堀之内久男の発言 (逓信委員会)
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○国務大臣(堀之内久男君) このたびのNTTの再編成法案を御審議いただくに当たりまして、過去十四年間の長い時間を要したではないか、こういう御指摘でありますが、何でも変革をもたらすというときには、それぞれ大変大きな勇断が要ると思います。十二年前に電電公社がNTTとして発足をした、それも私はやはりその当時の当事者の大変な御英断であった、こういうふうに思っております。
特に先ほど真藤総裁のお話がありましたが、ちょうど鈴木内閣の時代、私も逓信委員会の理事でありました。そのときに、真藤総裁がおいでになられまして委員会で述べられたことはいまだに記憶にあります。
私も日本の電電公社の総裁という大仕事を与えられましたが、ここに来てみたら私の石川島播磨重工の因島工場の工場長の資格しかありません。何一つ総裁に権限がない。ということは、手足をくびって泳げというのと一緒であるというような答弁をされました。我々も改めてびっくりした。賞与一つが決められない、給与一つが全部国会の承認である。これでは私は電電公社の将来はないと。これはもう逓信委員会で言い切られましたので、私どもも改めてとんでもない総裁が来たなということでびっくりいたしたわけであります。
以来、私は、やはりあの真藤総裁が社内の皆さん方と民間企業という立場で公社の将来を検討されたものと思います。したがって、今から十二年前にNTTとして、民営企業として発足された、あるいは英断をされたその気持ちは、私は真藤総裁あってできたと思います。当時はまだ黒字経営でありますから、なかなか私は分断はできなかったと思いますが、もう御案内のとおり、今日の情報通信というものが技術の急速な革新によりまして急激な発展をいたしております。我が国においても、この情報通信産業が今やリーディング産業としての大きな役割を果たし、世界各国もまた二十一世紀の戦略産業として大きな努力をしておる今日であります。
したがって、今後のNTTのあり方について、時間は要しましたが、しかし、この前宮津社長が委員会で述べられた言葉に、ちょっと時期はおくれたかもしれぬが取り返しのつかない時代ではなかったと、衆議院であったか、こういう答弁をされました。ある程度時間はかかりましたけれども、しかし今日のこの技術革新、そしてそれによるマルチメディア時代を迎えますときに、もうやはり電話だけの時代ではない、この新しい時代に対処して、今後再編成しなきやならぬ、こういう決断をされた今回のNTTの皆さん方には私どもは深く敬意を表するわけであります。やはり時間がある程度かかったということが今回の大きな編成の引き金になった、あるいはまたこの技術革新がそうしたことになった、こういうように理解をいたしております。
今後私どもは、NTTの蓄積された技術力あるいは人材というものを十分生かされまして、少しおくれましたが、これからの新しい時代に対応して、やはり日本の電気通信情報産業のかなめとして大きな進展を期待いたすわけでございまして、また、そのことによっていろいろな公正競争の確保、すなわち接続ルールその他先ほどからもいろいろ関係の業界の皆さんが御要望されましたが、そういうものが確保されることによって、私はこれからの日本の情報通信産業の大きな発展が期待できる、こういうように思っております。