造の見直しも歳出削減もなくして、真の行政改革はあり得ません。消費税率をいたずらに上げれば、歳出の肥大化はとめどなく続きます。行政改革を断行する保証としても、消費税率の据え置きは必要であります。
賛成の第三の理由は、消費税率の据え置きなくして税金のむだ遣いをストップすることはできないからであります。
政府みずからがむだ遣いを奨励し、国民の税金を食い物にしていることが国民の前に明らかになった今、消費税増税はますます国民の反発を買うことは必至であります。平成八年度予算では住専処理への税金投入が強行されました。さらには、厚生省の事務次官が関係業者と癒着して、多額の現金を受け取り、飲食、旅行などの接待、車の提供を受け、しかも提供された金品が国民の税金である補助金で賄われていたという驚くべき事実が明らかになりました。議会制民主主義や予算、税制そのものに対する国民の信頼は、著しく損なわれたと言わざるを得ません。
国のみならず地方の税金のむだ遣いも住民の反発を買っております。目に余るような官官接待、豪華な建築物への税金投入などが目立っております。消費税率を無原則に引き上げることは、国・地方を通じた税金の使途に対する……