橋本龍太郎の発言 (予算委員会)
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○国務大臣(橋本龍太郎君) 昨日、本委員会の開会に当たりまして、その時点において判明している状況を科学技術庁長官から本委員会に御報告を申し上げ、その後大変手厳しい御意見をちょうだいいたしました。そして、私からその時点における状況の範囲内でおわびを申し上げましたが、実はその後におきまして、放射性物質をごく微量とはいいながら吸入した可能性のある方々の数が次々にふえてまいりました。そして、最終的に現時点で私が受けております報告は三十七名ということであります。
そして、正確に申し上げますならば、第一回目の事故の発生について、むしろこの予算委員会の休憩になり昼のニュースを見て知る方が、動燃から科学技術庁を経由し連絡を受けるまでの間には時間差がございました。そして、たまたま国賓としてお迎えをいたしましたセディージョ大統領の宮中晩さん会が終わり、車に乗りました瞬間に第二の爆発事故の状況を知らされ、その細部につきまして、なお私の方から科技庁を通じ動燃に対し詳細を知らせろという指示をする、そうした状況もございました。
そして、その二度目の爆発事故について報告を受けました時点では、最初の事故との関連性についても動燃側からの報告にはございませんでした。昨日、市川委員にお答えを申し上げましたときにも、その点の報告は来ておらないままに、午前中の事故と再発した火災との間に当然関係があると思うという私の推測でお答えを申し上げたわけでありますが、現時点において判明してきておりますものは、この関係が別のものではなかったという状況でございます。
そして、昨日も申し上げましたように、この事件は、これから調査委員会を設立し、すべて公開でその調査、審議を行い、そのプロセスにおいても国民の信頼の回復に努力すべき性格のものと、そういう動き方をこれからしていくわけでありますけれども、私はやはり一番の問題は、これを分析してまいりますと、今政府の危機管理という点についての御指摘をいただきましたが、政府の対応につきましても反省すべき点は出てくるかもしれません。しかし、いかなる危機管理の場合でありましても、実は一番基礎になりますものは現場からの第一報であります。
私の思いを率直に申しますならば、「もんじゅ」の事故が発生をいたしましたとき、動燃には通報おくれとともに事実の隠ぺいという問題があり、これが必要以上に多くの方々への不安を投げかけた。そして、その後、円卓会議等を繰り返すことによりまして、その不信をある程度まで消すことができたと思っておりましたやさきの事故でありますだけに、動燃には「もんじゅ」の事件における反省また教訓の受けとめは一体どうされていたのかという思いが、私自身、いたします。
なお、今、科学技術庁長官の健康云々にまでお触れをいただきましたけれども、長官執務に何ら影響のあるものではありませんし、また長官が例えば体調を崩して伏せっておられたといたしましても、当然ながらそれにかわるべき職責の者が政府部内における連絡の責任はとるべきでありまして、その点がこの問題の通報おくれといったようなものを起こしたことではございません。
私は、やはり動燃の体制が「もんじゅ」の事故発生以来の教訓を全く生かしていないとしか思えない。その報告を受けた時点において科学技術庁がもう少し事態把握に対する指示をする、あるいはそうした点に対しての警告を発する等々の行動が必要であったのかと現時点で思います。しかし、やはり当事者である動燃の通報おくれというものが今回の事態を必要以上に大きなものにしつつある、この点については政府としても責任を感じておりますということを、昨日、申しわけありませんでしたという言葉を申し上げましたけれども、同じ言葉とともに御報告を申し上げます。