塚田千裕の発言 (外務委員会)

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○説明員(塚田千裕君) 治安の問題、ブラジルは現在は中南米の中ではましな方かと思います。
 実は、ブラジルでも二十年前までは都市ゲリラというものが盛んに跳梁しておりまして、一九七〇年には大口サンパウロ総領事が誘拐されるというような事件がございましたが、これは当時の軍事政権の強力な施策によりまして壊滅、根絶いたしまして、それ以来そういう政治ゲリラに基づく治安の悪さというものはなくなっております。
 中南米の場合は治安は大体三つの視点から分析できるのでございますが、一つは政治的なゲリラ、もう一つは麻薬犯罪によるテロですね。三番目が一般犯罪、これは都市化が進んでおりますので都市に人が集まる、失業者がふえる、ファベラができる、そういう一般犯罪、三つの要素がございます。
 ブラジルの場合は政治ゲリラはございません。また、麻薬のテロもございません。ただ、急速な都市化が進んでおりまして、リオ、サンパウロ、サルバドール、各地に百万都市がありますが、そういうところはファベラという貧民街が都市の周辺ないしは内部にできるということで治安情勢がどうしても悪くなる。
 ブラジルの場合のもう一つ最近の事例は、おおむねいいんですけれども、政治ゲリラではございませんが、土地なし農民運動というのがございます。一万人ないし二万人ぐらいの土地のない農民が、ファゼンダと称する大きな荘園、農園に実力でもって座り込んで土地よこせ運動をやっている。これが今のところは平和的な手段で座り込みですが、時には衝突してけがをする、あるいは人が死ぬというようなことがございます。これがもしもこのまま広がっていったりすると非常に心配な要因であろうかと思います。
 以上を総括しまして、一般犯罪による特に都市での治安というものは必ずしも好ましくございませんけれども、全体として見ますとアンデス諸国のような、ペルーのような、あるいは中米、カリブの方もそうなんでしょうか、政治的な動きあるいは麻薬によるテロとかそちらの方はブラジルの場合はございません。

発言情報

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発言者: 塚田千裕

speaker_id: 25565

日付: 1997-10-30

院: 参議院

会議名: 外務委員会