山本一太の発言 (地方行政委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○山本一太君 私もしばらく特別地方消費税のことは忘れたいと思っておりますけれども、三年間は引き続き監視をさせていただきたい、このように思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
次に、行財政制度の改革に関する点について幾つか問題を提起させていただきたい、このように思っております。これは現在、国民的な課題となっている問題でもございまして、さまざまな側面から考えてみたい、このように思うわけでございまして、政府・与党の立場とは異なった指摘などについても取り上げつつ、大臣や自治省のお話を伺いたい、こういう形で質問をさせていただきたいと思っております。
最初の問題点を言いますと、多少プロポーザティブなあれでございますけれども、自治省は必要かと、こういう観点でちょっとお話をさせていただきたいと思っております。
行政改革は、言うまでもなく現在の橋本政権の最重要課題でございまして、財政改革の分野では、昨日十八日、財政構造に関する首相指針が発表されたのは御存じのとおりでございます。シーリングの問題や公共事業や財政投融資の見直しなんかもございますし、地方分権の推進、補助金、規制緩和、あるいは特殊法人の見直しなど、それぞれ大切な問題だと思います。その中に中央省庁の再編問題というのもあるわけでございます。
行政改革会議が発足する以前から省庁の再編ということについてはさまざまな新聞報道がなされました。それによれば、自民党の行革最終案で、行政分野を国家の存続、国富の確保、拡大、国民生活の保障、教育や国民文化の継承、醸成、こういったものに四分類をし、結局十省庁にするというような話も伝わっております。これによれば、地方分権は総務庁が担当し、国、地方の財政調整は財務省が国の財政とあわせて所掌するということのようであります。
御存じのとおり、実際には自民党はこのような案をもちろん正式決定もしておりませんし、公表もしていないわけでございまして、これはもう一笑に付してしまえばそれまででございますけれども、今後地方分権が進展していく中でこういう話が出てくる、そういう中で、中央省庁として地方自治やあるいは地方財政を担当している自治省がこれからの役割について再検討を迫られているというふうに私は考えておるわけでございます。
ある新聞の社説によれば、歳入の自治の確立こそが中央集権体制を解体し、地方主権あるいは地方分権に転換する前提条件であり、その過程で地方分権の旗を振ってきた自治省の役割も終わるはずだ、自治省が必要かと問いかける改革こそが地方行財政改革の視点であるというふうにも述べられているわけでございます。
この省庁再編等の話は、現在、行革委等でも実際に各省庁の機能の再検討などが行われておりまして、大変センシティブな時期でもございますので、これについてはあえて自治省の方のコメントを求めるつもりはございませんけれども、私の私見をちょっと申し上げさせていただければ、私は自治省は必要である、このように思っているわけでございます。地方分権の推進といっても、一つには自治体の受け皿の問題もありますし、そう簡単にはいかないだろうと思うわけでございまして、何よりもこの日本に地域格差というものがある限りは何らかの財政的な調整が必要である、すなわち自治省が果たす役割はまだまだこれからあるんだというふうに思っております。
私はアメリカで大学院の教育を受け、また国連に勤めていたときにもずっとニューヨークにおりまして、どちらかというと欧米型の思考がどうも頭を占めていたようなところがございます。大臣は選挙区を十数年歩き回られたわけですけれども、私は政治家になって一年半、やはり地元を歩き、農家に泊まり、畑作業を手伝い、町や村に行きながら、政治と行政というものは弱いところに光を当てなきゃいかぬ、こういう確信を持ったわけでございます。地方分権をする中で、地方にどんどん権力を移譲する、自治省は余り出しゃばらないようにする、それと同時に弱い地域に対してはある程度何らかの調整をする、このバランスを考えながらやっていく必要があるんではないか、このように思います。
自治省が必要だとはいっても、制度的にはこの戦後五十年の間で行き詰まったところもあるかと思いますが、そこら辺のところは本当に地方自治のために役に立つ、地方団体にとって有益な省庁としての役割を模索しながら、そういう危機感を持ってこれからもお仕事を進めていただきたい。
この点についてはお聞きしたい気持ちはありますけれども、あえて私のコメントとしてとどめさせていただきたいと思います。自治省の役目は終わらない、自治省は必要であるということを申し上げたい、このように思っております。
橋本私案の中でも地方交付税の仕組みの見直しというのがたしかあったように思います。私の次の質問は、地方交付税の役割、地方交付税がどういう役目を果たしていくか、これがどういうふうに変わっていくかということをこれから御質問させていただきたい、このように思っております。
地方分権がどんどん進んで地方団体に自主財源が充実する、そういうことを仮定しますと、当然地方交付税の制度も変わっていくんではないか、このように思うわけでございます。自治省の考え方によれば、地方交付税制度の目的は、地方団体の自主性を確保しつつ、財源の均衡化を図り、行政の計画的な運営を保障することによって、地方自治の本旨の実現に資するとともに、地方団体の独立性を強化することとなっております。すなわち、簡単に言えば財源の均衡化、財源調整機能と財源保障という二つの機能ということでございます。
そこで、地方分権が進み、権限も財源も地方に移譲される、こういう想定をいたしますと、これまでのように自治省が地方団体の代表として大蔵省から地方交付税をとってくるというような財源調達のやり方もこれは変わってくるのではないかと思うわけであります。そして、もう一つの機能である財源調整ということについては、財政力の乏しい地方団体への財源保障をどうするか、こういう点に絞られてくると思うわけであります。こうしたことを考えると、地方交付税制度の縮減というものは当然射程に入ってくるように思います。
ここで私がお聞きしたいのは、この財源調整機能が残るにしても、今の地方交付税の配分方式、算定方式というのは極めて複雑でございまして、いわば自治省の担当者のみが理解できるような大変複雑なシステムになっているのではないかということでございます。ある自治省の方によれば、いやそんなことはない、これを非常に公平に分配するためには細心の注意が必要で、これはもう大変な作業なんだというお話も伺ったわけでございますけれども、これを少し簡素化したらどうかということについてどう思われるか。
そして、地方団体間の財源調整について地方団体も当事者となっていくということが必要なのではないか。これもある程度地方団体の見解をきちっと受けるシステムがあるようにも聞いておりますけれども、そこら辺も含めてこの二点についてどう思われるか、自治大臣あるいは財政局長の御見解を伺いたい、こう思います。