橋本龍太郎の発言 (本会議)

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○国務大臣(橋本龍太郎君) 大渕議員にお答えを申し上げます。
 まず、厳しい財政事情にある現実に対応して、六月三日の「財政構造改革の推進方策」を踏まえ、改めて政府の考え方を国民に明らかにして理解を求める責任がある、こういう御指摘をいただきました。
 議員御自身の御質問の中でも、特に社会保障を中心にして数字を挙げて御説明になりましたとおり、今、我が国の危機的な財政のもとにおきまて、私どもは財政構造改革への取り組みを一刻の猶予も置くことはできないと考えております。
 また同時に、財政構造改革は国民の御理解が、また協力がなければ実現は不可能でありまして、今後、「財政構造改革の推進方策」の趣旨等を国民の皆様に積極的に御説明いたしながら御理解を得る努力をしてまいりたい、そのように考えております。
 次に、その中において社会保障制度改革を行った場合、給付と負担のバランスの見直しを挙げているけれども、介護保険を導入した結果、そのバランスはどう変わるんだという御指摘をいただきました。
 先ほども引用した数字でございますけれども、本年度から明年度を考えました場合に、年金受給者において約百万人の増加、その結果として必要となります自然増の経費は約千五百億円程度、七十万人の老人医療の受給者の増加が見込まれますが、これに要する経費は約五千五百億円、福祉等において必要とされる自然増経費は約一千億円であります。
 この給付のバランスを考えました場合、社会保障全体における介護にかかる負担の比重というものは将来ともに相対的には小さいと予測をいたしております。今後は、その比重の大きい医療・年金を中心に、給付と負担の効率化、適正化を図っていくことが必要であり、介護保険の創設はこうした改革の契機になる、そのように考えております。
 その場合に、その占める比率という御指摘がございました。
 現在は、今申し上げましたように、特に年金と医療が給付費の大半を占めております。しかし、今後、介護等必要な需要に積極的に対応をしながら、医療及び年金分野を中心にして給付と負担の適正化を図り、効率的で安定した制度の構築に努めていかなければならない、そのように考えております。
 その場合、介護保険制度における世代間の公平の観点という御指摘がありました。
 介護はだれもが必ずかかわる問題であります。そして、介護を身近に感じられる年齢層が負担する保険料を中心として、社会連帯により、その費用を賄う仕組みとしているわけであります。
 具体的には、高齢者も現役世代も平均すれば士体似たような同じ保険料額とするとともに、高齢者にも無理のない範囲で利用料を負担していただく、そのようなことを考えております。
 次に、国民負担率の水準を決定する際、税と保険料の違いを十分認識する必要があると、その御指摘は私もそのとおりに思います。
 その上で、今後、急速な高齢化の進展等に伴いまして、社会保障に要する費用等の増加は避けて通れません。その中において、その財源は安定的に賄うことが必要となります。
 そのような状況の中で、行政サービスに対すろ多様なニーズを踏まえながら、将来世代の負担が過重なものとならないように税と社会保険料を適切に組み合わせていくことが必要だと、そのように考えております。
 また、介護制度を社会保険方式とした理由につきましては、我が国の社会保障は社会保険方式を中心としていること、給付と負担の関係が明確であること、民間活力の活用によるサービスの効率化等の観点から、社会保険方式が適当であると考えております。
 将来的に福祉の原点は所得の再分配にあるという考え方についておまえはどう思うかというご指摘がありました。この介護保険の仕組みにおきましても、所得段階別の保険料とするなど、所得再分配の視点にも配慮することといたしております。
 残余の質問につきましては、関係大臣から御答弁を申し上げます。(拍手)
   〔国務大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 114015254X03519970613_016

発言者: 橋本龍太郎

speaker_id: 24487

日付: 1997-06-13

院: 参議院

会議名: 本会議