谷口隆義の発言 (財政構造改革の推進等に関する特別委員会)

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○谷口委員 新進党の谷口でございます。
 本日、四人の先生方におかれましては、大変お忙しい中、当委員会に御出席を賜りまして、ありがとうございました。また、先ほどはそれぞれの先生方から大変御高説を承ったわけでありますが、今、当委員会におきましては、御存じのとおり財政構造改革法案、極めて重要な法案を審議いたしておるところでございまして、そのような観点から何点かの御質問をさせていただきたいというように考えております。
 今回のこの財政構造改革法案と申しますのは、二〇〇三年までに国、地方の財政赤字をGDP対比で三%以内におさめる、また、二〇〇三年までに特例公債からの脱却を目指す、このように言われておるところでございます。
 しかし、これは私ども、二つの意味において大変問題がある、このように考えております。
 一つは、先ほど二宮先生もおっしゃっておりましたが、これは、財政構造改革法案といいながら構造改革という視点が抜けておる、まさに歳出削減、また均衡財政法案とも言われるような法案であります。
 金融をめぐる世界は大きく変貌いたしております。来年の四月から外為法の自由化も始まります。ビッグバンが二〇〇一年まで、こういうように今政府の方は推し進めていらっしゃるわけでございますが、そうしますと我が国の金融市場が大きく変わってくるだろう、こういうことでございます。
 今まで、我が国の国内の金融マーケット、いわゆる個人資産千二百兆円と言われるようなマーケットの中で国また地方が債券を発行してお金を調達した。また、財投におきましても国内の資金を調達してこれを回してきた。こういうような状況でございますが、今後は、そういう観点だけではなくて、極めて視野が広くなってくると申しますか、世界の金融市場が大きな対象になってくるだろう。こういう観点も、これは忘れてはならない観点だろうというように考える次第でございます。
 またもう一つは、大変ごこに来て景気が悪くなってまいりました。
 今、御存じのとおり九五年の九月に超低金利〇・五%の公定歩合に引き下げられたわけでありまして、もう既に三年目に入っておるわけでありますが、そういう意味において、金融政策はもう打てないというような状況になっております。また一方、今回の財政構造改革法案を審議しておるわけでございますが、総理並びに大蔵大臣は財政出動は行わないというような状況の中で、財政政策も打てないというような金縛りの状況にあるわけでございます。政府の趣旨説明、また、大蔵大臣、総理のお話の中にもありますように、我が国の今抱えておる累積債務、五百二十一兆円と言われるような、これは隠れ借金も含めましてこういうような累積債務があるわけでございまして、これが我が国の財政に大変な負担になっておる。国債費を通じて大変な負担になっておるというのは、これはよくわかる話で、極めて重要な話である。
 しかし、今の景気の悪化は角を矯めて牛を殺すというようなことにならないのかということで、大変危惧いたしておるところでございまして、現実に、このところの数字を見ておりますと、先日の日銀支店長会議におきましても、各地域において極めて景気が悪くなった、足踏み状態。また、国内の自動車販売も減少しておる。また、百貨店の売り上げも、消費税引き上げ以後、四月以降九月までずっと前年対比で減少しておる。また、先日の世界同時株安でございます。これはもう大変なショックを与えたわけでございますが、これが逆資産効果になって、またより一層消費を減退させないのか。
 また、金融機関の不良債権の問題がございます。この金融機関の不良債権の問題は、私はずっと、バブル崩壊以後の政策の間違いが何点か現実にあったんだろうというように訴えておるわけでございますが、特に根底にあるこの不良債権の問題が解決しないと景気はよくならないというようにずっと言い続けてまいりました。現実に、そういうようなことで、政府は六次にわたって六十兆円を超える経済対策をやりながら、むだ金に終わっておるというような状況でございます。
 また、こういう状況の中で、ゼネコンの状況が極めて厳しくなってきたというようなことで、全国五十六万業者でございますか、建設業界の状況が極めて悪い。大和総研の資料によりますと、上場会社のうち十七社がもう既に債務超過に陥っておる。こういうような数字がずっと上がってまいりますと、本当にこの景気は大変だな。私も、地方に帰って選挙区の方にいろいろお聞きするわけでございますが、政府、特に経企庁長官は、先日、緩やかな回復から足踏み状態、こういうようにおっしゃったわけでございますが、足踏み状態ではない、大変景気が悪い状態である。今、何らかの方策、我々は大幅な減税をやるべきである、このように言っておるわけでございますが、このようなことについてもやらないというようなことで、大変景気が危惧されておるところでございます。
 また、先日私、当委員会におきまして質問をさせていただきましたその折に、九一年以降の政府のとった政策が、金をぶち込んで景気が上がってきたら景気を冷やす、ストップ・アンド・ゴーの連続であった、このように言っておるところでございます。また、本年は、御存じのとおりこの四月に消費税が上がって、これで五兆円。また、社会保障関連費用、この九月に医療保険が上がりました。また、特別減税が廃止されました。これらを合わせますと九兆円の国民負担がのしかかってきたわけでありまして、この影響がかなり出ておるのではないか。このようなときに政府はデフレ予算を組んでやっておる。これはまさに病人に冷や水をかけるようなものだ、このように言っております。
 また、先ほど申し上げました、もう三年目に入りました超低金利は極めて大きな影響を及ぼしておる。銀行はモラルハザードが生じ、年金生活者は大変な状況になっておる。今回の世界同時株安の大きな原因は、我が国の超低金利が、アメリカの株式市場に行ったり、また東南アジアの市場に行った結果バブルを生じさせた、このようにさえ言われておるわけでございまして、今超低金利の見直しをやっていかなければいけない、こういうことでございます。
 また、先ほど金融機関の不良債権の問題に触れましたが、あの住専国会の折にどうもおかしくなっちゃった。住専の救済のために六千八百五十億円という住専への公的資金の導入が、本来やらなければいけない、これは当然そのときには銀行経営者の責任の問題、関係者の責任の問題は生じるわけでございますが、アメリカで行われたような公的資金の問題を論じなければいけなかったときに、結局その方向が違う方向に行っちゃいまして、今そのようなことができない。
 今回、今国会で預金保険法の改正法案が出ております。これは、悪い銀行と悪い銀行をひっつけて新しい銀行をつくってこれでやっていこう、いわば公的資金をなし崩しに入れようというような法案が今上がっておるわけでございますが、そのようなことで、この金融機関の不良債権の問題ももう本当に大変なところまで来ておる。
 こういうような状況の中で、今回のこの財政構造改革法案は、極めてそのような景気に冷や水をかけるということになるだろうというように私たちは申し上げておるところでございます。
 そこで、質問をさせていただきたいと思うわけでございますが、今回のこの財政構造改革法案は、各歳出分野ごとにキャップをかぶせるということで、量的縮減目標を設定してやっていこうというようなもので、先ほど私が申し上げました歳出削減法案、また均衡財政法案ともいうべきものであるというように私は考えておるわけでございますが、本来この財政構造改革というものはどうあらなければいけないのかということについてお話をお聞きいたしたいと思います。まず初めに富田先生の方からごく簡単に、後の質問もありますので、お答えをお願いいたしたい。

発言情報

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発言者: 谷口隆義

speaker_id: 32207

日付: 1997-10-30

院: 衆議院

会議名: 財政構造改革の推進等に関する特別委員会