伊吹文明の発言 (労働委員会)
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○国務大臣(伊吹文明君) まず、市場経済の、自由社会の世界におきましては一人一人が選択を行い、意思決定を行いますけれども、その結果責任はやはり本人が自己責任としてとっていくというのが当然のルールであります。
したがって、違法行為をしたとか経営判断を間違った企業が結果的に責任をとらねばならないというのがすべての原則でありまして、金融機関や証券会社だからといってその例外ではないと私は思っております。
ただ、金融機関等には預金というものがございますので、本来であれば十分経営ができていくと、しかしながら、不安が不安を呼んで、従来の確率であれば例えば千人にお二人が引き出しに来られるところを、千人に百人が引き出しに来ればどんな健全な銀行だってつぶれてしまうわけです。したがって、そういう不安が不安を呼んで不必要な混乱が起こらないように、金融安定化のシステムというのを今先生方も中心になって御議論いただいているわけですから、私は、これが一日も早く確定することによって無用な混乱が生じないということが第一だと思っております。
しかし、生じてしまったものは仕方がございませんので、山一の場合は、後ほど小山先生から御質問があるようでございますが、これは廃業を前提に今いろいろな作業が進んでいる、つまり会社がなくなるということです。北拓の場合は営業を譲渡しながら生きる道を今探っておられるわけですね。それから三洋証券の場合は会社更生法という法手続によって会社を存続させられるかどうか、つまり雇用を維持できるかどうかという今いろいろな作業に入っているわけです。
したがって、山一は会社がなくなりますので、関連会社を含めると一万五千人、家族を含めれば三倍として約五万人の人の問題でございますので、これだけは全力を挙げて情報を収集して、足らざるところを我々は補っていく。それと同じことについて、例えば三洋証券は新卒者を採らないということを決定したようですから、これは会社更生法の中で、まことに残念なことですが、そういうことを決定した限りは労働省としても今までの職業紹介等の全エネルギーを集中して、社会に出る若い方が自分の責任じゃないのに最初からつまずかれるということだけはないようにしたい、そんなふうに思っております。
北拓のお話も先ほどございました。本州の方についてはなかなか窮屈だということも情報としてとっております。それから山一等についても、後ほどお話があると思いますが、やはり高年齢者の方は求人の希望者が非常に少のうございます。しかし、若いところはもう二倍三倍ぐらい来ておるという現状です。その辺のマッチングを会社がどうしてもできない場合、あるいは関連の企業でやれない場合には最大限のお手伝いをして混乱のないようにさせていただきたいと思っております。