栗本慎一郎の発言 (税制問題等に関する特別委員会)
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○栗本委員 もう全然わからないのですよね。変数が何なのだかわからないし、今マインドが重要な段階になっているというのに、マインドなしでやっている。ちょっと基本的に考え直していただきたい。
もしそれが正しければ、可処分所得は四割の影響しかないというのですね。私は、時には可処分所得が十割になり、時には二割になる、こういうふうになると。だから経済の動きを見ていかなければいけないのだ。
これは後ほど、お待たせいたしましたので大蔵大臣にも大所高所からの御見解を伺いたいと思いますが、可処分所得が全体の消費動向に四割だというのでしょう。それで、可処分所得のうちどんなに高くても一八%強ぐらいのところしか、ここのところであればですね。これも一九八〇年代になって上がったのですね。それまでは貯蓄性向が非常に強かったのですね。これに対してアメリカに比べて貯蓄し過ぎるという批判がいろいろありましたけれども、私は、それに国民がこたえたのじゃないと思う。
それはもう買ってもいいなという、そこまでは需要我慢があった、車にしても冷蔵庫にしても。特に耐久消費財ですね。住宅にしてもそうなんです。もう買ってもこれは壊れないな、心配しなくていいな。大蔵省のつくった車は壊れるけれども、経企庁のつくったのは壊れないとかいう話が八〇年代頭まであったわけです。みんなそう思っていた。だけれども、もうこれはどこのを買っても格好の問題だということになって、だから、いわば別の意味の駆け込み需要がありて、消費が可処分所得の中で貯蓄率を上回るようになった。それから土地が上がり始めたという感じで、これも駆け込み需要ですね。早目に買っておかないと通勤圏内に住宅がキープできないんじゃないかというふうなドライブもかかった。だから上がった。いずれにしても、上がっても一八%をなかなか超さないわけであります。
ということになりますと、その四割のうちの二割ですから、全体で、それを掛ければ、可処分所得の消費に対する割合というのは一割ぐらいだというふうなことにもなってしまう。大ざっぱな計算ですよ。だけれども、こんなものは細かくしてもしようがない。大ざっぱであります。さらに、期待所得というのがあってと、こういう話なんだ。
もう経済企画庁に聞かずに大臣にお聞きしたいと思うんです、大きな問題でございますから。
期待所得というのがさらに恒常所得の中に入っておりますから、要するに、まとめまとめて経済に対する展望とか気分とか、気分と言うとあれですけれども、ある。これがかなり政治のもたらす役割だと思うんです。
ファンダメンタルズは、諸外国のファンドマネジャーや諸外国の経済学者、エコノミスト、日本のエコノミストは違いますね。日本のエコノミストはしばしば、まずい、まずいと言っております。その方が商売になるのかもしれません。学者も、講演を引き受ける人はしばしばそういうことを言っています。私の友人の評論家は、根拠なしにと認めておりましたが、間違いなく一万四千円台にことしじゅうになる。これは結果が出る話ですから後で責められるんですけれども、評論家をやっているときに結果ではっきり間違っても、評論家は責められないんですね。いい商売だ。(「収入も減らないし」と呼ぶ者あり)減らないんです。
一度私は、評論家の採点表をつくったことがあるんですけれども、六カ月前に何言っているかということについては皆さん全然関心がないんです。もちろん、私だけ一番正しかったんだけれども、特別に評価も高くならない。だからやめてしまった。ある総合雑誌が、私がそういう採点表をつくって、これは結果が出るんだから、だれが戦争が起きると言った、だれが何とかなると言った、無責任である、六カ月後に全部出すように、六カ月前のものを出そうじゃないかと言ったら、この企画は絶対売れないからやめましようと言われました。ということは、もう間違ってもいいという前提になっているんですね。
我々はしかし、そうではないと思う。今、ファンダメンタルズとしては、下がらないというふうに多くが見ている中での話でございます。ぜひとも大臣に、総合的な、どこに触れてでもいいですけれども、お答えをいただきたいと思います。