水島裕の発言 (厚生委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○水島裕君 おっしゃるとおりだと思います。
 我々も実際に紹介を書くというのがもう大変なときもございますし、それから紹介状がなくてももうこれは大病院に間違いなく行った方がいいというのは、このごろ一般の人の医学の知識も上がってきましたので、それもわかる例が多いわけですね。ですから余り紹介にこだわることはないと思いますけれども、その辺よく厚生省の中でもお考えいただいて、与野党から少し反対が出たからといってあれするんじゃなくて、与野党ともよく説得していただいて、現場できちんと機能が果たせるようにぜひ勇断を持ってやっていただきたいというふうに思います。
 それの続きなんですけれども、そうなりますと大病院にはその分だけ患者さんが来なくなるというと、単純に経営からいきますと経営難になるわけなんです。
 それからもう一つ、大病院、大学病院というのは、診療ばかりでなくて教育とか研修、特に臨床研究というのは今後の日本の自然科学の発展ということを考えますと非常に大切なのでございますけれども、そういうのが現実に今うまく行われていないわけでございますね。
 委員長に許可をいただいて、今、一枚のグラフを大臣のところと健政局長のところにお渡ししていると思いますけれども、これは一つの臨床研究の例でございます。二、三年前は一つの研究をやるのに二百人以上の患者さんに一年間協力してもらわないと、これは実際は治験の例でございますけれども、治験ばかりではなくてほかの臨床研究も同じでございます。一つの研究に二百人以上の患者さんに集まっていただかないと、それに入っていただかないとぐあいが悪いという研究が一般的なのでございます。従来は、この上のグラフで書いてありますように、一年ぐらいで大体集まっていたわけでございます。ところが、いろんな最近の理由でもって現在はほとんど症例が集まらない、下のカーブでございます。と申しますと、これだけの一つの研究をするのにこのままいきますと五年ぐらいかかってしまって、こういうことに五年かかるようでは全くできないのと同じなわけでございます。
 今、科学技術基本法が通りまして、五年で十七兆ですか、一年四兆円ぐらいの科学技術の研究費が出ているわけでございます。もちろんその最終目的が医療だけとは言いませんけれども、医療はやはり一つの最終目標の非常に大きなところなのであります。ですから、幾ら研究費をつぎ込んだりなんかしても、最後の臨床研究、これは最後はどうしても臨床研究が必要なわけでございますけれども、それが日本ではほとんどできないような状態ということでは何のために研究しているのかということにもなって、今皆さんどうやっているかというと、日本ではだめなので、最後の方は外国へ行って外国人で研究しているというところが非常に多くなってきているわけでございます。こういうことも日本できちっとできるようにするためには、やはり大学病院とか幾つかの病院がきちっとこういう研究ができるようにシステムをつくって行うという以外にはないわけであります。
 ところが、先はどのように、軽い患者さんは診るな、こういう研究はちゃんとやれと言っているのではなかなか大学病院の経営がうまくいかないわけでございます。私は、一定の条件、例えば国にためになること、国際貢献のためになる研究はきちっとやること、それから難しい病気はちゃんと診てちゃんと治療方針をつけること、それから学生ばかりではなくて周りの人をちゃんと教育すること、そういう要件を満たす病院を何か特定の病院にしまして、そういうところは、保険の点数でいえば例えばの話でございますけれども一点十一円にするとか、そういうふうにして機能分担をしていかないと、もう今後の日本は、このグラフをもうちょっと説明するともっとわかっていただけると思いますけれども、本当に日本はこういう分野でもうだめになってしまうという可能性が非常に強いわけでございますので、その点ひとつ今後よく検討していただきたい。
 大臣、よろしくお願いいたします。

発言情報

speech_id: 114114237X00619971106_017

発言者: 水島裕

speaker_id: 17228

日付: 1997-11-06

院: 参議院

会議名: 厚生委員会