尾身幸次の発言 (財政構造改革の推進等に関する特別委員会)
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○尾身国務大臣 景気の現状についてでございますが、ここしばらくの間は、実は御存じのとおり、三月までの、消費税引き上げ前の駆け込み需要というのが予想以上に大きいものがございまして、住宅建築の関係、それから消費の関係、それから設備投資につきましても、二%の消費税引き上げということに対応して駆け込みがございました。そして、四月以降、それに対する反動減、これも予想以上に大きかったわけでございまして、四月―六月の数字が、GDP対前期比二・九%マイナスというようなことでございまして、その余波をまだ七月―九月に多少引きずっていたかなという状況でございます。
ただ、詳細に数字を見ますと、雇用も伸びておりますし賃金所得も伸びているということで、消費者の所得そのものはそこそこの水準になっている。それから、企業収益の方も伸びておりますし、設備の過剰感というのはだんだん低くなってきております。つまり、余っている設備が少なくなっているということでありますけれども、したがいまして、設備投資の方も増加するような経済的背景は整ってきている。それから、消費も増加するような経済的背景は整ってきている状況でございます。
しかし、設備投資はそこそこ伸びておりますが、消費がまだ従来どおりの力強さに戻っていないというのは、企業家あるいは消費者の皆様の、経済の先行きに対する信頼感というものが低くなっているという現状ではないかと考えている次第でございまして、私ども、民間活力を中心として経済を活性化していく、そのためには、企業の活動する場をほかの国並みに、イコールフッティングするような条件を整えるとか、あるいは規制緩和をするとか、あるいは不良債権のしこりをなくするべく土地の流動化を図る等々の政策をとっていきたい。
それによって、二十一世紀に向かって民間企業、民間活力を中心とする経済活動をしっかりとやっていただけるような体制ができたならば、そういう将来に対する展望も開けるといいますか、景況感もよくなって、全体の数字が順調な回復軌道に乗ってくるんじゃないかというふうに考えている次第でございます。
先ほどからお話しのとおりの、番町政策研究所のレポートも拝見をさせていただいておりまして、その意欲、大変に私、高く評価させていただいているところでございますし、また、先日は自民党の緊急国民経済対策もまとめられたところでございます。この自民党の緊急国民経済対策、私は拝見をしておりまして、大変にいいものを出していただいたというふうに考えておりまして、これもまた十分踏まえまして、私どもとして、政府としての対策を取りまとめていきたいというふうに考えております。
自民党の対策は、いろいろ税制等の面においてまだ数字の確定がしにくい点もございまして、表現そのものがあいまいになっているように感じておりますけれども、しかし、一つ一つの文章を眼光紙背に徹するという気持ちでごらんになっていただきますと、相当有効な対策を打ち出しているなという感じもございます。それをしっかりとした数字の肉づけをいたしまして、将来展望を開くような方向づけをしていきたいと考えている次第でございます。