ロバート・アラン・フェルドマンの発言 (行政改革に関する特別委員会)
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○フェルドマン参考人 基本的な見解として、グローバルな金融制度の改革が進んでいるということに関しては自見先生と同じ考え方ですけれども、規制制度あるいは監督制度をどうやって効率を上げるかという点に関しては幾つかの点があるかと思います。
一つは、ルールづくりという機能を監査機能からできるだけ離すということが一つの大きなポイントだと思います。皆さんも選挙改革の問題によって、ルールをつくる人が変わるルールによって影響を受けることで、どこまで制度がぎくしゃくしてしまうかということはもう御存じかと思いますけれども、やはりできるだけルールづくりということを監督庁あるいは金融委員会から離すということが多分大きなポイントじゃないかと思います。監督庁提案にも金融委員会提案にも、いわゆる企画機能、ルールづくりの機能だと思いますけれども、これを大蔵省に残すという特徴があります。これは非常に健全なやり方だと思います。
もう一つですけれども、最近いろいろな方が大蔵省たたきという言葉を使っているのですけれども、私は、この大蔵省たたきは非常によくないことだと思います。日本の規制制度はどういうふうに今のものになってきたかといいますと、いろいろな勢力が絡んできてこうなったということが一番大きなポイントだと思います。ですから、大蔵省がつくったわけではありません。農林省も絡んでいますし、労働省も絡んでいますし、日本銀行も絡んでいますから、こっちがいい、こっちが悪いということを一切言えない状態だと思います。こういうマスコミ的なたたきはやめて、もっと分析的に取り組むべきではないかと思います。
ですから、大蔵省という言葉を使うときにみんな緊張したり、反対、賛成、強い、嫌だとかいろいろ言うのですけれども、言葉をやめて、こういう大蔵省という言葉のかわりに、例えばバナナとかリンゴとかそういう言葉を使えばもっと冷静に問題が分析できるのじゃないかと思いますけれども、とにかくたたきをやめましようというのが一つのポイントです。
もう一つは、監督を仕事とする機構を、政治から、財政からできるだけ離すということが非常に大きいと思います。ねじで何かをとめようとしたときに、道具箱からハンマーを出したってしようがないわけです。ですから、財政的な方法すなわち税制あるいは税収を使う支出、財政支出を使うということは、そもそも監督問題を解決する道具としてよくないということだと思いますから、そういう政治からも財政からも監督庁あるいは金融委員会を離すことが一つの大きなポイントじゃないかと思います。
もう一つですけれども、御存じのように日本の金融制度は民間の部門と公的の部門がありまして、どうやって監督基準を一本化するかという議論になりますと、主に民間部門に関する議論が多いと思います。これは残念なことだと思います。
というのは、日本のこれからの資本の使い方をよくするために、やはり公的部門の資本の使い方をよくしなければならないということが非常に大きなポイントだと思います。ですから、今度、監督庁が権限を持つ、あるいは金融委員会の持つ権限は、民間金融機構だけじゃなくて、公的部門の借入先にも当てはめる形を何かつくるべきじゃないかなと思います。特に、監査基準もできるだけ民間と公的部門も同じものを実行すべきじゃないかと思います。
この前、ニュージーランドの方とちょっと話をしたことがありますれども、やはりニュージーランドは非常に頑張って、公的部門をできるだけ民間基準で会計をやりましようという動きになりましたけれども、それによって随分財政もよくなったという話でした。こういう例を日本に導入すれば非常に日本経済が活性化するのじゃないかと思います。
もう一つは人の動きの話ですけれども、先ほど申し上げましたが、今度新しく例えば監督庁案が通った場合、その監督庁にはだれが入るかということは、恐らく大蔵省からの出向の方がたくさん入るという話をしましたけれども、アメリカの例を見ますと、公的部門と民間部門の人の流れがかなりあるという非常にいいところがあると思います。もちろん天下りとかいわゆる回転ドアという批判はいろいろあるのですけれども、やはりいろいろな方がいろいろなところで働けるという制度が、品種改良という観点から見れば非常に得するところはあると思います。
この問題は結局年金問題になってしまうと思いますけれども、長く日本の公的部門で働いた方は、民間から声がかかってきて、うちに来ないかということを言われたら、いや、年金がですねという答えが多いのです。ですから、せっかく日本の経済効率を高めるチャンスがあっても、年金が継続性がありませんので動けないという問題があるから、やはりこういう問題にちょっと取り組んでいくべきじゃないかと思います。
もう一つですけれども、やはり税制の一つの問題ですけれども、八〇年代前半にグリーンカードシステムという構想がありまして、結局だめになってしまいましたけれども、今度ビッグバンによってそういうシステムを導入しなければならないということになるのじゃないかと思います。今の金融制度の中で、どうやって税金を少なくするかということを目標にした枠組みが幾つかあると思います。そういう税逃れのためのことができないような番号制度を導入したら、もっと簡単に監督機能を果たすことが可能になるのじゃないかと思います。以上です。