朝日俊弘の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○朝日俊弘君 私は、民主党・新緑風会を代表いたしまして、ただいま議題となりました一九九七年度地方財政計画と地方交付税法等の一部を改正する法律案、地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律案について、総理及び関係大臣に質問いたします。
 本年五月三日の憲法記念日は、地方自治法が施行されて五十周年の記念日でもあります。つまり、新しい憲法のもとで戦後の地方自治制度が発足してちょうど半世紀という節目の年を迎えるわけであります。折しも、明治維新、戦後改革に次ぐ第三の改革とも位置づけられる地方分権の推進がまさに正念場を迎えようとしております。このようなときであるだけに、今、国政の場にある私どもは、いわば歴史的な責任を負っているというべきでしょう。
 今こそ、これまでのような追いつき追い越せ型の経済社会構造から成熟型の経済社会構造への転換、言いかえれば、いわゆる護送船団方式による経済運営と全国均一のナショナルミニマムの達成を目指す社会から、むしろ多様な選択肢が提供され、違いこそが豊かさであるとお互いに認め合えるような社会、そして安心して暮らせる地域づくりを目指す社会へと大きく発想とその枠組みを転換していくことが求められていると思います。
 そうしたときであるだけに、地方分権の推進、私はこれを地域主権の確立と申し上げたいわけですが、この地方分権の推進は一歩たりとも引かぬ決意で臨む必要があると思います。総理大臣としての御決意をお聞かせください。
 あわせて、総理は、実際の地方分権推進計画の策定以前においても、地方に移管すべき事務等についてその一部を前倒しして実施すると述べておられますが、その際の基本的な考え方といいますか、どのような柱立てをお考えでしょうか、お伺いしておきたいと思います。
 次に、このような節目の年に当たり、地方財政の強化を図る観点からお尋ねをいたします。
 私は、この機会に地方財政に関する国会審議や決議などを振り返って見てみましたが、衆参両院における地方行政委員会において、地方財政の拡充強化に関する決議がほとんど同じような内容で何度も何度も繰り返し行われているわけであります。
 特に、決議の中で取り上げられている重要な課題の一つは、自主的な税財源の確立についてであります。改めて申し上げるまでもなく、国と地方の財源配分を見ますと、租税収入ベースと最終支出ベースの間の乖離が大き過ぎる。つまり、地方財政の財源確保に関して国の権限と関与が大き過ぎる。もっと地方の自主財源をきちんと確保しなければ、地方財政の確立はほど遠いと言わねばなりません
 ちょうど来年からは新たに地方消費税の制度が導入され、消費税率五%のうちの一%分が地方消費税として充てられることになっております。地方の財源確保の一環として、この消費税のうちの地方消費税分の比率を例えば思い切って三対二にするなど、何らかの具体的な方策の実施に踏み切る時期に来ているのではないかと思うのですが、この点についてはぜひ自治大臣にお尋ねをしたいと思います。
 次に、地方交付税のあり方についてお尋ねしたいと思いますが、九七年度におきましても四兆六千五百四十四億円という、しかも前年度に引き続く巨額の通常収支不足額が出ており、地方交付税法の第六条の三第二項で言うところの制度改正が必要な事態に立ち至っていると判断せざるを得ません。
 ところが、総理は、この問題についてさきの衆議院本会議においても、国の財政も深刻な状況にあり、交付税率の引き上げ等の恒久的な制度改正は難しいことから、単年度の特例措置で対処したと答弁されております。それでは地方交付税の規定は一体何なのか、何のための規定なのかと疑いたくなります。
 この点について、つい先日、三月七日の衆議院地方行政委員会では、「地方交付税総額の長期的安定確保のため、地方交付税法第六条の三第二項の趣旨を尊重し、通常収支不足を解消するための方策を講じること」との決議がなされております。この点を踏まえまして、このように引き続く通常収支不足の解消に向けた今後の対応策について、改めて総理にお伺いしたいと思います。
 最後に、私たち民主党は、財政改革に向けた重要な柱の一つとして公共事業の抜本的な見直しを求めておりますが、御承知のとおり、公共事業の多くは地方公共団体が実施しているのが現状であります。しかも、その財源の大半は地方債に依存しているわけですが、こうした地方公共団体のこの間の借金体質を大きく切りかえていくためにも、今こそ思い切った手を打っておかないことには到底未来への責任を果たすことはできません。
 公共事業の計画・実施過程において地方公共団体が直接に関与する余地を広げ、当該地域の実情にそぐわないむだな事業を廃止し、あるいは一層のコスト削減を図るなど、より徹底した対応策を講ずることによって具体的な改善を図るべきであると考えますが、この点に関する総理の見解を求めまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣橋本龍太郎君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 114015254X00919970317_011

発言者: 朝日俊弘

speaker_id: 25759

日付: 1997-03-17

院: 参議院

会議名: 本会議