下村博文の発言 (地方行政委員会)
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○下村委員 答弁の原稿を読んでおりまして、それはそれでわかりますけれども、しかし、本当にそういうことが頭の中で全体として整理されているのかな、いや、個人的な話ではないですよ、今の政府のあり方そのものが、そんなふうに私は危惧するわけであります。もちろん、それは与党ですから、六つの改革を同時進行で進めることは大切です。ただ、この首都機能移転と地方分権というのは整合性が合っているのかどうかということが非常に疑問でありまして、理屈としては通るかもしれませんけれども、本当にそのとおり進められるのかな、こんなふうに思うわけであります。
それというのも、この首都機能移転の意義と効果ということで、これは国会等移転調査会が報告をしているわけでありますけれども、その中で、首都機能が移転をすることによって新しい政治行政システムが確立されるのではないか、つまり、どこかに移してしまったことによって結果的に後から制度が追いかけてくるのではないかというふうな考え方があるのですね。でも、今やろうとしている地方分権というのは逆だと思うのですよ。まず制度改革、地方分権をきちっとやろうということが、整合性として私は合わないのではないかというふうな気がしてならないわけであります。それが一つ挙げられていました。
それからもう一つ、新たな経済発展が図られるということが挙げられているのですね。ただ、この首都機能移転が議論をされていたバブルのピークのときと、今の日本における経済状況あるいは今の東京における状況というのは全く違っているのですね。例えば、十年前はロンドン、ニューヨークそしてこの東京が世界の金融の三大拠点の一つとして、確かに当時は東京はニューヨーク以上に活性化をしていた。しかし、今は取引額はニューヨークのもう半分以下になってしまって、事実上は今東南アジアの中心的な経済の役割を東京ではなくて香港とかシンガポールとかほかのところへどんどんシフトしつつあって、東京そのものは相対的に地盤沈下をしつつあるわけですね。ですから、この今の状況と首都機能移転を決めたときの東京における状況というのは違うわけでもありますし、また、地方分権を進めるということは、ある意味でそれぞれの地域の活性化だと思うのですね。北海道は北海道、沖縄は沖縄、それと同じように東京は東京として、これから日本全体の経済の牽引力として、まさに国際都市の、その立場としてこれから発展をさせることは、私は大切だというふうに思うのですね。
その辺で、角を矯めて牛を殺すではないけれども、東京そのものの魅力を逆にある意味ではつぶしてしまう、それが実は日本全体の経済そのものをつぶしてしまうということになりかねないような理屈をつけて首都機能移転が今議論されつつあるということについて私は危惧をするわけでありまして、これについては国土庁に答弁をしてもらうというのは難しいかもしれませんが、ぜひ政府としてもこの辺は考えていただきたいというふうに思うわけであります。