池田行彦の発言 (予算委員会)

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○国務大臣(池田行彦君) 日韓あるいは日中の友好関係が、減少という表現を今使われましたけれども、大きく損なわれようとしているとは思っておりません。お隣同士でございますから、いろんな面で関係が深うございます。そうすれば、どうしても立場なり利害の違うところ、異なるところも出てまいりまして、いろんな問題が起きてくるのは事実でございますけれども、しかし全体としてそれぞれの二国間の関係は友好裏に進めていかなくちゃならないという認識はそれぞれの政府において確固としたものがあるわけでございますし、またそういったことで努力をしているわけでございます。
 委員おっしゃるのは、あるいは最近の各世論調査等におきまして非常に親しみを感ずる度合いが減った、そういったことを指しておられるのかと思いますけれども、これは確かに最近中国で行われました世論調査、また我が国で行われました世論調査におきましてもそういう傾向が見られておるのは否定できないところでございます。
 それもいろんな事由があると思いますけれども、例えば日中の関係について見ましても、二十五年前の国交回復のときに比べれば交流の度合いは随分多くなってまいりました。往来する人の数もあるいは進出する企業も貿易も随分大きくなっております。それだけに、つながりが深く幅広くなれば先ほど申しましたいろんな問題も生じてくる、そういうことが一つあると思うのでございます。
 それからいま一つは、国交回復の際には、ずっと長い間不正常な関係にございました日中関係を何とか正常化しなくちゃいけない、そして隣同士の国がこれからともに手を携えて進まなくちゃいけないといった共通認識といいましょうか、あるいは熱気というものがそれぞれの国にあったと思うのでございます。そして、そういったことを踏まえましてそれぞれの国の指導者が、我が方においては当時の田中総理あるいは大平外相あたりが大変な御努力をされて国交回復を実現されたわけでございますが、これだけの努力をしてやっと大事業をなし遂げたんだという思いが両国民全体にあったと。そういったところで非常に友好ムードといいましょうか、そういったものもあったと思うのでございます。
 それからこれだけ年を経て、また関係も深くなってまいりますと、いわば正常な関係は当たり前なんだということになっちゃいまして、それでむしろ違いのところを強調してみたり、利害の異なった点が目立つという点はあると思います。しかし、基本においてこれを大切にしなくちゃいけないという認識は、両国政府はもとより、国民の本当の腹の底にはあるんだと思います。そういった意味で、私どもといたしましては、先ほど総理も御答弁なさいましたけれども、この二十五周年を契機にして一層両国の関係を進展させるために努力していかなくちゃいけない、こう思っているわけでございます。
 そういった観点から申しますと、政府だけではなくて、議会におきましても最近中国あるいは韓国との間の議員交流を再活性化するという動きが盛り上がってきていることを私どもも大変高く評価しておりまして、そういった議員、経済界あるいは国民全体のいろんな分野での両国との交流を進めていく中で二国間関係の進展、そしてこの地域の安定化にも資する状況をつくってまいりたいものと念願している次第でございます。

発言情報

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発言者: 池田行彦

speaker_id: 9910

日付: 1997-03-07

院: 参議院

会議名: 予算委員会