原口幸市の発言 (外務委員会)

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○政府委員(原口幸市君) 今、先生御指摘のとおり、昨年の現地時間で十二月三十一日に共同通信のカメラマンが事前のペルー政府との合意に反して公邸内に侵入いたしまして、これに引きずられる形でそのグループに属する記者が複数公邸内部に入ったわけでございます。そこでセルパを初めとするMRTAメンバー及び人質にインタビューをして、その内容が全世界に報道されたというのが第一の事実関係でございます。
 この共同通信のいわゆる突撃取材につきましてはいろいろな評価があり得ると思います。先ほど先生御指摘のように、人質の側からすれば、自分たちはちゃんとやっているよというのを家族に伝えるというような効果もあったんだろうと思います。また、見方を変えますと、MRTA側は労せずしてメディアを通じて自分たちの主張というものを全世界に訴える機会を得たわけでございまして、これはテロリスト側の一方的な宣伝に手をかす行為であったとも評価できないわけではない。私どもはそういう観点から早速共同通信に対して遺憾の意を表明したところでございます。
 他方、ことしの一月七日になりましてテレビ朝日系の記者がまた突撃取材をしたわけですが、これは共同通信の場合と同様な観点から遺憾なものであったわけですけれども、この場合にはもっと問題がありまして、テロリスト側とは何の連絡もとらずに公邸に侵入したわけでございます。幸い何事もなかったからよかったわけでございますが、不測の事態が起こっても不思議ではなかったというふうに我々思っておりました。そういうことが起これば、それを契機としてドンパチが始まると。そうなれば人質の安全にも大変な危惧が生じたわけでございますので、遺憾であるということを申し上げたし、それから公邸内に無線機を残してきたということで、これはペルー政府の事件解決の努力を阻害するというおそれがあったものですから、この場合にもテレビ朝日に遺憾の意を表明したわけでございます。
 ただ、あえてテレビ朝日について言えば、一月十四日の時点で取材・放送に関する三原則、すなわち人質の安全を第一に考える、それから事件解決の交渉に支障を来さない、それから三番目にテロリスト側の宣伝には利用されないという三原則を自主的に策定された由でございまして、こうしたメディア側の自主的ガイドラインの設定というものについては私どもは注目に値するのではないかというふうに評価したところでございます。

発言情報

speech_id: 114013968X01819970617_025

発言者: 原口幸市

speaker_id: 35044

日付: 1997-06-17

院: 参議院

会議名: 外務委員会