北脇保之の発言 (大蔵委員会)
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○北脇委員 ただいまの答弁、特に証券局長の答弁をお聞きしますと、株の上下というのは個別の取引の判断だという御答弁が基調だったように思うのですが、それでは、なぜ一つの傾向として株が急落したか、その原因の説明にはちょっとならないのではないかと思うのです。やはり経済財政運営に当たっては市場の声を聞くということが大事だと私は思いますので、市場の声を大蔵当局はどう分析しているのかということをわかりやすく国民にお示しいただかないと政策論議にならないのではないか、そこを避けるべきではないと私は思います。そのことをちょっと申し上げさせていただきたいと思います。
次に、経済財政運営の最優先事項は何かということをお尋ねしたいと思います。
皆様御案内のとおり、今の財政とか経済、金融に関する問題というのはすべて関連しているので、やはり一貫性と整合性ということが特に重要だと思います。私ども新進党は、これらの点について、さきの臨時国会の消費税をめぐる議論から一貫して、経済再建なくして財政再建なしということを言ってまいりました。それは日本経済の潜在成長率は三%程度あるのに対して、九二年度から九七年度までの六年間の平均成長率を見てみますと、大体一・三%と見込まれる。そこにギャップがある、いわゆるデフレギャップがある。したがって、これを解消して日本経済をあるべき成長の軌道に乗せていく、このことが最優先の課題だというような考え方をとっております。
したがいまして、率直に言えば、まず景気対策が短期の課題だから、このことに集中してやるべきだ、財政再建というのはもう少し中期的な課題と考えて割り切ってやるべきだ、そういうふうに政策の順序、そういったものをはっきりさせてやるべきだというふうな考え方を私どもはとっております。
もちろん今、片方で財政赤字が深刻だし、もう一方で超低金利政策をやっていますから、財政赤字のことを見れば公共事業の追加とか減税というような財政政策がもうとりにくい、また金利政策もとりにくいという、こういう非常に困難な状況にあるということはもう事実でございます。しかし、その中をどうすり抜けて一番いい解を求めていくか、これはある程度時間的な経緯を考えて手順を考えるということなくして、正しい解決策は出てこないのではないかというふうに思います。
その点で、新年度予算を見ますと、先ほども申し上げたように、まず、景気対策のことを考えると、消費税の引き上げとか特別減税の廃止のようなデフレ的な政策はとるべきじゃないと思います。しかし、景気対策も当然必要ですから、これに対してどう考えるかというと、私どもは、公共事業の追加ということよりも、減税ということを重視していくべきじゃないかという主張をしております。
それは、もちろん、乗数効果ということでいうならば、公共事業の方が減税よりも大きいという、こういう理論はあると思います。しかし、減税の利点としては、一つには、労働意欲をかき立てるというような点で、いわゆる供給サイドといいますかサプライサイドの改善をすることができるということが一つと、もう一つは、歳出削減をせざるを得ない、そういう構造改革の方にも促進策になってくる。こういう点を考えると、景気対策については、今は減税ということをやっぱり重視していくべきじゃないかという考えをとっております。
それで、その結果として、もちろん歳出削減もしていかなければいけませんが、公債の発行が避けられない場合もあるかもしれません。しかし、それについては、景気対策が短期的な当面の課題だという割り切りで、若干公債の発行があっても、景気の回復を図ることで中期的には財政再建を果たしていく、こういう手順が大事ではないかというふうに思います。
また、もう一つ政府のやり方について言えば、公共事業について、まあ今やってはおりますけれども、これはもちろん財政構造の悪化につながる問題がある。
そこで、これから先の政府の対応のことをちょっと予測してみますと、今、公共投資の基本計画の見直しというようなことも出てきて、公共事業についても見直しをしていこうという動きがかなり出ているように見えます。そうしますと、当面の緊急課題である景気対策ということについて考えると、今年度予算で税負担増がある、そして、今後公共事業にかなり見直しを入れていくということになると、当面の課題である景気対策についてはデフレ的な方向しかないんじゃないかという心配があります。ですから、この辺も、こういうやり方で日本の景気が本格的に回復するのかどうか。
私どもの、当面は景気回復、そして財政再建という、こういう手順の考え方に対して、政府の方のやり方はアブハチ取らずで、相互に矛盾することを同時にやろうとしているような感じがあるわけでございますが、これについての政府御当局のお考えをお示しいただきたいと思います。