小西芳三の発言 (外務委員会)

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○説明員(小西芳三君) 私は今、高野先生から十以上の質問を受けたと思っておりまして、とても全部答えられないんじゃないかと思うんです。
 三選についてですが、憲法裁判所というのがございます。ペルーの憲法裁判所の役割は、日本の最高裁と違いまして、要するにある法律が憲法に違反しているかどうかということについてのみ権限を持っています。つまり、具体的なケースを通じてそれに適用される法律がどうかというケースは取り上げないというのが憲法の規定になっています。これは与党がイニシアチブをとったわけですが、新しい憲法上は三選は許される、つまりそういう解釈法というのをつくったんですけれども、この法律そのものは合憲であるという判定が一つ出ています。
 ただ、それに対して、じゃフジモリさんが三選に出ることはどうだ、これが具体的なケースなんですけれども、これはマンデートに入っていないというのが七人の裁判官のうちの四人の判断でございまして、その四人は判断を留保した、したがって残った三人だけがそれは許されないという判断をしたんですが、これは憲法上疑義が残っているというのが今の一般的な解釈であります。
 むしろ、高野先生の質問の主たるポイントですが、フジモリさん自身は要するに三選に出るとか出ないとかということを明示的には何も言っていません。周りにそういうことを言う人が、特にフジモリさんに近いところではいるんですけれども、その点はフジモリさん自身は慎重に何も言っていません。
 ただ、今の御質問で、フジモリさんが仮に三選がない場合にどういうふうになるかということですけれども、これは将来の話でわからないんですが、少なくともフジモリ路線といいますか、マクロ経済政策をきちっとやる、それから第二期目に入って貧困層、失業問題、これに真っ正面から取り組むということをやれるようなほかのリーダーが出てくれば、フジモリさんが今敷きつつある路線、これまでやってきた路線というのは正しいわけですから、それを引き継いでくれる人が次の大統領になってくれれば問題はなくいくと思います。
 ただ、野党は非常に分裂状態でございまして、まとまった有能なリーダーが出てくるかどうかという見通しは今のところ私どもとしては持ち得ておりません。
 イフチャーの問題がちょっとありましたけれども、これも法律問題プラス、つまりこれは国籍法の問題があるんですが、個人的に利害の問題が根底にあったというのが一般的な解釈でございまして、したがって単にこれが言論の自由に対する圧迫であるとか、必ずしもそういうふうに割り切れない面も残っているということだけちょっと申し上げておきます。
 それから、フジモリさんの出生地問題、これはもうほとんど解決しております。要するに、フジモリさんがペルーで生まれたということはれっきとした事実で、たしか日本のジャーナリストがフジモリさんは日本で生まれたんですかということをフジモリさんのお母さんに聞きに行ったら、はかたれと言われて追い返されたと、自分が一番よく知っているということで、ほとんどそれでけりがついたというようなことでございまして、その問題はない。むしろ、その問題を出したために、その出した背後にいた野党側がかえって不利な状況になっているということかと思います。
 それから、仮にフジモリさんの三選がない場合に日系人にどういう影響があるかという御質問、これは私は基本的にはないと思います。つまり、政治家、官界、弁護士、医者、それからビジネス、もういろんなところへ、ペルーでは四世までありますけれども、それぞれ三世、四世というのはペルー人と同じように生活しておりますし、教育も高い教育を親御さんの御指導で受けております。しかも日本に対してペルー人の持っている、日本というのはやっぱり大変な国だという気持ちは揺るぎないものがあると思いますので、フジモリさん個人の問題とは別にしても、その辺の逆に日系人がいじめられるとかそういう時代はもう終わっているというふうに考えております。
 それから、スポーツ交流、文化交流をもっと盛んにということについては全く賛成でございます。ペルーも移住百周年というのが九九年、再来年ですけれども、特に南米はサッカーが盛んでございますから、ペルーチームと日本のナショナルチームの交流、これは高野先生にもいろいろ御尽力いただいていると思いますが、そういうこと及び音楽その他文化関係の交流についても、やはりあれだけの、十万人の日系人がいる国ですから、その関係を深めていくという意味で非常に大事なことであるというふうに思っております。
 ちょっとカバーし切れない点があったかもしれませんが、また時間があったら発言させていただきます。

発言情報

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発言者: 小西芳三

speaker_id: 10126

日付: 1997-10-30

院: 参議院

会議名: 外務委員会