地方行政委員会

1997-02-20 衆議院 全213発言

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会議録情報#0
平成九年二月二十日(木曜日)
    午前十時二分開議
出席委員
  委員長 穂積 良行君
   理事 谷  洋一君 理事 平林 鴻三君
   理事 宮路 和明君 理事 山本 公一君
   理事 古賀 一成君 理事 富田 茂之君
   理事 田中  甲君 理事 穀田 恵二君
      石橋 一弥君    久野統一郎君
      下村 博文君    滝   実君
      中野 正志君    西川 公也君
      西田  司君    平沢 勝栄君
      持永 和見君    渡辺 具能君
      今井  宏君    笹山 登生君
      白保 台一君    福留 泰蔵君
      松崎 公昭君    吉田  治君
      鰐淵 俊之君    金田 誠一君
      古川 元久君    春名 直章君
      畠山健治郎君
 出席国務大臣
        自 治 大 臣
        国家公安委員会
        委員長     白川 勝彦君
 出席政府委員
        地方分権推進委
        員会事務局長  東田 親司君
        警察庁長官官房
        長       野田  健君
        警察庁長官官房
        総務審議官   山本 博一君
        警察庁生活安全
        局長      泉  幸伸君
        警察庁交通局長 田中 節夫君
        警察庁警備局長 杉田 和博君
        自治政務次官  久野統一郎君
        自治大臣官房長 谷合 靖夫君
        自治大臣官房総
        務審議官    嶋津  昭君
        自治省行政局長 松本 英昭君
        自治省行政局公
        務員部長    芳山 達郎君
        自治省行政局選
        挙部長     牧之内隆久君
        自治省財政局長 二橋 正弘君
        自治省税務局長 湊  和夫君
 委員外の出席者
        大蔵省主計局主
        計企画官    樋口俊一郎君
        文部省体育局学
        校健康教育課長 北見 耕一君
        通商産業省貿易
        局輸入課長   高橋はるみ君
        地方行政委員会
        調査室長    黒沢  宥君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月十八日
 辞任         補欠選任
  春名 直章君     志位 和夫君
同月二十日
 辞任         補欠選任
  川端 達夫君     吉田  治君
  葉山  峻君     金田 誠一君
  志位 和夫君     春名 直章君
同日
 辞任         補欠選任
  吉田  治君     川端 達夫君
  金田 誠一君     葉山  峻君
  春名 直章君     志位 和夫君
    ―――――――――――――
二月十八日
 地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の
 一部を改正する法律案(内閣提出第一七号)
 地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出第三八号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
二月十七日
 銃器犯罪の根絶に関する陳情書
 (第六
 号)
 暴力行為、テロ行為の根絶に関する陳情書
 (第七号)
 警察官の増員に関する陳情書
 (第八号)
 地方のカラ雇用、カラ出張等の不正問題の徹底
 解明に関する陳情書
 (第九号)
 土地の固定資産税等の評価・課税の適正化に関
 する陳情書
 (第一〇号)
 農地等に係る固定資産税の適正化に関する陳情
 書外一件
 (第一一号)
 JR各社に対する固定資産税及び都市計画税の
 特例措置延長反対に関する陳情書
 (第一
 二号)
 関西国際空港株式会社、航空運送事業者への固
 定資産税及び都市計画税軽減措置の撤廃に関す
 る陳情書
 (第一三号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の
 一部を改正する法律案(内閣提出第一七号)
 地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出第三八号)
 地方財政に関する件(平成九年度地方財政計画
 )
 地方自治、地方財政、警察及び消防に関する件
     ――――◇―――――
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穂積良行#1
○穂積委員長 これより会議を開きます。
 地方自治、地方財政、警察及び消防に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。宮路和明君。
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宮路和明#2
○宮路委員 最初に私は、先般の大臣の所信に関連いたしまして、地方行革の推進の問題についてお尋ねしたいと思います。
 大臣はさきの所信表明の中で、地方行革の推進を最優先の課題として取り組んでいきたい、こういうことを力強くおっしゃっておられるわけであります。行革が問われる中で、これまでややもすると、国の段階における、国のレベルにおける行革はそれなりに進んできているけれども、地方における行革は、今まで声だけが叫ばれて、どうも立ちおくれが著しいのではないかということが言われておるわけでありまして、特に地方分権というものが進む中で、今までのような状況であるならばますます地方行政が肥大化していきはしないかという懸念が非常に出てきているように思います。そういう声が強いように思います。
 そこで、自治大臣、何はさておき最優先の課題は地方行革だ、こういうことで決意も新たに一生懸命頑張っていこうということで、目下その機運の醸成に向けて東奔西走していらっしゃるというお話をお聞きしておるわけでありますが、この所信表明の中でも、今度の行革に向けての具体的なイメージといいましょうか、姿がまだ出てきてないのではないかなというふうに思います。
 そこで、具体的にどういうような方針のもと、どういうような形でこの行革に取り組んでいかれるのか、その基本的なお考えなり方針をひとつ承りたいと思います。
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白川勝彦#3
○白川国務大臣 総論だけ、まず私から最初にちょっと話をさせていただきますが、今までも関係者は行政改革の努力はしてきた、こう思うわけでございます。ただ、国においても今までとは違う意味合いで明らかに今行革は働いていると思いますし、政治に求められているものも今までと同じトーンと受けとめたのでは、多分、国民の皆さんが今行政改革を求めている声にこたえることはできないだろうと私は思っております。
 ただ、私は、橋本内閣の最優先課題が行政改革であるわけでございますが、その橋本内閣の自治大臣として任命されて、私の仕事は何だろうか、こう思いをいたしたときに、支出ベースにおいては国の倍、また公務員数も、どれをとるかは別でございますが、例えば教職員を除いたとしても倍以上ある、この地方の行政分野の行政改革をしなければ、今国民が政治に期待をしている行政改革はその実を上げることはできないだろう、こういう基本認識のもとに、私は就任直後からそのことを関係者に強く訴えているわけでございます。
 そして、就任以来、三カ月ちょっとでございますが、自治省並びに地方行政の関係者にはそのことは大分御認識いただいたのではないかな、こう思っておりますけれども、具体的にはさあどう進めていくかという話になりますと、国の各省庁の場合ならば、よくても悪くても一つの組織体でございますから、上から一つの方針を示せばよくても悪くてもそれに向かってみんなが進んでいくわけでございますが、それぞれ独立の意思を持った、組織も別の三千三百の自治体の行政改革あるいは財政改革を進めていくというのは国の場合とは同じわけにはいかないわけでございまして、今、それをどういう手法でやっていったらいいのか、一生懸命取り組んでいるところでございます。
 そして、もちろん私一人ではできませんので、私が就任間もなくでございますが、省内に事務次官を長とする地方行革推進本部というものをつくりまして、今、鋭意努力しているところでございます。
 詳細については、行政局長からむしろ答えさせていただきたいと思います。
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松本英昭#4
○松本政府委員 地方行革の具体的なイメージ等でございますが、ただいま大臣からもお話がありましたように、地方行革というものをどうしても今回進めていかなければならないということでございまして、まず、そのためには、何よりも機運の醸成ということが必要であろう。そういうことで、三千三百の団体を相手にいたしまして、一つの運動としてこの地方行革というものを進めていくようにしたいというようなこともございまして、各団体等の意見を聞くとか、あるいはブロックでセミナーを設けるとかあるいはインターネットを通じた行革のためのいろいろな情報の提供あるいは情報の収集を行うとかそういうことに取り組んでいるところでございます。
 行政改革の中身といたしましては、これはやはり新しい社会に合った事務事業というものを再構築していく。そういうことを中心にいたしますとともに、その定員等の適正化、そしてまた職員の政策形成能力の充実強化、そういった面にも力を注いでまいらなければならないのではないかと考えているところでございます。
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宮路和明#5
○宮路委員 今の大臣の並々ならぬ御決意と、そして、まずはそういうムードづくりをやっていかなければいかぬ、体制づくりに着手していかなければならぬということでお進めになっておられるということでございますが、地方財政が大変大幅な財源不足の状況にもあるということを考えますときに、要は、行革は、今行政局長の方からも話がありましたように、定員管理の適正化あるいは給与の適正化をどうやって図っていくかというのがやはり最大の課題といいましょうか基本だというふうに思うのですね。
 そこで、定員の管理の問題でありますが、国の方は、昭和四十二年に総定員法をつくって、そして四十三年度からずっと今日まで、何回も定員削減計画というのを改定しては新たなものを示して、それに基づいてやっていくというようなことで、定員削減を中心とした定員管理をやってきておるわけでありまして、昭和四十二年百十八万人であったものが今は百十六万人ということで、この間二万人の実員の減少を見ているということでありますけれども、地方公務員は、先ほど大臣もお話しになりましたが、その定員が、定員といいましょうか実員が、私が調べたところによると、昭和四十二年二百三十二万人であったものが、九十六万人ふえて、現在では三百二十八万人になっている、こういうことでありまして、国は減っているけれども地方の方は大変な増加を来しておる、こういうことであります。平成七年では平成六年に比べて若干の減少というのは見られるようでありますが、総じて今申し上げたような形でどんどん定員がふえてきている、こういうような状況であります。
 そこで、今後地方分権を控えて、またこれに拍車がかかっていかないようにということを、何としてもこれはやっていかないと大変なことになる、こういうふうに思うのです。この定員管理の問題、確かに地方自治体は地方自治体というそれぞれの意思を持った主体でありますから、それを国でえいやというわけにはまいらないというのは先ほど大臣のおっしゃったとおりだと思いますが、それはそれとして、やはり国におけるそれなりの強力な指導助言、サポート、そういうものがあってしかるべきだと思うのですが、その点、どういうぐあいに考えておられるか、お聞かせいただきたいと思います。
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芳山達郎#6
○芳山政府委員 地方公共団体の行政改革の中で、定員管理の適正化を推進するということは重要なことであるというぐあいに認識をしております。
 今先生から御指摘ありましたように、地方公務員の総数でございますけれども、四十二年の二百三十二万から平成七年の三百二十八万ということで、約九十五万ふえております。その増加数の約八割以上が教育部門、福祉部門、警察・消防部門ということで、職員の配置基準が国で決められているというのが大部分でございますけれども、先ほど御指摘ありましたように、平成七年には前年に比べて四千百六十人ということで減少となったわけです。この間、自治省におきましても、地方公共団体の自主的、主体的な定員管理の適正化計画の策定、または定員状況の公表の推進ということで指導をしております。
 今、御指摘がありましたように、国家公務員については、いわゆる総定員法で総数を定める、また定員削減計画を策定、推進するということで定員管理が行われております。また一方、地方公務員につきましても、地方自治法に基づきまして、議会の審議を経て条例でその総数を定める、また目標値を定めた定員適正化計画を策定するということで、仕組みとしては一緒だろうと思いますけれども、定員適正化計画について、現在のところ都道府県、政令市はすべて、また市町村においてもほとんどの団体で策定済みになっております。この適正化計画に基づいて、地方団体が自主的、主体的にみずからの問題として推進してまいるように、我々も指導を徹底してまいりたいというぐあいに考えております。
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宮路和明#7
○宮路委員 今公務員部長の話を聞いておりますと、大変立派にやっておられるんだ、こういうような感じをどうも受けるわけですが、これは私、つい先般、読売新聞の記事なんですけれども、地方職員削減進まず、数値目標を示して定員管理をやっているのは大都府県だけ、こういう大きな新聞記事が出ておりまして、いわば非常にかけ声だけに終わっていると。計画をつくり、そしてそれをオープンにしてみんなに公表して、定員削減計画とはこうなんだと、こういうことをやっておるところはほとんどないというような、そういうことをうたっておるわけです。
 やはり国と同様、それぞれの都道府県が管理計画とかあるいは削減計画というのを持って、そしてそれをみんなにオープンにして、こうやってやっていくんだということを、行政情報公開のこういう時代でありますだけに、やはり住民にそういうのを問いかけてやっていかなきゃならぬ、そういう時代だと思うのです。ですから、この問題は一番肝心な問題だと思いますから、ぜひ強力なお取り組みを賜りたい、こう思います。
 時間がございませんので、あと給与の関係も適正化についてお聞きしたいと思ったんですが、そこはちょっと省かせていただきます。
 次に、魅力ある地域づくりの問題について、これは大臣のお考えをお聞きしたいと思うわけであります。
 地方分権の時代というのは、まさに地方地方がそれぞれの持ち味を生かして、地域の特色を生かして、どうやって魅力あるふるさとづくりをやっていくかということが地方分権に問われている最大の課題じゃないかな、私はそう思っております。
 そういう中で、じゃ何が魅力ある地域づくりの基本がといいますと、地域の特色あるいは持ち味を生かしたふるさとづくりということになりますと、一番重要なことは、それぞれの地域が持つ自然的なあるいは経済社会的な条件をフルに生かした地域産業おこし、どうやって産業を興して特色あるふるさとをつくっていくか、これが私は一番基本じゃないかな、こう思っておるわけであります。
 私は、白川自治大臣の出された本を二冊持ってきたんですが、一つは「新憲法代議士」、これはもう私ども徒手空拳で政治の世界に飛び込むに当たっては、これがバイブルだと言われて、私も愛読した本でありますし、また「地方復権の政治思想」、これもそうなんでありますが、やはりここを拝見しましても、ちょっと読んでみますと、「人は、産業によって生きます。地場産業を守り、発展させるために、最大限に努力する政治でなければ、真に地域に責任を持った政治とは言えません。」そういうくだりがこの中に堂々と書いてございます。それから、やはりこっちの「地方復権の政治思想」の中でも、地域を活性化させるための地場産業育成、こういうことが最大の課題だということをうたっておられるわけであります。私もまさにそうだというふうに思います。
 ところが、最近の地域の産業を見ますと、いわゆるボーダーレスの時代を迎えて、この地場産業がどんどんと国際競争の中で大変苦境に立たされてきつつあるというのが実態であります。例えば、私のふるさとの伝統的な地場産業であります大島つむぎでありますけれども、平成二年で二百三十億ぐらいの出荷額があったのが今やもう半減以下でありまして、百億弱。それから、私の田舎は川辺仏壇というこれまた有名な仏壇の産地でありますけれども、これもこのところ、もう一時からしますと半分に出荷額が減ってきているということでありますし、またしょうちゅうも、これも今度WTOによる酒税の引き上げ勧告を受けまして大幅な酒税の引き上げがなされますと、しょうちゅう産業もこれはばたばたと倒れていくのではないかなということが懸念されておるわけでありまして、地場産業の置かれた大変な苦境とその悲鳴が今聞こえてくるわけであります。
 こういう中でどうやって地域産業というものを興し、地域経済の活性化を図ってふるさとづくりを進めていくかということが私は一番大きな課題になっているんじゃないかと思うのです。これは当然、地方分権の時代にふさわしく、自治省の方におかれてもそういった点に深く思いをいたされて地方行政を展開していただくことが重要だと思うのですが、その点、大臣にひとつ所信のほどをお聞かせいただきたいと思います。
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白川勝彦#8
○白川国務大臣 地域に限らず、一億二千五百万人がどういう仕事をし、どういう価値を生み出して豊かな生活をしていくかということは極めて難しい問題だと思っております。
 ただ、自由主義社会というのは、国がちゃんとした仕事を与えるから忠実についてこいという、そういう思想ではなくて、国は皆様方に自由を与える、その中で皆様方はそれぞれの仕事を選び、創意工夫をしてやってもらいたいというのが自由主義経済の根っこのところにある話だと思うのでございます。
 過疎地等が抱えている地域の産業という問題は、今まで自治省やら農林水産省やらあるいは通産省などもいろいろ手は打ってきたと私は思うのでございますが、おっしゃるとおり、そんなに直ちに有効なものがなかったことは厳然たる事実だと思うわけでございます。
 私も地場産業というのはそれぞれの地域に昔はあったと思うのです。ですから、私が昭和五十三年に御指摘があったその本を書いたときに、少なくとも昔の地方は中央の厄介者ではなかったよ、例えば農村それ自体が、食糧を生産するという国家的な大きな仕事を持って、みんな希望にあふれていろいろやっていた。私の町も織物がありますけれども、昔は織物それ自体が日本人にとって非常に欲しいものでございまして、つくれば売れるということでございましたが、なかなかつくる資材がないというような時代があったわけでございます。今は、織物などは、もう正直言ってお互いさま、掃いて捨てるほど持っている。一方では自分の洋服だんすにあるものに困りながら、しかし目の前にいいものがあると買うというような形で、そういうことが結構日本の中にあると思うのでございます。
 そんな中で、しかし、地場産業というものがなければ、私は、幾ら国がどういう政策をしてみたところでそれぞれの地域は自立もできないし、本当の意味での夢は出てこないと思っております。それで、いろいろあろうかと思いますが、私は、それぞれの地域がどういう産業を持ち、そしてその地域の一番の生産活動の原点にするかというのは、冒頭申し上げたように、それぞれの地域の人に考えていただくしかないと思うし、それぞれの地域ならば絵が描けると思うし、その地域の人が幾ら考えても絵が描けないものを自治省やらほかの役所が、あなた方、こういううまい話があるでしょうなどということを言えるほど事態は簡単ではないと思っております。
 問題は、それぞれの地域が死に物狂いで一つの産業を興そうということに対する支援措置があるかないかということに尽きるのだろうと思います。お読みになっていただいたかどうかわかりませんが、その本の中に、私は昭和五十一年、落選はいたしましたけれども、竹下内閣のころに一億円を配ったというふるさと創生資金というのがありますが、私はそのときに、三千の市町村に一億円ずつ配れ、ただし、これは地場産業を興すという目的のために一億を配ったらどうかというのを、当時三十一歳でございましたが、選挙公報に書かせていただいたことがございます。
 自治省もふるさとづくり事業などでかなりフレキシブルな形で予算が出せるようでございますが、それがいろいろな各種の、よく一方では批判される地域に似合わず豪華なものというようなものになっているわけでございます。そういうものも大事は大事でございますが、やはり最後には、それぞれの地域が本当に自立し、発展していくためには産業が必要なので、私は、産業おこしのために、村おこしのために、例えばこういう仕事場をつくるために基本的にこれは要るんだというようなことに対してはそういうもので対応できるような道もこれからは考えていかなきゃならないのではないだろうか、そうしない限り本当の地域の自立というものはないんじゃないかな、こう思っております。
 今、そういう産業おこしというようなところでどの程度自治省が出せるのか出せないのかは、財政局長の方からぎりぎりのところを答弁してもらいたいと思います。
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宮路和明#9
○宮路委員 財政局長の答弁は、申しわけないのですが、ちょっと私、次のものを、ぜひともやりたいものがありますので、もう大臣の今の答弁で、あとはまたぜひ大いに実際の施策の展開をやっていただくということを期待申し上げてこの質問を終わらせていただいて、次に、オレンジの問題について、時間がもう本当にないのでありますが、二、三、お聞かせいただきたいというふうに思います。
 最初に、きょうの朝刊でありますが、「友部議員詐欺で起訴」、こういうのが出ておりました。九人の方から総額約一億八千九百万円をだまし取ったということで起訴になった、こういうことでありますけれども、このオレンジ共済が扱ったといいましょうか、集めたお金、九十数億とも言われているわけでありますけれども、そうした金額からするとごくごく一部である。したがって、この一億八千九百万なんというものじゃ国民の皆さんも納得しないし、被害者だって救済されない、こんなことでは。
 ですから、もっともっと全容解明に努めて、今後、追送致といいましょうか、余罪を追及してやってもらわなきゃいかぬ、こういうふうに思うのですが、その辺をどういうふうに取り組んでいかれるか、ひとつ決意のほどを聞かせていただきたいと思います。簡単にお願いします。
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泉幸伸#10
○泉政府委員 ただいま御指摘のように、私ども、現時点で、二千六百人から八十億円以上集めたという事案だと見ております。お話にありましたように、九名の被害者から集めた一億八千万余りということで現在起訴になっております。
 御指摘のように、余罪につきましては、本件詐欺の全容にふさわしい額、全部が全部立件できるかというのは捜査技術上の問題もございますが、そういうふさわしい額で司法手続に乗るようにということで努力しております。
 今、起訴になりましたのが九名、一億八千万余りと申しましたが、実は、第一回送致は十二名の被害者で一億四千万の立件をいたしました。第一回送致をいたしました。引き続き捜査を遂げまして、新たに四名の被害者、六千万余りの事実を二月七日に追送致しております。今回起訴になりましたのは、第一回送致、追送致、合わせまして十六名の被害者の方の中から、検察庁の方で判断しまして、当面九名につきまして一億八千万余り起訴したということで、御指摘のように、今後ともこの余罪につきましては十分なる捜査を遂げてまいりたいと考えております。
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宮路和明#11
○宮路委員 この新聞では、詐欺罪として立件する額は最終的に七億円近くになる見通し、こういうことが言われておりますが、これは七億円なんというものじゃないだろうというふうに思うのですよね。ですから、徹底して、今の御答弁のようにやっていただきたいということを要望しておきたいと思います。
 それから、実は今度の問題、これは政治が深くここにかかわっているというのが大きな問題となっている、その背景であるわけであります。実は、これはきのうの東京新聞なんですが、友部容疑者から当選お礼に二百万円接待を受けた、細川元首相とか初村謙一郎前衆議院議員が参議院選から一カ月後の一昨年の八月末、さる某所においてそうした接待を受けた、こういうことが言われておるわけであります。非常に事細やかに記事が出ておるわけでありますが、こうした事実は捜査当局においても当然つかんでいるかと思いますが、その点、どうでしょうか。
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泉幸伸#12
○泉政府委員 御指摘の報道につきましては、私どもも承知しております。
 現在、先ほど御答弁申し上げました詐欺事件につきまして、その資金の使途の解明ということで鋭意捜査しておりますところでありまして、このように報道されたものもそれに関係する事実であると思います。
 具体的にどのような事実が現在捜査により認定されているかということにつきましては、捜査途上のことでございますので御答弁は差し控えさせていただきたいと思いますが、いずれにしましても、証拠により認知できる事実で、かつ他の法令に違反するような事実がありますれば厳正に対処するという方針で捜査をいたしております。
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宮路和明#13
○宮路委員 もしこれが事実だとしましたらば、これは公選法の第二百二十四条の三、「候補者の選定に関する罪」の「参議院名簿登載者の選定につき権限を有する者が、その権限の行使に関し、請託を受けて、財産上の利益を収受」したときは云々というこの規定に抵触する疑いが極めて濃厚であるというふうなことになってくるかというふうに思うのですね。二百万円ということでありますから、これは間違いなくそういう可能性というか該当する疑いが強い。
 ですから、そこは徹底して、この問題、政治不信を払拭するためにも、あるいは今の重要な役割を果たすべき政党に対する国民のまた信頼を回復するためにも、徹底してやはり捜査を今後進めていっていただきたい、このことを要望しておきたいと思います。
 それから、またきょうの報道でありますが、きのう実は自治省の方で、平成九年の政党助成金の交付試算額というのが発表になったようでありますが、平成七年、八年、友部議員が所属しておった新進党並びに友部さんにかかわる選挙区支部、そこにどれだけの政党助成金がそれぞれ交付されたのか、そして友部議員の比例区における政党助成金の使途はどういうぐあいになっておるものかここをちょっと言ってもらいたいと思います。
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牧之内隆久#14
○牧之内政府委員 新進党への政党交付金、平成七年は九十二億千百十七万五千円、平成八年は九十八億一千六十四万三千円でございまして、平成八年分はまだ報告の期限が来ておりませんので報告を受けておりませんが、平成七年は新進党参議院比例代表選出第二十八総支部に三百万円支部政党交付金として出ておりまして、この三百万円は全額人件費に充てられております。
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宮路和明#15
○宮路委員 もう時間が来ましたのでやめますが、この政党交付金三百万円が本当に政党活動に使われたのかどうか、どうも疑わしいといいましょうか、先ほどの資金のかき集め方といいましょうかそれが選挙の後物すごい勢いで増大しておるわけでありまして、そういったことからしますと、この政党助成金もそうした活動の一環といいましょうか、そうした行動の一環として使われてしまったのではないかという懸念が甚だするわけであります。この辺をひとつよく今後調べていただいて、またこの問題は追って審議させていただきたい、こう思っておりますが、ひとつよろしくその点もお願いしておきたいと思います。どうもありがとうございました。
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穂積良行#16
○穂積委員長 渡辺具能君。
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渡辺具能#17
○渡辺(具)委員 自民党の渡辺具能でございます。議員として初めての質問の機会を当委員会におきましていただきましたことを厚く感謝申し上げます。
 さて、先日の白川大臣の所信表明には大変力強い期待感を持ったものでございます。その冒頭の基本認識におきまして、地方公共団体の役割の重要性を訴えられました。そこで、きょうは、地方分権の受け皿論とも言われております地方行政の体制の問題を議題、特に市町村合併についてお伺いをしたいと思います。
 この受け皿論につきましては、我が党の代表質問におきまして山崎議員も、地方分権については受け皿となる地方行政の具体案をつくることが重要であると主張をしておられます。分権された権限というか自治体が果たすべき機能が的確に、しかも効率よく実施されて初めて地方分権が本当の意味で達成されるわけであります。そのためにも、今三千二百三十二にも及ぶ市町村の合併を進めて、行政能力の高い地方行政の体制をつくることが必要だと思うのです。
 白川大臣は先日の所信表明の中で、地方分権の成果を上げていくためには、地方公共団体においても、市町村の自主的合併など行政体制の整備、確立を図っていただくことが重要であり、私といたしましてもその推進に積極的に取り組んでまいりますと言っておられるわけであります。大臣の指導力と果敢な実行力に大変期待をいたしておりますが、ここで少し気になるところがあるわけでございます。若干細かいような気もいたしますけれども、これからの議論にもかかわることなのでお尋ねさせていただきます。
 白川大臣の言いぶりは、自治体においても図っていただくという言い方であります。ところが一方、橋本総理の施政方針演説ではこうおっしゃっているわけです。自主的な合併を初めとする行政体制の整備に取り組むよう地方公共団体に強く求める、ここが大事なところでありますが、言っておられるわけであります。取り組み方の意欲に温度差があるかのごとき言い回しの差であるわけでございます。
 先ほど宮路委員も言っておられましたけれども、白川大臣におかれては、全国行脚までされて地方の実態を把握して、行革の必要性を説かれて回っているというふうに聞いておりまして、よもやその温度差におくれをとるというようなことはないと思いますけれども、念のため、その言い回しのあたりを中心に、大臣の決意を改めてお聞かせいただきたい、こう思うわけであります。
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白川勝彦#18
○白川国務大臣 言葉の問題ではなくて、国会の中で、あるいは一般的に合併をせよという声が強いわけでございますが、合併したくないという人を今のところ強制的に合併する手段は法律上どこにもございません。ですから、あくまでも地方公共団体が、現状ではこういう点で不都合がある、そして合併すればこういうメリットがあるということに思いをいたしていただいて、それぞれの自治体が合併を決めていただかない限り、三千人の村があるからけしからぬ、あるいは、そんなのでできるかと幾ら第三者が言ったところで、これはもう既に地方自治法によって生んだのですから、そこは合併について言う人はまず頭に置いていただきたいと思うわけでございます。そして私は、制裁的な意味での合併をできるわけがないし、法律上も多分、どんな法律を書いてもそうはできないと思うわけでございまして、どういう形で合併を誘導するかということを考えなければいかぬと思います。
 そこで、私がこの前予算委員会でも申し上げましたが、今次いろいろと議論になっております地方分権ということを盛んにみんな言っているけれども、では地方分権推進委員会で現実に今まで国もしくは都道府県がやっていた権限のうち何が市町村に行くのですかと、よく検討していただきたい。都市計画のちょっと一部を市町村にやってもいいという、現実には、具体的にはそれしか示されていないで受け皿論、受け皿論といったって、受け皿をつくる必要すらないじゃないですかということもまた、この際、分権を言う人たちは考えてもらいたい。
 どうかひとつ、私は大いに合併しなければいかぬと思いますけれども、やはり合併した方がいいのじゃないですかと言う以上は、どういうメリットを与えるか、そして、こういう権限を与えたいと思うならこういう体制では渡せませんよということを明示しなければ、何か小さいものは忌みたいな、大きいものは善みたいな、こういう議論は法律上も間違っているし、現実の今の流れの中でも本当の意味で小さな町村の心を動かすことはないと思いますので、みんなで知恵を出し合わなければならない問題だと思っております。
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渡辺具能#19
○渡辺(具)委員 市町村の合併が市町村の主体性によって行われるべきであるということについては、私も全く異論を唱える気はないわけであります。しかし、今の白川大臣の答弁の中に、市町村合併はやはり進めなければいけないという基本的な方向については、安心をしたというか、同意をするものであります。
 そこで、質問をもう一つさせていただきますが、二年前ですか、合併特例法の改正法が施行されて、合併の発議ができることになりましたが、合併発議の制度を仕組んで以来合併発議がどの程度あったか、その結果、合併協議会の設置にどの程度至って、そして結果としてここ二年どういった合併が進んだかということを実態をお聞かせ願って、そして、その実績に対しまして自治省としてどう評価しておられるか、平成七年の法律がその目的を十分に果たしているとお考えかどうか、現下の行政改革を推進していく上で十分な機能を果たしているかどうか、そのあたりについて、実態については政府委員の方からでも結構ですが、評価については白川大臣にお伺いしたいと思います。
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松本英昭#20
○松本政府委員 お答え申し上げます。
 合併特例法が平成七年に成立いたしまして、それ以降の合併発議の実績でございますけれども、本年の二月十日までに、十三地域で三十二件が、発議が成立いたしております。そのうち、三地域五件の発議につきまして合併協議会の設置に至っており、現在、まだ二件の発議が手続中でございます。
 次に、合併協議会の設置及び合併の実績でございますけれども、平成七年四月以降合併いたしましたのは二件ございまして、一つは茨城県で鹿嶋市が、大野村というのと鹿島町が合併してできましたのと、東京都の秋川市と五日市町が合併いたしましてあきる野市ができたという実績でございます。
 評価の問題でございますが、私どもといたしましては、この合併の発議の制度というのは大変今全国的に関心を呼んでおりまして、方々でこの発議に向かっての動きも見られていると承知をいたしております。これからも全国的に、発議の方向に向かって各地で運動等が行われるということは期待できるかと思っております。
 ただ、この発議が成立いたしましても、今の制度のもとにおきましては、それぞれの関係市町村の長並びに議会の意向というものがどうであるかということがそれを左右することになってまいります。その辺のところは、この発議制度の運用の実態を見ながら、今後ともどういうふうに持っていくのがいいか考えてみなければならない点もあろうかとは思っているところでございます。
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白川勝彦#21
○白川国務大臣 行政局長が言ったとおりでございますが、この前改正されたのがどういう問題意識とどういう必要性があってこのような法律改正をしたのか私は存じておりませんが、少なくとも、さっき申し上げた独立の意思を持った、そしてそれなりにいろいろな歴史がある自治体を合併の方に誘導していこうとしたならば、私は率直に申し上げて、正直言って細かい点は読んでおりませんが、この程度のことで合併が進むわけはない、こう思っております。合併を推進すべし、それが将来的に地方のためにもなるし効率のいい行政をつくるために必要だとするならば、一時的には仮に持ち出しになっても、合併を誘導するのならばもう少し思い切った措置をとらない限りいかぬと私は思っておりますので、余り細かいことは読んだことがありません。
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渡辺具能#22
○渡辺(具)委員 市町村合併というのは大変難しい問題ですから、そう簡単にいくとは思いませんが、地方自治体のスリム化、効率化が現下の緊急課題になっているわけでありまして、今実績をお伺いしますと、やはりもう少し実の上がる考え方をつくっていかなければいけないのじゃないかと思うわけであります。
 今、市町村は三千二百幾つかあるわけでありますが、この市町村の数は、以前は一万以上あったというふうに聞いております。一九五三年、町村合併促進法によって、このときは義務教育の実施に伴う財政危機を打開するためにこの法律がつくられたというふうに聞いておりますが、そのことによりまして四千を切るところまで合併が進んだ。時代が違うとはいいながら、改めて先人の英断に敬意を表するものであるわけでありますが、最近ここ三十年はただいま御説明があった程度のものでございまして、ただ減らせばいいというふうには私も思いませんけれども、今のようなテンポを容認していいのだろうかという気がするわけであります。
 市町村合併というのは、私は一種のリストラだというふうに思うわけであります。当事者の主体性を損なってはいけませんけれども、もっと合併のメリットなど、お金のかかるものばかりじゃなくても、例えば権限メリットみたいなものもあるのじゃないかと思いますが、いろいろな手だてを用意しながら、決断を迫るというとちょっと強過ぎるかもしれませんけれども、先ほど白川大臣がおっしゃっていました、誘導していくことが必要ではないか、多少誘導していく、ある方向に誘導していくことが必要ではないかと思うわけであります。
 そこで、誘導していくためには、どういう方向に持っていったらいいのか、こういうものを持つ必要があるのではないかというふうに私は思うわけです。多少私の意見を言わせていただきますと、今なぜ市町村合併が進まないのか、私は、一番大きな理由は、市町村が目標がないからではないかと思うわけです。合併をするにしても、どんな合併をしたらいいのか、どんな規模が大体いいのだろうか、そういったものについて基本的なその方向というものがなかなかわかっていないというふうに思うわけであります。したがって、基本的に、我が国にどんな市町村をつくるのか、地方分権の進展に合わせれば、あるいはこれからの少子化あるいは高齢化というものも視野に入れて、どういう市町村づくりをしていくのか、そういった点について方針がないというのが現下ではないかと思うわけです。
 例えば、もっと細かく言いますと、今の二層制をベースにするのかどうか。私は、この二層制については、現在はいろいろな政令指定都市なんかもできておりまして、多少崩れてきているのではないかと思いますけれども、今後はこの二層制をどういうふうにしていくのか。あるいは、市町村の規模、今百万人から千人オーダーまで千差万別なのですけれども、どの程度の規模が適正なのか。もちろん、都市と農村でも違うでしょうし、地形や気候、歴史や文化でも異なってくるとは思いますけれども、いろいろなことを視野に入れても、やはり日本全体としてどういう数ぐらいまでは持っていった方がいいのかとか、やはりそういうものを持っておかないと、私は、あの市町村合併促進法というのはなかなか生きてこないんではないかと思うわけであります。そういった方向性を持たないまま法律だけがあるというのは、やはり少しおかしいのではないか、そう思うわけであります。また、合併の方法としても、吸収合併がいいのかあるいは対等合併がいいのかいろんな点があると思うんです。
 したがって、こういったことに関して、基本的な方向を見据えておく必要がある。もちろん自治省内部でもいろいろ議論されているというふうには聞いております。しかし、議論だけではいけないので、網羅的といいますか体系的に皆さんで作業していただいて、こういう方向を目指そうではないか、こういう基本的な枠組みをちゃんと持って、こういうことを下敷きにして合併を進めていく仕組みを考えるべきだと思うわけであります。こういう枠組みづくりこそは自治本省らしい仕事ではないか、国の仕事ではないかと思うわけであります。もちろん、役所だけでそういうものを考えるのではなくて、政治家ですとか国民の参画も必要なんですけれども、こういう基本的な枠組みづくりについてはやはり自治省が中心になって進めていくべきではないか、こう思うわけであります。
 ちょっと長くなりましたが、質問の形にしてちょっとまとめますと、こういう基本的な枠組みを持つ必要があると私は思うんですけれども、それについて大臣、どういう御見解が、あるいはそういう基本的な枠組みについて、今既に白川大臣がある程度お考えをお持ちであれば、その辺について御開陳をいただけたら、こう思います。
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白川勝彦#23
○白川国務大臣 基本的な政治にかかわることでございますから、まず私が述べますが、自由主義国家というのと自由主義国家でない社会の場合、国がこういう方向にぐいぐい引っ張っていくのかいかないのかというのは、それが個人の生活にかかわることであれ、あるいは今申し上げた三千三百の市町村のことであれ、何か絵を描いてぼんぼん引っ張っていくのがいいのだという考え方に、少なくとも自由主義政治の立場に立つ人は立たないというのが私は原則だと思いまして、この辺の問題について、また別の機会に議論したいと思います。
 ですから、国は、幾つがいい、小さいのはだめだという価値判断を軽々に下せるのでしょうか。昭和三十年前後の町村合併が強力に進んだのは二つの理由があると聞いております。一つは、新制中学校を市町村の仕事にしなきゃいけない。これは一万近くあった市町村にとっては大変な重荷だったようでございまして、現実にはやれなかったという必要性があったようでございます。もう一つは、県当局がかなり積極的に、そういう必要性もあったのかどうかわかりませんが、かなり強引に指導していったという側面があるようでございます。
 先ほど申し上げたとおり、地方分権といいながら、例えば市町村に新たなる大きな権限が、今回何か変わるんでしょうか、今みんなで変えようという努力をしているんでしょうか。大きな荷物がどんと行く、これで市町村でやれますか、町村で特にやれますかという現実をつくらずして、受け皿がないから渡さない、あんな小さいところに任せるかということを、私は、言っている方が間違っているのではないか。
 だから、私は今回、今回の地方分権の中で市町村にどういう権限がまず渡されるのかということを、また渡すべきかということをまずみんなで考えてもらいたい。そして、それができるかできないかというのは権限をもらったところが決めるのであって、その体制がなければ住民に迷惑をかけることになるでしょう。
 ですから、私は、自由主義国家においては、まず地方分権と言い、地方を強化すると言う、そして市町村にこれから権限を移譲していくのなら、受け皿がどうのこうのということではなくて、私はやはり、これから基礎的地方公共団体に何をお願いしたいんだという、そこをしっかりと示さぬでいて、三千三百あるのはどうのこうのというのは非常に中央志向的な考え方だという気がしてしようがありません。もちろん、私は合併を推進する立場で、その場合はやはり思い切った誘導策というのを国も県も考えるべきだろうと思っております。
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渡辺具能#24
○渡辺(具)委員 今の大臣の御答弁に私も基本的に理解をしているつもりでありまして、ぐいぐい引っ張っていくというか強権を発動するようなことは全く考えてないわけでありますが、やっぱりリストラを図らなければいけないとすれば、こういう方向に持っていった方がいいのではないかというある程度のコンセンサスがないと、私はそのリストラがなかなか進まないのではないかと思うわけであります。
 もちろん、私も受け皿論が先にあるとは思っておりません。もちろん、地方分権をまず進めるべきであって、何を、どういう機能を地方自治体に求めるのかということがあって、それから後に、ではどういう自治体をつくったらいいのかという議論があって、その順番の問題については私も全く賛成でありますが、これからおいおい、どういう地方分権が進むのかという内容が具体的になってくると思いますので、その際は、それではどういう自治体にしていかなければいけないのか、そういうことを基本的にぜひ議論をしていただいて、方向を出していただきたいと思うわけです。
 私は、今、マイナーチェンジをするときではなくてモデルチェンジをしなきゃいけないときだ、どういう車をつくるのか、そういう方向の議論がぜひなされるべきだということを申し上げておきます。時間が余りありませんので、もう一つ実は聞きたいことがありますので、お願いをするわけであります。
 今、地方自治体の体制についてお伺いしたわけでありますが、体制をつくってもいかにこれを生かすかは、やはりその中で働いている人たちがやる気があるかどうか、一生懸命意欲を持ってやるかどうかだと思うわけであります。私は、地方分権が進めば地方で働く人々の使命感も高まって意欲も自然に高まってくるというものを予感するわけでありますが、ただ、この点で私が若干危惧しておりますのは、国からの出向人事が地方の人々のやる気を少しディスカレッジしているのではないかという思いであります。
 これも少し各論に過ぎるような気がいたしますが、先日、この種の問題について白川大臣も同様の問題意識を持っておられるというようなことを新聞で知りまして、また私自身、運輸省からかつて某県庁へ出向した経験もありまして、当委員会で質問の機会をいただけそうだということがわかったときから、この問題についてぜひお尋ねしたいと思っていたわけであります。そういう折にあの新聞記事に接したわけでありまして、そういう意味では、これは大臣に対して大変失礼な言い方かもしれませんけれども、安心をしたというか、そういうところであります。
 この交流人事もそれなりの背景といいますか理由があって、効果がちゃんと上がっている面もあるわけでありますが、しかしやはり地方の人々にどう受け取られているか、そういう中で、弊害があるとすればやはり弊害を取り除いていくことが必要であるというふうに思うわけであります。
 そこで、いろいろ本当は今、交流人事の実態なんかを国全体で、しかもランク別に教えていただきたいと思っていたのですけれども、時間がありませんからまたいつかお伺いするとしまして、これは参議院の決算委員会でも問題になっていたようでありますので、早くこういう実態を調べられてお見せいただきたいと思うわけであります。
 そこで、例の新聞記事に指摘されておりますポストの指定化という問題でありますが、この問題についても白川大臣は改めていかなきゃいけないということを申されておりますので、くどくど言う必要はないのですけれども、都道府県の総務部長そして財政課長に絞りまして、これは県庁においてはいわば重要なポストの代表みたいなもので、県庁に入った人はやはりこういう仕事をしたいということで日ごろ頑張っているわけでありますが、この二つのポストに限って、今、自治省からの出向者がどれぐらいいらっしゃるのでしょうか。
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谷合靖夫#25
○谷合政府委員 ことしの一月一日現在で、自治省から都道府県へ総務部長として出向している者の数は二十二名でございます。それから、財政課長として出向している者の数は二十七名でございます。
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渡辺具能#26
○渡辺(具)委員 したがって、今の実績を聞いてもわかりますとおり、要するに都道府県の一番枢要なポスト、枢要なポストと言うのは語弊があるかもしれませんが、部長と課長合わせて半分以上が自治省の方が行っておられる。やはりこれは自治体で働いている方々にとってどういう思いを与えているかというところに思いを寄せていただいて少し考えていただきたいというふうに思うわけでありますが、それは白川大臣もそういう方向だというふうにわかっておりますので、あえて質問はいたしません。
 ここで私はもう一つ問題にしたいのは、その本省組と地元組のいわゆる年齢的な開きといいますか、年齢の開きなのですが、総務部長あるいは財政課長で地元の人と本省の人でどの程度差があるか、教えていただければと思うのです。
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谷合靖夫#27
○谷合政府委員 自治省から総務部長として出向している者の平均年齢が大体四十二歳強になろうかと思います。それから、財政課長として出向している者の平均年齢は三十四歳弱というふうに見ております。
 ただ、都道府県で直接採用になった方々の平均年齢を私ども正確にはちょっと承知はしておりませんが、大体総務部長では五十歳代の後半、それから財政課長では五十歳前後ではないだろうかというふうに考えております。
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渡辺具能#28
○渡辺(具)委員 そうだとすれば、部長クラス、課長クラスともに大体十五、六歳の開きがあるわけであります。この現実を考えるわけですけれども、本省から来られた方々に、一回り以上も若い人に仕えるということになるわけでございます。実際仕えている人はかなり年端もいかれた方でありますので分別もあるかと思うのですが、私が心配するのはそういう現実を県庁に入られた若い人、これからの人たちが見てどう思うかといったあたりであります。
 私も実際そういう経験をいたしております。今言われたほどの差は私の場合はなかったのですけれども、私も三年おりまして本音で話し合えるようになったときに彼らが言うには、やはりがっくりきますよ、愕然としますねということを言われるわけであります。
 それで、あの新聞記事を見ておりますと、本省幹部の人は若いうちに行政経験をさせ、現場感覚を養わせたいから出向させているんだというような話がありましたが、こういう地方の重要なポストを本省の人間の養成機関みたいに考えられるのはいかがかというふうにも思うわけであります。そして、このことは国の若い官僚にとっても余りいいことではないのではないかというふうにも思うわけであります。
 もちろん人事は年齢差だけが問題になるのではなくて、専門知識ですとか能力のこと、あるいは国の官庁の人事のスタイルみたいなものもあってなかなかうまくいかないし、組織と組織の問題ですからソフトランディングもさせなければいけないということもあるのですが、あの新聞に出ていたように二歳年次を引き上げるという程度の考え方では、やはり中央は地方を下に見ているというふうに思われても仕方がないのではないか。こういうことについてぜひ、改革といいますか、改めるべきところは改めていただきたいと思うわけでありまして、この辺のことについて白川大臣、どのようなお考えか聞かせていただきたいと思います。
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白川勝彦#29
○白川国務大臣 おっしゃるとおりだと思います。しかし、そのおっしゃるとおりのことが、健全な力強い自治体をつくらなければならないという本来的な責務を持っている自治省が今まで無神経にやってきたということを率直に私は認めましたから、まず、同じポストに続けて出すように、県庁の総務部長ポストは、財政課長ポストは、これは県にあるけれども本来県の役職ではありません、自治省の役職なんですと言わんばかりの人事が現実に行われていては、何で地方自治が発展するんですかと。そして何よりも地方公務員、あるいは自治省の何十倍の、自治省は四百数十人しかおりませんが、教職員を除いたとしても二百万人いる人たちがそれによってディスカレッジするということで、私はだれにも相談せずに、少なくとも先生がおっしゃるとおり世間の常識ですから私は決めたわけでございます。
 それがもし仮に契機となって警察署長とか税務署長ですか、二歳ぐらいは引き上げようということになったらこれも一歩前進かなと思いますが、今言ったような普通の人の感覚がやはり役所の中になければいかぬだろうと思います。
 そういう点では、大変今のような個別の具体的な話をこの地方行政委員会で詰めていきながら、ことしの少なくとも前半までに地方分権に関する大きな方針が出るわけでございまして、これは委員長、理事等にもお願いいたしますが、各種の審議会でいろいろ出されるようでございますが、ペーパーが出たらそれを政府がありがたくちょうだいして実施するということでいいのでしょうか。私は、こういうまさに地方分権の大方針を決めるこの数年なんでございますから、この委員会における議論が地方分権推進委員会にも大いに反映されるというようなことでなければいけないのじゃないでしょうか。
 私は、時間が許せば何時間でもここでいいのでしょうが、地方行政委員会というのが衆議院に設けられている以上、先ほど冒頭申し上げたような合併論についても、確かに一般論としては三百がいいとか幾つがいいと言うのでございますが、しかし一方では、いやだと言われたらどういう方向もできない。だから自治省は、本当は今まで合併は推進していきたくても、だって法律上はほとんど権限がないのですから。そういうことを踏まえて、どうやったら市町村会件が進むのかということをみんなで知恵を絞らなければいけないのじゃないでしょうか。
 私は、冒頭のところ、ちょっと渡辺委員の質問には懐疑的なことを言ったのは、やはり合併せよ、合併せよというふうにみんな言っているのだけれども、昔からも言われてきたのですよ、ところが進まなかった。それをどうやって進めるかということで、私はあえて今問題を提起しているのは、逆に合併はできませんという逆説的な言い方で、したがって皆様方がそれでいい、例えば二千の村でいいと思うのならそれでいいのですと。それはしようがないのです。しかし、しようがないのだけれども、それで本当に住民サービスができますかというふうに問題を立てていかないと、何かその辺に小さいのがばらばらあるのは目ざわりだ、一緒になれというような、今合併をすべきだという議論がどうもあるような気がするから、ではそれは地方分権との絡みでどういう因果関係があるのですかというふうに私は問いたいからあえて逆説的に言っておりますし、当然のことながら私が予算委員会等で、今回の地方分権推進委員会が出される答申の中で、具体的には今まで国や県がやっていたのが市町村に移るのは何なんですかと。一つしか例が挙げられなかったら、皆様方、地方行政委員として地元に帰って演説できますか。政治家が演説できないものが国民の心を動かすはずないですよ。
 だから私は、行政局長にもその辺はちゃんと、自治省というか、本当に地方分権が進むようにするためには、私は自治大臣で、私には直接関係のない機関であります。これの諮問先相手は総理大臣のようでありますが、しかし扱われているテーマが地方自治が扱われているのでございますから、関係する大臣としてあえて刺激的な言葉を言っているのはそういう意味でございまして、どうかひとつ近いうちに出される地方分権推進についても、渡辺委員もたしか運輸省の非常にキャリアの方でございますが、運輸省所管のことでもあると思いますので、地方分権というのを国会を挙げてやろうとしているときに中央省庁はこれでいいのかということをどうかひとつ党派を超えて言ってもらいたい。ぜひお願いいたしたいと思います。
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