今井澄の発言 (行財政機構及び行政監察に関する調査会)
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○今井澄君 私は、今回初めて参加させていただきましたので、あるいはちょっと的外れなことがあるかもしれません。全部は読んでおりませんが、一応、議事録とかこれまで先輩のやられてきたことを拝見した上で発言したいと思います。
今、都築先生も言われたんですけれども、私もやっぱり問題意識として二つあると思うんです。一つはこの国会というものが行政に対してどうあるべきか、どういうことをやったらいいかということだと思うんですが、もう一つは具体的、現実的に非常に問題なのは、二院制下における参議院の独自性の発揮あるいは機能強化という視点からのアプローチというもの、これは忘れてはならないし、これは非常に大事だ。今、都築先生もできるところから、できるものからやろうと。私も実はこの四年半ずっと関心を持ってまいりました。ほとんど議論が出尽くしているのに、後はやるかやらないかだけのところに来ているのではないだろうかという気が大分しております。
私としては、特に二院制下において、しかも議院内閣制のもとにおける参議院の果たすべき役割というのはやっぱり行政との一定の緊張関係を持つことなんだろうと思います。衆議院の方は、衆議院から出すとは決まっていませんが、総理が大体出ているわけですし、衆議院はああいう与野党という形でかなり厳しい審議やなんかが行われる。そこで言われていることは、参議院は決算審査を充実するという形で行政に対して緊張関係を持つというふうなこともあると思いますし、私もこの四年余り専ら決算委員会でそういうことを頑張らせていただきました。
それから、参考人の意見の中でも非常に私が注目した点は、参議院から閣僚や政務次官を出さない方がいいと。私も四年間ずっとそう思い続けて主張してきた点があるわけなんですが、やはりある程度超党派的な視点でやるということが参議院として非常に大事なんだろうと。
それからもう一つは、より国民の方を向くと。衆議院の方は行政とかなり密着して、特に与党の場合は表裏一体で法案をつくったりするということから行政の方を向きがちになる。参議院はより国民の方を向くという意味で、この間議論されましたオンブズマンのこととか請願審査のことが非常に重要なんだろうと思います。
この間の議論をずっと拝見してまいりますと、最初はオンブズマンということが非常に大きな問題になっていたと思うんですが、そこに憲法問題が出てきた。しかし、それは克服されたというふうに私は議事録等で読みましたが、諸外国のいろいろな視察なども通じて、オンブズマンの問題は一応ある程度置いておくとして、あるいは今の都築先生のお話のようにパイロット的、試験的にやることはあっても、全面的にオンブズマンというよりはとりえあず請願の審査を充実させるという方向に来ているのではないかと思いますし、私もそういうことでいいのではないだろうかということで、できることからやるということと、その中での充実だろうと思います。
つい最近、委員部から配られたのを見て、あれも全部は読めませんでしたけれども、項目をずらっと見て中を幾つか見てみますと、個人の訴えなんかに関しても請願委員会がかなりきちっとやっているということを見ますと、我々でもすぐできることがあるんじゃないかという感じがします。それで、今、都築委員も言われたパイロット的という意味では、介護保険法案の審議に伴って介護に関するオンブズマンを法の中に入れたらどうかという意見が出ているということも聞いておりますので、それはそれで一つのきっかけがあるかと思います。
それはそれで私はやるべきだと思うんですが、ここで先ほど会長からも御紹介のありました民主党がさきの臨時国会に提出しました行政監視院法、これは参議院で今議論しているこういった方向と全然矛盾するものではないし、ある意味では機能分担できる問題ではないだろうかと私は思います。ある意味でちょっと皮肉な言い方をしますと、参議院がそのチェック機能を十分果たせなかったがゆえに、それはもちろんいろいろ制限があったからできなかったんで、やらなかったという意味ではないんですが、それだけに、今衆議院の方で行政を監視しようという、ああいう法案が出てきてしまったという現実があるんだろうと思います。
そういう点でいいますと、行政監察の限界は、先ほどお話が何人もの方から出ておりますし、特に特養の彩福祉グループの問題というのは、もう平成四年六月に社会福祉施設の指導監査についてちゃんと出ているんですね。それで、厚生省はすぐ数日後にそれを都道府県に回して、その後矢継ぎ早に通達を出しているのに、理事会も評議員会もあんないい加減なものがまかり通っていったということは、やはり内部監査の甘さといいますか、受ける方も出す方も甘さがあるんだろうと思います。
それから、会計検査院、私はそれに期待しながら決算委員会でやってきたんですが、どうも日本の会計検査院は、いわゆる合規性、規則、法律に合っているかどうかというところにまだ重点があって、アメリカやイギリスなどのように経済性、効率性、さらに有効性、政策評価まで踏み込んでいないという意味で、そこに行政のチェックを十分期待できないということがあると思います。ただ、会計検査院がやっていることは、じゃいけないのか、アメリカみたいに全部政策評価にしちゃえばいいかというと、アメリカでも住宅・都市開発省のスキャンダルというのが起こって、要するに、伝票とチェックすることをやらないとそういうスキャンダルも起こるので、会計検査院のやっていることには意味があるということを認めた上で、我々が今国民の代表として国会総体で取り組む意味で、今後行政監視院法についてはまた別の視点から、総合的な視点からぜひ皆様方に御議論をいただきたいと思います。
最後に、これは前回のフリーディスカッションのとき、行政依存型の体質を変えない限りオンブズマン制度をつくったりなんかしてもだめだという都築先生の御発言があって、そういう意味で、参議院としてどういう姿勢をとるのかということでやっていけば既存の制度を活用しても結構なことができるのではないだろうかなという感じがちょっといたしましたので、発言させていただきました。