市川一朗の発言 (建設委員会)

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○市川一朗君 この問題は非常に国民の厳しい目と、またある意味で熱い思いも込められていくと思いますので、ひとつ大臣初め行政当局はしっかりした展開をお願いしたいと思いますし、また我々もこういう建設委員会という立場でしっかりとこの問題をフォローしていきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それから、こういった問題を進めていく過程でどうしてもいろんなトラブルが出てくるわけでございます。既に法案の過程でもいろんなところから日照の問題その他既に議論になっておりますが、そういったようなことで問題なのではないかという指摘も私どもの方にも参っております。
 それから、やはり前回魚住委員が御紹介しましたように新聞の投書欄にも賛否両論でございますが、いろいろ出ておる。そういった中で、この法案それ自体だけの問題ではないんですが、どうも最近、都市計画の案そのものあるいは都市計画に限らない計画の案が、関係する住民、市民の方に余りよく理解されないままに一気に反対運動にいってしまっているということが結構多いんじゃないかなと思うわけです。
 これはやはり国、都道府県、市町村、それぞれの行政レベルの問題でもあると思いますし、あるいは事業を行おうとしている事業主体の問題でもあるかと思いますが、何か我々日本人全体の問題かもしれませんが、そういう住民の方々によく理解してもらえるような工夫といいますか、それがちょっと足りないのではないか。やはりもともとは、江戸時代の言葉としては、「依らしむべし、知らしむべからず」というような話があったわけですけれども、都合のいいことは話すけれども、都合の悪いことは余り話さないという部分もあるんですね、何となく。しかし、実際はそこまで行く前に、本当はでき上がれば非常にいい計画で、でき上がってしまいますとみんなが喜ぶようなそういう計画が、そのずっと前の段階でとんでもない反対運動が盛り上がって、結局実現ベースにこぎつかないという実態があるんです。
 私のささやかな経験で、もう大分前の経験でございますが、アメリカのワシントンDCにお邪魔したことがあるんですが、そのワシントンDCのあのビルが、DC全体の行政庁のビルであったか都市計画部局のビルであったかというのはちょっと記憶があいまいなんでございますが、いずれにしてもそのビルの最上階に何と絵かきさんチームがいたんです。十人以上の絵かきさんがずらっといるんです。もちろんそこへわざわざワシントンDCの人が私どもを案内してくれまして、これ何だかわかりますかと。
 これは、そのビルの中の行政庁で企画されるいろんな計画が全部最後は上に上がってきて、そこで絵にかかれて、それでその絵でもって住民に説明に入る。そして、あと絵が出た先は、今度はその絵の修正という形で議論をして、それである程度話がついた時点でその絵かきさんチームがまた下におろして、今度は専門部局でルールを決めていくと、こういうやり方をしているんですよという話でございまして、これはなかなかやはり工夫しているなと思ったんです。アメリカの場合は、言葉の通じない、そういう多民族国家的な部分もありますから、多民族じゃないですな、あれは、人種が多いと言うことの方が正確だと思いますが。
 とにかく、そういうような中でいろいろな経験を積んで、いろいろ工夫してきた結果がああいう経験になったのかなと思うわけでございますが、これは国レベルの問題よりは、もしやるとすれば市町村レベルの話あるいは特別区レベルの話じゃないかなと思うんです。
 この間、委員長以下でこの法案の対象地区を回りましたときは、港区と中央区を回ったんですが、特に中央区で私どもを案内してくれた担当の課長さんはもうその地区すべて熟知しているんですね。それで、いろいろ会話を交わしてみますと、単に地区を知っているだけじゃなくて、そこに住んでいる人一人一人も知っているんです。それで聞いてみますと、あそこでもう十年ぐらいやっているみたいですね。そうしたら、前回の御質疑の中で、総合設計制度でしたか、それが全国で適用された中の大部分が中央区で、中央区のためだけにできたような制度だというようなやりとりがありましたね、地区計画でしたか。やっぱり、ああ彼がいたからかなというふうにも思いました。
 だから、何も絵をかくだけが工夫じゃないと思います。そういう人がいる、そういう人的パワーの問題もあろうかと思いますが、何かそういうことをそれぞれが工夫すればいいじゃないかというような感じもしますが、ソフトとかハードとかという言葉は余り適切でないかもしれませんが、もう少しソフト面でそういった工夫がある程度進むような努力というのを、建設省の都市計画行政を推進するあるいは住宅行政を推進する、特にそういう建築基準法のように非常にきめの細かいことを推進するとなると、もうとにかく私なんかでも、個人的にちょっと建物を建てたりなんかするときに基準法関係なんてもうわけがわからぬくらい難しいですね。そういったようなことも含めて工夫する必要があるんじゃないかなと思うんです。
 これは質問の形式にしますと皆さん答弁大変なんじゃないかなということも若干思いながら、ちょっと自分の駄弁を弄し過ぎてしまったんですが、やはりそういう一工夫はあってしかるべしということにつきまして、前向きに御答弁できる方はひとつ御答弁いただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 市川一朗

speaker_id: 15143

日付: 1997-06-05

院: 参議院

会議名: 建設委員会