リム・ホァシンの発言 (国際問題に関する調査会)

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○参考人(リム・ホァシン君) 第二点について若干補足させていただきたいと思います。
 ASEANとEUとの関係です。それはASEMに象徴されているように、非常に緊密になっていきつつあります。EUから見れば、アジア太平洋地域、とりわけNIES、ASEANの市場それから投資を非常に重要視するようになってきた。ヨーロッパ諸国は、日本の報道ではないですけれども、やっぱり経済が非常に低迷しています。失業率について言えば二けたでしょう、ドイツ、フランス、非常に深刻です。EUで貨幣が統一されて、これからいかに発展していくか疑問視されているんです。ヨーロッパは非常に困難に直面しているので、いかにアジアとの交流、アジアとの貿易、アジアに対する、とりわけASEANに対する投資をふやしていったらいいか非常に真剣に考えられるようになってきたんです。したがって、シンガポールのゴー・チョクトン首相が提案したASEANとEUとの首脳会議にすぐ賛成されて、定期的に行われることになっています。
 ASEANから見れば、政治的あるいは軍事的に見れば、アジア太平洋の真空をだれが埋めるかです。アメリカがフィリピンから撤退して、アジアの安全と平和をだれが守るか。ASEAN諸国が非常に危惧しているのは何かといいますと、アジア太平洋にアメリカのかわりに日本が出てくることを歓迎しません。かといって中国が出てきたらそれもまた反対します。インドも警戒されています。あくまでもアジア太平洋地域において力のバランスが保たれて、アジア諸国は平和的に経済建設を進めていくことが一番望ましいですからね。
 では、どうすればいいかです。御承知のように、日本もそうだったんですけれども、NIES、ASEAN諸国はアメリカというような大きなマーケットが存在して、アメリカに引っ張られて成長してきた。八五年以降、日本たたきそれからアジアNIESたたきによってNIES、ASEAN諸国の対米輸出が抑制されて激減してきた。アジア諸国、とりわけNIES、ASEANはこれから国際市場を開拓していかなければいけない。EUは閉ざされている。それは困る。したがって、どうしてもEUと定期的な会議を行って、EUとの協力、提携を強化していかなければいけない。それは経済的な配慮であると同時に、アジア太平洋地域の真空を配慮してヨーロッパの力をも入れておく、そういうように総合的に判断して、ASEAN諸国を中心にヨーロッパ諸国との交流を深めてきたと私は見ています。
 問題は、さっきプラサート先生も御指摘されたように、ASEAN十カ国が成立すれば、今懸案のミャンマーの問題をいかに解決するか。ミャンマーの人権問題民主化運動の問題です。ヨーロッパはやっぱり抵抗していますからね。それを若干互いに譲歩をして、棚上げして、今ASEAN諸国はEUを説得して、うまくいくかどうか知りませんけれども、一つ象徴的な出来事としては、最近スハルト・インドネシア大統領がミャンマーを訪問した、これは異例の異例ですけれども。つまりASEAN諸国は、ミャンマー、それからラオス、カンボジアも加入して拡大されたASEANの国際的な地位、発言力を強めていくと。インドネシアも自分の問題がありますね、東ティモール問題で。EUもポルトガルなどは非常に批判的でインドネシアと紛糾しています。
 ASEAN諸国においては、ミャンマーの問題、東ティモールの問題それから人権の問題低賃金労働の問題、いろいろ重要な懸案となっています。これをいかに解決すればよいか、これをうまく解決すればASEANとEUとの関係が一層促進されていくに違いないと思います。
 以上です。

発言情報

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発言者: リム・ホァシン

speaker_id: 7794

日付: 1997-03-03

院: 参議院

会議名: 国際問題に関する調査会