渡辺具能の発言 (地方行政委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○渡辺(具)委員 市町村合併というのは大変難しい問題ですから、そう簡単にいくとは思いませんが、地方自治体のスリム化、効率化が現下の緊急課題になっているわけでありまして、今実績をお伺いしますと、やはりもう少し実の上がる考え方をつくっていかなければいけないのじゃないかと思うわけであります。
今、市町村は三千二百幾つかあるわけでありますが、この市町村の数は、以前は一万以上あったというふうに聞いております。一九五三年、町村合併促進法によって、このときは義務教育の実施に伴う財政危機を打開するためにこの法律がつくられたというふうに聞いておりますが、そのことによりまして四千を切るところまで合併が進んだ。時代が違うとはいいながら、改めて先人の英断に敬意を表するものであるわけでありますが、最近ここ三十年はただいま御説明があった程度のものでございまして、ただ減らせばいいというふうには私も思いませんけれども、今のようなテンポを容認していいのだろうかという気がするわけであります。
市町村合併というのは、私は一種のリストラだというふうに思うわけであります。当事者の主体性を損なってはいけませんけれども、もっと合併のメリットなど、お金のかかるものばかりじゃなくても、例えば権限メリットみたいなものもあるのじゃないかと思いますが、いろいろな手だてを用意しながら、決断を迫るというとちょっと強過ぎるかもしれませんけれども、先ほど白川大臣がおっしゃっていました、誘導していくことが必要ではないか、多少誘導していく、ある方向に誘導していくことが必要ではないかと思うわけであります。
そこで、誘導していくためには、どういう方向に持っていったらいいのか、こういうものを持つ必要があるのではないかというふうに私は思うわけです。多少私の意見を言わせていただきますと、今なぜ市町村合併が進まないのか、私は、一番大きな理由は、市町村が目標がないからではないかと思うわけです。合併をするにしても、どんな合併をしたらいいのか、どんな規模が大体いいのだろうか、そういったものについて基本的なその方向というものがなかなかわかっていないというふうに思うわけであります。したがって、基本的に、我が国にどんな市町村をつくるのか、地方分権の進展に合わせれば、あるいはこれからの少子化あるいは高齢化というものも視野に入れて、どういう市町村づくりをしていくのか、そういった点について方針がないというのが現下ではないかと思うわけです。
例えば、もっと細かく言いますと、今の二層制をベースにするのかどうか。私は、この二層制については、現在はいろいろな政令指定都市なんかもできておりまして、多少崩れてきているのではないかと思いますけれども、今後はこの二層制をどういうふうにしていくのか。あるいは、市町村の規模、今百万人から千人オーダーまで千差万別なのですけれども、どの程度の規模が適正なのか。もちろん、都市と農村でも違うでしょうし、地形や気候、歴史や文化でも異なってくるとは思いますけれども、いろいろなことを視野に入れても、やはり日本全体としてどういう数ぐらいまでは持っていった方がいいのかとか、やはりそういうものを持っておかないと、私は、あの市町村合併促進法というのはなかなか生きてこないんではないかと思うわけであります。そういった方向性を持たないまま法律だけがあるというのは、やはり少しおかしいのではないか、そう思うわけであります。また、合併の方法としても、吸収合併がいいのかあるいは対等合併がいいのかいろんな点があると思うんです。
したがって、こういったことに関して、基本的な方向を見据えておく必要がある。もちろん自治省内部でもいろいろ議論されているというふうには聞いております。しかし、議論だけではいけないので、網羅的といいますか体系的に皆さんで作業していただいて、こういう方向を目指そうではないか、こういう基本的な枠組みをちゃんと持って、こういうことを下敷きにして合併を進めていく仕組みを考えるべきだと思うわけであります。こういう枠組みづくりこそは自治本省らしい仕事ではないか、国の仕事ではないかと思うわけであります。もちろん、役所だけでそういうものを考えるのではなくて、政治家ですとか国民の参画も必要なんですけれども、こういう基本的な枠組みづくりについてはやはり自治省が中心になって進めていくべきではないか、こう思うわけであります。
ちょっと長くなりましたが、質問の形にしてちょっとまとめますと、こういう基本的な枠組みを持つ必要があると私は思うんですけれども、それについて大臣、どういう御見解が、あるいはそういう基本的な枠組みについて、今既に白川大臣がある程度お考えをお持ちであれば、その辺について御開陳をいただけたら、こう思います。