守住有信の発言 (逓信委員会)
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○守住有信君 おっしゃた協調と競争、前段の一段ロケットのときはそういう体験ノウハウを得、それで二段ロケットになれば競争だと、私もそうとらえておるんですよ。ただ、スタートのときは余計体験ノウハウを、条約上の知識も得ながら、ただ条文の知識だけじゃだめだからね。これは郵政省も余計に間に立ってのリーダーというか、郵政省、行政がコンサルタントにならなけりゃいかぬ。外国とですから、必ず外務省関連も出てくる。二国間もある、アメリカとも。
ついこの間も、私の部屋へカナダ大使館の女性の科学技術担当、参事官、一等書記官その他見えまして、ふっと思ったんです。アメリカとはまだわからぬぞ、カナダと優先的に結べと。カナダはアメリカ大陸で物すごい具体的なアメリカ側との連携のシステム、ネットワークがあるわけだ。そういうことも私は一つの戦略だと。まずカナダと行く。アメリカとの問題がだんだんWTOその他で理解を得ていけば、今度は直に行く、こういうふうな二段ロケット、これも外交上の一つの判断ではなかろうかと思う。
NTTはNTTとして、今おっしゃったようにスタートのノウハウは十分周りから蓄積して、外国に行く国内的なノウハウも得て、そして二段ロケットになるときは、だんだん独自性というか競争原理を発揮してもらう、こんな気持ちでおります。
そういう海外との関係はますます、もう国際部は解体して、独立した部門じゃなくて電気通信局の一部、政策局の一部、そういうふうにせぬと、何か私は省内もちょっと縦割り過ぎるんじゃないか、三局あるでしょう。
この間も言うたんだ、これはNHKだったけれども、放送行政。通信と放送がこうですよ。NTTも放送、映像の研究開発もどんどん進めておられる。NTT研究所はもうクローズドだ。受信料は受信料でございます。科学技術庁の研究調整費も一銭も使うておらぬ、要求もしておらぬ。私は要求なくて査定なしと言って、この間のときは科学技術庁の調整課長も呼んで、研究調整費、各省庁のあるいは民間の研究所にもこうやっておるわけだな。そういうのを放送と通信、そしてそれをアウフヘーベンするのが通信政策局。国際部も含めてそういう政策的な、具体的なリードというかコーディネーター、そういう役割を私はますます今後の郵政省、行政部門に期待をしておるわけでございます。
さて、もう一つ話題を変えまして、「通信の矛盾と暗部をつく訴訟」、週刊東洋経済、一九九六年四月-五月号ですか、例の電話加入権の問題、これで裁判が起こっております、大分前ですよ。訴えたのは福井に本社がある電話レンタル会社、日本テレシス。ドコモに対して、いわゆる新規加入料、昔から我々は施設設置負担金、それで裁判が起こって、どうのこうのでね。加入権、権利ですよ、明治以来国民の一軒一軒、企業。企業も台帳に載っておる、財産。個人の家庭も。その料金の七万二千円が、高い問題は別ですよ。これは下げる努力はせにゃいかぬけれども。加入権をなしにするという動きが現に出ておるでしょう。まず、本体でなくてもね、子会社の方から、移動体通信の方から。
そして、質問しようと思うとったら、けさの朝日新聞だ。もっともクェスチョンつけてあるけれども、「消える加入権?業者困惑 NTT、七月から一部の加入料ゼロ 四兆三千億円の価値」。いいですか、郵政省も。これはけんけん明治以来からの国民の加入権。電話債権も義務づけておったんだ。あれは二大目標を達成したが、すぐつく電話、すぐかわる電話、それで民営化、株式会社に移るけれども。電話債権は日本特有の政策、戦後の。資金量が足らぬ。それなら、電話を引きたい方に利子がついておる電話債権を引き受けてもらって資金を調達して、戦後ずっと設備投資をしてきた。皆さん方の先輩だね、戦後の電電公社。これは電話債権はやめた。しかし、加入権という問題は、これは明治以来の法律制度になります。これは加入権の料金が云々は別ですよ、これは下げていかにゃいかぬけれども。これをゼロにするというのは、何か新しい時代、新しい時代というけれども、過去の蓄積とか、その法的なあるいは歴史的な意味を本当にNTTの経営者は――NTTはインターナショナルとか何かはやっておるけれども、法務部門の応待、裁判を受けたら裁判に対処する部門はあるけれども。それからさらに、こういうものに向かっての郵政省の通信行政としての指導、監督、これが要るんですよ。規制緩和、規制緩和ばかりだけれども、社会的規制の問題、個人の資産、明治以来のじいさん、ばあさんの時代から積み上げてきた電話加入権、これが起こる。安くはせにゃいかぬ。七万二千円でいいとは思わぬ。これは五万円でも四万円でも下げる努力はせにゃいかぬ。もう一つは、基本料との関係もあるけれどもね。
これは現象の一端だけれども、朝日は出した。そのほかにも私のところに手紙まで来ておるんだよ。宮津社長、「将来の廃止に含み 一般加入電話の施設設置負担金「どこかでケリ」」。こっちからは「四兆三千億円もの電話資産が無しくずし」言って、日本テレシス株式会社社長。我が家まで実は来ておる。皆さん方来ていますか。――やっぱり、おれは長くやっておるだけにいろんな関連会社が知っておるんだな。
そして裁判までになっておる。そのとき郵政省は、法的な最高の権威は、裁判の前は内閣法制局だ。法制局でも十分法的にも吟味して区分けするなら区分けする。そこをよく早目早目にやっておかぬと。規制緩和で事業体へ任せる、明治以来からの電話加入権、国民一人一人の権利が累積されて四兆何ぼですよ。幾ら新しい時代を迎えたと言っても過去の累積、個人の家庭、会社もあるけれども、これをよく踏まえた勉強を法制局と一緒に、そしてNTTと十分詰めた議論をしていかぬと。
電話は一般大衆ですよ、郵便と同じだ、一軒一軒に届くわけです、出すと。これは受発信機だからね。明治以来の積み重ねの加入権、設置負担金、権利の関係、これは国民の権利ですから。ちょっとビジネス、商売と違うよ。ただ、ビジネス的感覚で規制緩和で、社会的規制の中の権利ですよ、国民一人一人の加入者の。これを守る。私も住まいを守る、一軒一軒の家庭を守る、これが私の政治信条なんだ。余計こうなるんだよ、必ずしもおれだけではなくて。法的にも十分詰めて対処していただかぬと、一々言い出せば切りがないから答弁は求めません。
今度の法律改正のあれをしていて、どなたかおっしゃいましたが、光と影、影の部分。光はみんな意欲を持ってちやほやして負けぬようにということでやっていかれますが、接続料の問題もそうですよ。接続料だけじゃないよ。影の部分の一軒一軒の家庭の権利を守る、明治以来の積み重ね。それはよっぽど法的にもがっちりあれして、国民大衆の方、電話利用の方々によくわかるように、これは行政の責任ですよ。申し上げておきます。
一方的なお話になりましたけれども、これは今後のためを思って、今後の情報通信社会、そのためにはやっぱり光と影、影の部分をがっちり踏まえてきちっとさせていっていただきたいというのを最後の私の要望にいたしまして、ちょっと早いけれども終わらせていただきます。