坂野重信の発言 (建設委員会)

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○坂野重信君 次は、公共事業の役割というか性格論についての私の考えを申し上げながら、また大臣の所見をお願いしたいと思います。
 どうも近ごろ、近ごろといいますかここ一年以上続いておりますが、公共事業バッシングの風評があります。そして、その中身を申し上げますと、公共事業は欧米先進諸国に比べて二倍から三倍、多過ぎるんじゃないかというのが第一点。それから、今や経済効果、景気浮揚効果が少ないじゃないかというのが第二点。第三点はむだなことが多いというような批判が出ております。
 これについて私の見解を申し上げますと、まず第一に、欧米諸国に比べて二倍三倍が多いなんていうことは、これはまさに認識不足でございまして、我が国は欧米諸国に比べて社会資本の整備状況というのは地方に行くほどまだまだ立ちおくれております。例えば、高規格道路とか下水道の整備等も欧米に比べればはるかに低い、河川や砂防のおくれたために毎年多大のとうとい生命、財産を失っている、そういうことを考えるときには、やっぱり公共事業の促進というものは待望されていることは間違いないわけでございます。各県のニーズの調査をやった結果を見てそういう結果が出ております。欧米先進国はもう既に公共事業が完備されていてやるところがないんですから、そういうところと比べて日本は公共事業が多過ぎるなんてとんでもない、これは誤解でございます。
 それから、第二番目の経済効果の問題でございますが、これは申し上げるまでもございません。フロー効果とストック効果と分かれているわけでございます。フロー効果というのは、いわゆるとんかちを行ってその結果どういう効果が出るかというのがフロー効果でございますが、この効果の大きいことは、先般も大蔵省からその見解が発表されました。減税よりも公共事業をやった方が効果があるということもはっきり大蔵省が示しておりますし、経済企画庁等の資料においてもそういうような結果が出ております。ストック効果があることは申し上げるまでもないことでございます。道路ができたらそれだけの経済効果が出てくるということでございます。いずれにいたしましても、欧米各国のような整備の進んだところと我が国とは実情が違うんだということをやはり認識していただきたいと思うわけでございます。
 それから、よくケインズ理論が話題に上りますが、ヨーロッパ等はまさにケインズ理論の時代は終わったわけでございまして、我が日本はまだこれが適用できる時代にあるわけでございますから、その辺が学者の皆さんでさえも間違えて、もうケインズ理論なんというのは日本でも古いんだと、通用しないなんて言っておりますが、とんでもない間違いでございます。
 それから三番目の、むだなことが多いというようなことで特定の公共事業が名指しで持ち出されて非難を受けているようでございますが、公共事業は多岐にわたっておりまして、戦後今日まで日本が立ち上がってきたのもまさに公共事業が一役も二役も買ってきた、役割を果たした成果だと思っております。
 しかし、今後、国民各層の意見を尊重しながら、公共事業相互の連携を密にして邁進しなければならぬのは当然だと思っておりますが、これらについての建設大臣の所感を簡単で要点で結構でございますからお示しいただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 坂野重信

speaker_id: 15885

日付: 1997-12-02

院: 参議院

会議名: 建設委員会